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これは、ほんの少し前のこと。
小説家になろう、という企画が立ち上げられ、その初期に起こった物語です。
ただ、この事実を知っている人が編集部の中に、どれだけいるかは? 見当がつきません。
だからと言って、今からお話しする男女の物語をあなた方が否定する条件にはならないと思っています。勿論、肯定するかどうかも個人の自由です。
その物語は、一人のアマチュアの詩人が書いた一編の詩から始まります。
私は、その物語の紹介者に過ぎない事をお伝えしておきます。
では、その物語を、心ゆくまでお楽しみください。
生きるとは?
もしも、それを真剣に考えられる人がいるなら、
心身共に充実している人であろう。
愛する妻、信じていた妻。
そんな最愛の女性に去られた時の男など、
海へ辿り着くまでに干からびて死んでいく、
卵から出てきたばかりの海亀の赤ん坊よりも悲しい。
死を選べる人は、今の彼よりも気力があると言えるのではないだろうか?
なぜなら、今の彼は生存することで魂の崩壊を免れているのであって、
死を選ぶ程の気力も無い。
そんな彼が、
ふと鉛筆を取って、
まるで悪戯書きのように走らせた文字。
特に遺書を残そうと思ったわけではないが、
どういう訳か遺書になるのなら、
生きて来た証として残そうか?
最後の気力だったかもしれない。
それを気力と呼べるほどのものであれば。
ブログはしない。
彼の親友が誹謗中傷にあったことがある。
なら?どこへ?
何気なしに探したサイトが、
小説や詩を書いたり読んだりするサイトだった。
これなら、作家の集まりなら、
誹謗中傷もないだろう。
そう思って文字の羅列を送信した。
遺書の代わり?生存していた証?
どちらでもない。
何もする気が起こらないときにスイッチを入れてしまうゲーム感覚だ。