プロローグ
眠らせていた自信作です。是非!
ここはダンジョンの奥深く。
そこで俺は……倒れている。
「な……んで……お前……」
「すまんなバッド。もうお前……いらないから」
左脇腹に刺されたナイフはしっかりと急所に刺さっていた。
痛すぎる。あまりにも痛すぎる。
脈を打ちながら流れる血は止まらない。
死ぬのは嫌だ。でも、未練は無い。
15歳になる前に両親が死に、魔法学校では魔法が使えずいじめられ剣士に転向。
唯一の奥さんも寝取られ裏切られる。
ちなみに俺を刺したこいつが妻の浮気相手だ。
許したさ。あぁ許した。だってこのパーティー抜けちゃったら生きていけないんだもん。
パーティーメンバーに嫁とその浮気相手がいるのはすんごく気まずかったよ?
でもね!? しょうがなかったんだよ!?
……ま、今更グチグチ考えても仕方ないか。
だって俺───死ぬんだし。
殺される理由は分からない。
俺の魔力が人よりちょっと多いからそれを奪うためだろうか。それともお荷物な俺が邪魔になったのか。
もし、生まれ変わるなら。
次は……普通に生きたいなぁ……
異世界転生でもしてみてぇなぁ……
23歳。俺はダンジョンの奥深くで死んだ。
☆☆☆
白い光に包まれた俺は周りを見渡すが、意識だけはっきりしていて何も見えない。
もしかしてこれ……異世界転生来るんじゃね!?
「はっ!!」
なんだ……夢かよ……
目を覚ますと俺は部屋のベッドに横たわっていた。
ちょっとガッカリだなって……ん? ちょっと待てよ? ここどこだ?
普段寝ているはずの部屋と雰囲気が違った。
周りを見渡すと……
「……実家?」
ここは俺が生まれ育った家だった。
でも俺は20歳になる時にここを出ている。
って言っても売り払って別の家で嫁と暮らしてたんだけどな。
ん? 売り払って? 売り払ったよな?
その時だった。
「バッド〜ご飯できたわよ〜。今日はあんたが好きなハンバーグよ〜」
亡くなったはずの母の声だった。
俺は急いでベッドから飛び起き、今日の日にちを確認する。
今は20時13分! ……って時間じゃない!
てかなんちゅう時間に昼寝してんだ俺!
バタバタと引き出しの中から飾られていないカレンダーを取り出す。
星歴323年……って事は……俺は今……13歳!?
焦りながらドアの横に置いてある鏡の前へと向かい自分の顔を確認する。
「ほら〜はやく〜」
なんでだ? 俺はあの時本当に死んだって言うのか?
でも、そうだとしてもおかしい。
鏡に映る俺は間違いなく昔の俺だ。
……とりあえずご飯食べるか。
☆☆☆
「いただきます」
俺は食卓に着いた。
前にはお父さん。横にはお母さんが座っている。
2人とも俺が15歳になる前にダンジョンのモンスターに殺されて亡くなっている。
そうなってくると俺が13歳なのはかなり辻褄が合ってきてしまう。
その時、お父さんが口を開く。
「そういえばお前、魔法使いになるのか剣士になるのか決めたのか?」
「あ、え、えっと……」
覚えてる。完全にこの会話覚えている。
ここで俺はここで魔法使いになりたいと答えるのだ。
それが最悪の始まりだった。
……どうする俺。
これは完全に来ちまってる。昔の俺に。
もしかして……また俺かよ……
転生じゃなくて……死に戻り……か……
でも、まだ今なら最悪は始まってない。
こっからならまだ、両親の死もいじめもNTRも刺殺も免れられるかもしれない。
その時、俺は無性にイラついた。
なんでお母さんたちは死んだのか、なんでいじめられたのか、なんでNTRたのか、なんで……殺されたのか。
……やってやる。あぁ! やってやるよ!
もう一回"俺"をやってやるよ!!
そんでもってもう最悪は見ねぇ!!
さいっっっっこうの人生を送ってやるよ!!!
バンッ!!
机を叩き、勢いよく立ち上がって俺は宣言した。
「お父さん。俺、魔法使いになるよ」
こうして俺は、俺の二周目が始まった。
どうだったでしょうか!
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