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秋定与太話

花粉症狂騒曲~「秋定与太話」第四弾

作者: 秋定弦司

 いつもありがとうございます。秋定です。

 先日、「最近挨拶が雑じゃねーか?」との「ある人物」からのご指摘を受けましたので、(本人比)丁寧にさせていただきます。

 とはいえ、この「秋定与太話」シリーズ(やっと「シリーズ化」を認めたよコイツ)の「あとがき」は必要として、「まえがき」ってこんな「超ショートショート」な話のまえがきって、一歩間違えれば「作者本人がネタばらしをしかねない」というリスキーな部分もあるんですよね。

だからといって、「まえがき省略」でいきなり本編に入るのも何か違うだろ?という、モヤモヤした気持ちもあったりしまして…。

 とりあえず、「難しい宿題はみんな明日」という逃げ(あ!やっぱりコイツ逃げやがった!)に走りながら、「秋定与太話第四弾」開幕します。

 どうぞご覧あれ!


 飾磨県…もといヒョーゴスラビア共和国連邦アカシグラード特別自治共和国某所より


秋定 弦司


 春といえば、「門出の時期」というイメージを持たれる方がほとんどだろう。

 大沢勝男にもそんな時期は確かにあった。しかし、今では一番嫌な時期になってしまった。

 何故ならば、彼は「花粉症持ち」だからだ。

「花粉症」はある日突然、何の前触れもなく襲ってくる。

 具体的には、「風邪」を疑うぐらいにくしゃみ、鼻水、目のかゆみが止まらなくなるのだ。大沢も同様だった。

 最初は風邪を疑い、市販の風邪薬で何とかなるだろうと思っていたが、なかなか治まらない。そこで病院にかかったところ、医師からは


「あー、これは花粉症ですねぇ」


 と何事もなかったかのように診断された。

 その医師の何もなかったかのような言い方に大沢も、


「あ、そうですか」


 と答えるしかなかった。

 とりあえず飲み薬を処方され、毎朝服用することになった。

 その結果、朝から夕方までは薬が効いて諸症状は何とか抑えられているが、「薬が切れた」状態になると待ってましたとばかりに諸症状が襲い掛かってきた。

 しかし、薬を飲んでも「目のかゆみ」だけはどうにもならず、悩んでいた。

 そんなある日、別件で百均ショップに買い物に出かける機会があり、買うべきものを探していた時、偶然目に入ったのが、


「花粉症用メガネ」


 だった。

 彼は百十円(税込み)を余分に出してそのメガネを買い帰宅し、とりあえず着用してみた。

 構造上、左右の視界がいつも以上にさえぎられるが、その時はそれ以外特段問題はないと思っていた。

 …が、それが甘かった。

 翌朝、それを着用して仕事に向かおうとした時、たまたま鏡に映った自分の顔を見て一言、


「不審者だろ、これ」


 確かに帽子にマスク、そしてそのメガネ。顔で見えているのは目の部分だけ。

 一応「怪しまれる」という自覚はあったようだ。(普段から「十分怪しい」自覚はなかったのか?というツッコミは入れないであげましょう。それが「優しさ」ですから)

 とはいえ、「花粉症の症状>見た目」なので、そこは一切無視した。

 しかし、不運は続くもので、こんな日に限って警官に出くわすことになる。

 その二人組の警官はにっこりとした表情でこちらにやってきた。だが目は笑っていない。


「ゲッ!職質(職務質問)だ!」


 過去の色々な「やらかし」から職質には慣れているが、嫌なものは嫌だ。こういう時は何もやましい事がなければ素直に警官の言うことを聞いておくのが得策である。

「職質の常連」という名誉称号(名誉か?)を持つ大沢は「厄介な時に」と思いつつ「機械的」と言ってもいいぐらい淡々と対応した。

 そして職質が終わり、その場から離れようとした時、一人の警官が


「お互い大変ですなぁ。そちらもお大事に」


 という労り(いたわり)の言葉をかけてきた。

「ああ、ここにも私の苦しみを理解してくれる『同志』がいる」ことに感激した。

 彼が警官でなければ、「同志!」と言って老若男女問わず抱き締めに行っていたかもしれない。

 しかし、それをやると両手首に「金属製のブレスレット(意味深)」をつける羽目になることは確実だろう。


 …いや、一度はそんな目に遭って今までのオノレの行いを反省…あ~コイツがする訳ないか。


 今回も私の与太話にお付き合いいただきありがとうございました。

 もう時効でしょうから暴露しますが、実は私「職質」よりもかわいい(というかもっとタチが悪い)、パトロール中(最近「警邏(けいら)」って言葉聞きませんね)の警官の「ヒマ潰し」に付き合わされたことがありました。

 さて「花粉症」ですが、本編のとおり私自身も突然襲われました。

 心当たりがあるとすれば、春先にバイクでツーリングに出掛けた際に杉林の中を突っ切った事ぐらいで、その後から花粉症の症状が出始めました。

 あとはご覧いただいた皆様ならお判りでしょうが、毎年この時期になると憂鬱になります。

 私なんか、盛大に花粉をまき散らすスギの映像を見るたびに「薙ぎ払え!」という声が榊原良子さんの声で脳内再生されます。

 さて、朗報といいましょうか、最近花粉を飛ばさないスギが品種改良の結果誕生したそうですが、おそらく私の目の黒いうちに目にかかることはないでしょう。

 では全国の花粉症の同志諸君!団結してこの苦難の時期を乗り越えましょう。


それでは皆様、改めてありがとうございました。

またご縁があれば、その時はまたよろしくお願いいたします。


秋定 弦司

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