9/18
9つ目
多くの仲間たちが流れに逆らい進んでいた
流れの勢いは先へ進むほどに強くなり、途中で力尽きるものが現れた
私は懸命に先へ先へと進み続けた
もし一瞬でも先へ進むことを諦めてしまえば、私の身体は流れに抗うことができなくなる気がした
私は後ろを振り向く余裕もなくなりがむしゃらに先へ進んでいく
いったいどれほどの仲間が脱落したのかはもうわからない
わかるのは、目的地がもう間もなくということだけだ
目的地に近づいていくにつれ、私は自分の姿が変化していることに気づいた
初めは小さな身体であったが、今では元の何倍もの大きさに変わっていた
そして目的地に到達したとき、私は天に向かって飛び上がった