孤独のトラウマ
俺、雨月昴は昔からのいじめられっ子だった。
特別何かきっかけがあったという訳では無い。
ただただ俺は自分の意志とは関係なしに注目を集めていたらしい。
テストはいつもクラストップ。
特に何か鍛えていた訳でもないのに運動も出来た。
体育の授業でサッカーをすればサッカースクールに通っている奴の見よう見まねでしたドリブルで他チームのメンバーをバンバン追い抜きあっさりとハットトリックを決めた。
体力測定で短距離走をすれば当然のように毎回1位をとった。
そのせいか、女子から呼び出しを受けたり、靴箱に毎日のように手紙が入れられていることも当然多かった。
そんな奴がクラスにいたらどうなるか、そんなの分かりきったことだ。
人間は皆平等であることを望む。
平等であろうとしない奴は排除されるのだ。
靴箱から靴が消える。教室へ行けば机が定位置にない。ロッカーに置いていた教科書や体操服は破れ、汚れている。
昨日まで仲良く話してた奴が遠く離れ、そして俺に頻繁に向けられる嘲笑。
初めは何かの勘違いかと思ったさ。それか単なる悪ふざけ。今思えばそう思う事で心の平穏を保っていたのかもしれないけど。
みんな飽きてこんな日はすぐ終わると思っていた。だが、それが何日も何日も続いた。
そのうち俺は心を潰された。
笑うことも出来なくなり気がつけば感情というものを無くしていた。
暗い毎日、それがいつの間にか日常になっていたのだ。




