表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼祭り  作者:
4/9

第4話:夢じゃなかった・・・

次の日、梅は自分は悪い夢を見たんだ、そうに違いないと思い込むように自己暗示をしていた。布団にもぐり、「これは悪い夢だ・・・悪い夢なんだ・・・」と小さな声で唱え続けた。

「おい、いつまで寝て居るのだ、朝食の時間だぞ。」

梅はそれを聞くと、まだ十分に開いてはいない目であたりを見渡した。そこには、悪い夢だという自己暗示とは全く違った別世界が広がっていた。昨夜見た丸太小屋の中に真っ赤に燃える太陽のような顔をした鬼が座っている。

「そんな・・・夢じゃなかった・・・の・・・」

梅は落胆の表情を見せたが、陽ノひのまるは「何を言っているのじゃ」とも言わんばかりに可笑おかしな者を見るような表情で朝食を食べ始めた。

「おい、早くしねえととんびに食われちまうぞ」

梅は鳶を見たことがなかったので、どれ程の者かは分からなかったのだが、腹の虫がさっきからなっているので、食べられては困ると思い、急いで食卓に座った。

 その後、食事を済ませると、鬼と共に下に行き、薪割りを手伝う事となった。今気づいたのだが、この丸太小屋は大木の上に位置しており、下へと続く梯子はしごは先のほうが見えないほど続いていた。

「うわ・・・これ降りるの・・」

梅はその梯子から、下のほうを恐る恐る見てはみたが、とてもじゃないが降りられませんと思い、泣きそうになりながらため息をついた。

「さあ、早く。」

陽ノ丸はそう言うと服に隠されていて見えなかった翼を広げ、地上に向かって急降下し始めた。それを見た梅は、「ずるいよ〜」と言いつつ渋々梯子を降りることにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ