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100万円
今日のチューニは機嫌が良かった
今から兄の家に行くのである
あそこには可愛い姪っ子がいる
チューニがアパートを出て歩いていると
前から痩せた小男が近づいてきた
「チューニさんですね」
と小男は見た目より若い声で言った
「はい」
とチューニは言った
「実は私、ファイクという名前の者で、アクマ―デスの信者です」
と小男は言った
チューニは頭に血が上るのを感じた
マユミのやつ本当に信者を呼んだのだ
「マユミさんからの依頼で、お金を受け取りに来ました」
とファイクは言った
「お金をとったというのは彼女のウソです」
とチューニは言った
「それは私には関係ありません」
とファイクは言った
「私の役割は、あなたからお金を受け取ることです」
とファイク
「いくらですか」
とチューニは聞いた
「100万円です」
とファイクは言った
「そんなお金持ってないです」
とチューニは言った
「じゃあ、我々のために働くしかない」
とファイクは言った