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01;消えた日常

よろしくお願いします。

「おーい!春斗はると


幼馴染のあきらが教室でぼーと夕日を見ている俺を呼ぶ。


「あっ居た居た!部活に来てないから」

「あっハルト!いたぁ~」


あきらの後ろから癖毛の可愛い女の子が顔を出す。


あきら!、之奈ゆきな!」

「部活サボっただろ!?」

「連れてかないとすぐサボるんだから~」

「俺行っても漫画読んでるだけだし」


文芸部の殆ど幽霊部員の俺


「一緒に帰ろうぜ」

そう言われて、鞄を持って二人の元に行く


「どっか寄ってく?」

「あっ本屋に行きたい」

そう彰が言う

「あっ私も行きたい」

「俺パス!帰って寝る・・・」

「もう、付き合い悪いなぁ」

「途中までは一緒に行こうぜ」

之奈が頬をふくらます


3人で途中の交差点までくだらない話をしながら歩いた


「じゃ、本屋こっちだから、また来週ね」

「おう!」


二人と別れた俺は歩道橋を上る、歩道橋の中ほどまで来たら


キキー!

「キャー」「うわぁー」

ドーン!ガッシャーン!


二人と別れた方向から悲鳴とブレーキの音が鳴り響く


「おい!まさか・・・いまの悲鳴・・・」


慌てて引き返す階段を急いで降りて音のした方に行くと

悲惨な光景が目に入った。


「彰!、之奈!嘘だろ・・・」

煙のあがったトラックの下に、二人の無残な姿があった。








この日までどうやって過ごしたか記憶に無かった

同級生に背中を押され焼香の線香の臭いが立ち込める祭壇の前に促される


「春斗・・・大丈夫か?」

「酷い顔よ」

クラスメイト達が、自分らも真っ赤な目をしながら気遣ってくれた。


葬儀が終わり、とぼとぼと帰り道、二人との小さい時からの思い出が、走馬灯のように脳裏を駆け巡る。

「うっ・・・うわぁ~」

丘の上、夕日がきれいな町を見下ろしながら俺は泣いた・・・・


離婚して母子家庭になって、去年母もガンで無くなり、おじさんに資金援助のみで一人暮らしさせられ、寂しい時も一緒に居てくれた幼馴染、半身を無くしたみたいな感じがした。


そうして、またとぼとぼと歩いて居ると、二人が事後にあった交差点さしかかった。

ガードレールに沢山の花が置いてあった。


キーン!

空気が変わった

「?なんだ?」

キキー!

「キャー」「うわぁー」

周りで悲鳴が、見ると暴走車がこっちに向かっている

(やばい!避けられない)

ドーン!ガッシャーン!

鈍い痛みと共に目の前が暗転した。













目が覚めると白い部屋に居た

「・・・・死んだのか?此処は天国?・・・」

「違うよ、神域の狭間だよ」

「・・・・」

「警戒してるね、僕は神だよ、君の世界のではないけどね」


神と名のるその者は

10歳くらいの綺麗な男の子だった。

「名前を聞いて良いかな?」

「・・・春斗」

「ハルト君か・・・苗字は?」

「・・・・」

「教えてくれないかな?」

「新条・・・」

「シンジョウ君ね、君には是非僕の世界で世界を救って欲しい、難しく考えなくていい自由にしてもらって構わない、君の存在が世界を変えて行ってくれると思う」


「異世界?」


「そうだよ、魔法と妖精の居る世界、魔獣も居るけどね、最初からチートな才能を付与するから問題ないよ」

「へぇ~・・・魔法か・・・」

目が輝いたのを見逃さない神


「さあ、第2の人生楽しんで」


俺はガシッと神の手を握ると、


「よろしくお願いします、魔法か~凄いなぁ・・・楽しみだ」


ズクン!


「?」

「神様?どうしました?」

「え?あ・・・いや・・・?何だろ変な感じ」

「あ!神様の名前は?」

「あぁ・・・ルシフだよ、僕はメジャーな神様じゃないから教会には祭られて無いからね、もう会えないよ、でも異世界楽しんでね!」

可愛く言うルシフ


「うん!ありがとうね」

「チートは地上に着いたらステータスで確認してじゃ!」


すっと僕が消えた後、

「ふっあはははは!チートなんて付与するかよ!こいつは死に際に、どんな気持ちのいい悲鳴を上げてくれるかな!?」


表情が豹変するルシフだった。

悪魔神のルシフ、よその世界から魂を誘拐して、自分の世界に転移または転生させて、悲惨な運命をたどらせるのを楽しみにしているクズ神であった。





読んでいただいてありがとうございます。

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