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エルフとダークエルフの関係を法則的に検証した上での仮説

作者: 豊科奈義

D&D、北欧神話などに紐づいているダークエルフの設定などはガン無視です。

 突然だが、アレンの法則と呼ばれるものを知っているだろうか?


 アメリカの動物学者であるジョエル・アサフ・アレンが1877年に発見した法則であり、寒い地域に住む動物は突出部が小さくなるというものである。逆に言えば、暖かい地域に住む動物は突出部が大きくなるということだ。

 さて、この法則を見て異世界ファンタジーをこよなく愛するなろう民の皆様であれば、とあることが思い浮かんだのではないだろうか。


 そう、それはエルフの耳である。


 エルフの耳は、人間と比べても明らかに大きく、突出して描かれている。

 アレンの法則に当てはめるのであれば、エルフは比較的暖かい地域で誕生したということである。


 だが待ってほしい。


 確かに、アレンの法則に当てはめるとそうなるのだが、別の法則を当てはめると矛盾が生じてしまうのだ。


 その法則の名前は、グロージャーの法則。


 プロイセンの動物学者であるコンスタンティン・ヴィルヘルム・ランベルト・グロージャーが1833年に発見した法則だ。

 内容は、寒い地域に住む動物ほど体色が薄くなるというもの。逆に言えば、暖かい地域に住む動物ほど体色が濃くなるのだ。


 確かに、グロージャーの法則をエルフに当てはめることができない。

 しかし、賢明ななろう民の皆様であれば、アレンの法則も、グロージャーの法則も当てはめることができるダークエルフが思いついたのではないだろうか?


 ダークエルフであれば、アレンの法則もグロージャーの法則も矛盾が生じない。


 だが結局、エルフとは何なのだろうか。なぜ森の中で暮らしているのだろうか?


 そこで、私は一つの仮説を提案したい。


 『エルフはダークエルフの亜種である』。と。


 仮にアレンの法則をエルフに当てはめた場合、一つの疑問が生じる。


 エルフといえば森に住んでいるイメージが強く、暖かい地域に住んでいるというイメージはないといってもいいのではないだろうか。

 だとしたら、なぜエルフは暖かい地域を離れたのか。

 これは、グロージャーの法則が当てはまらなかった理由とも共通する。


 それは、エルフはダークエルフの突然変異体であるということだ。

 元々は、エルフは存在せずにダークエルフだけが存在していたが、ある時色素の薄い突然変異体が生まれてしまった。

 エルフといえば、排他的な存在である。突然変異体も、当然排他の対象となり自らを慕ってくれる人を連れて北方の森へと移住した。それがエルフの始まりである。森に移住したのは、色素が薄く紫外線を避けるためなのではないだろうか。

 その後しばらくは、突然変異体のエルフたちの卑属はダークエルフであっただろう。

 しかし、近親相姦を繰り返した結果数世代後には突然変異体としての遺伝子は広まってしまい突然変異体としてのエルフが頻繁に生まれるようになった。


 なお、このことはピンゲラップ環礁とよばれるミクロネシアにある島で実際に起こっている。かつて巨大な台風が島を襲った際、その時生き残った20人の島民の1人に1色覚とよばれる色覚障害の人物がいたため、現在島民のおよそ1割が色覚異常を抱えているのだという。


 結果として長い年月が過ぎた頃には色素の薄いエルフが主流派になり、現在のエルフという集団が作られたと考えられる。


 以上の仮説に乗っ取れば、アレンの法則、グロージャーの法則にしたがってエルフとダークエルフの関係を構築することができる。


 今後ある変化としては、エルフの耳は小さくなっていく(退化していく)のではないだろうか?

コメントの返信として書いたエルフの寿命に関しては、以下のサイトの記述を多く引用した。

http://www.bekkoame.ne.jp/ro/kami/thinking/zaregoto/seibutugakutekini.html

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― 新着の感想 ―
[一言] エルフの場合、長寿で出生率が低いと仮定すると退化するまでにどれだけの時間が掛かるのか分かりませんね。
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