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2つ目
私は両親に何一つ似ていなかった
両親はスラリとして軽やかに動くのに対し、私の身体は重くゆっくりと動くことしかできなかった
そんな私を周りは気持ち悪がるか、イタズラに突っつくか、ひどいときは泣いて逃げることもあった
いつしか私は自分の世界に閉じこもるようになった
誰とも接することなく、殻の中にこもって過ごしたのだ
どのくらいの月日が経っただろうか
気付けば私のあの重たかった身体は、以前とは比べようもないほどに軽くなっていた
身体だけなくまるで心までもが身軽になったように私は外の世界を駆け出した
以前は私を見て笑いながらつついてくる子や気持ち悪がって離れていった子たちが、今では私を見て綺麗だと言って近づいてくるほどだ
中には私を捕まえようと躍起になる子もいる
あまりの変化に思わずこれは私が見ている夢ではないかと思った