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無気力高校生の異世界救済  作者: SUZUKING
第二章 旅立ちと始まり
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41 気高くも強く優しい母

最近、Apexのランクリーグを進めているのですが……まだシルバー4の雑魚何ですよね……

すいませんどうでも良いこと書きました。

 ルート達と別れ宿へとついた優太達は早々に宿代を払おうとしたがルーフがそれを手で止める。


「先ほどは見苦しい所をお見せしました……お詫びに滞在中の宿代は私が払わせていただきます」

「いいのか?」


 優太の言葉にルーフは「はい」と微笑みながら頷く。

 そんなルーフに優太は「わかった」と出しかけていた硬貨をしまい直す。


「おお何だルーフじゃないか……」

「お久しぶりですロロ。これであちら方々を暫く泊めて上げてください」


 ルーフはそう言うとロロと呼ばれた男に金貨を一枚渡した。

 それに驚いたロロはルーフに顔を向ける。


「おお!? 一ヶ月は止まれるぞ! どうしたんだ?」

「少し見苦しい所を見せてしまいまして……余ったのならばそのまま持っていて下さい普段のお礼です」


 ルーフの言葉に納得したのか「律儀だねぇ」と金貨を受け取る。

 そして、ロロは鍵を渡しながら明るく話し掛ける。


「流石は森林魔精族最長老の孫、太っ腹だな……よし! せめて飯位は豪華にしてやる!」

「ふふっ、ではそうして下さい」


 ルーフの言葉にロロは「まかせろ」と頷き、カウンターの奥へと行ってしまう。

 それを見送りルーフが振り返るとレイナが目をぱちくりさせている。


「……? どうかなさいましたか?」

「え、えっとですね……その、ルーフさんは最長老のお孫さんなのですか?」

「ああ、言ってませんでしたね。最長老ウルド・クランディールの孫にして族長ララード・クランディールの息子ルーフ・クランディールです……緊張なさらないで下さいね? たかだか田舎魔族の族長の息子ですから」


 少し緊張気味に聞いてきたレイナに、ルーフは微笑みながら返す。

 それでも緊張の取れないレイナに優太が呆れ気味に頭に軽くチョップを入れる。


「ふぎゅ!」

「全く……お前も元貴族だろうが……すまんな」

「ふふっ、気にしないでください……ところで聞いて欲しい話が有るのですが……食事が出来るまでお付き合い願えますか?」


 優太の謝罪にルーフは快く頷くと次に表情を引き締め優太に言う。

 それに、優太は心当たりが有るため頷き、涙目で頭を擦っているレイナを連れてルーフに付いていくのだった。




 取り敢えず部屋へと入った優達は椅子に腰かけて話す体勢を整える。

 それぞれの聞く姿勢が整うのを確認して、ルーフは話を切り出した。


「単刀直入に申します……実は今回の件については原因が分かっています。恐らくですが長老さんと村長さんも分かっている筈です」

「月明樹の月光の力か……」


 優太の言葉にルーフは神妙な顔で頷く。

 そして、真っ直ぐに優太の顔を見ながら話を続ける。


「お願いします……ライツを止めるのに手助けして頂けませんか?」

「……」

「ユウタさん……」


 頭を下げるルーフに優太は沈黙し、そんな優太をレイナは不安そうに見つめている。

 そして、優太は首をゆっくりと横に振りルーフの頼みを断る。


「ダメだな……今回の件は村の問題だ。部外者が出ていっては余計にややこしくなる」

「……そうですか……いえ、ユウタさんの言う通りですね……この件は長老さんに話して見ます。長老さんならば止めてくれる筈なので」

「……ルーフさん」


 ルーフは分かっていたと頷き、優太の言葉に納得して見せる。

 すると、ルーフはそのまま立ち上がり優太達の部屋から出ていく。


「もうそろそろお昼が出来る頃ですね……食堂へ行きましょう」


 ルーフはそう言うと一足先に食堂へと歩いていくのだった。




 ─────────────────────────────




 優太達が食堂に着くと、顔をしかめたルートが腕を組んで座っていた。

 そんなルートにルーフは近付いていくと向かい側に座る。


「ルートさん……」

「みなまで言うな……大体察しはつく。兄ちゃんには断られたんだろ?」

「はい……ですが納得のいく事情の上です」


 ルーフは適当に座った優太達を見ながらそう答えた。

 それにルートは頷き、話し続ける。


「ですので……長老さんに話してみようと思います」

「ドライツさんか……確かにそれが妥当だがあの人が今話しを聞ける容態かどうか……」


 ガシャン!


 ルート達の会話に割って入るように、ロロが出来立てで湯気がたっている料理をテーブルの上に少し乱暴に置く。

 そして、二人に視線を向けると「ふん」と鼻を鳴らし苛立たしそうに言うのだった。


「お待ち! 辛気臭い話は後にしろよ飯が不味くなるぞ」

「はぁ、確かにロロの言う通りだな……」

「ええ、そうですね」


 二人はそう言うとロロが持ってきた料理を食べ始めるのだった。




 昼食が終わり優太達は村を見て回るために外を歩いていた。

 レイナは満足そうに鼻歌を唄いながら優太の隣を歩いている。


「ロロさんのお料理は美味しかったです!」

「食べ過ぎだ……」


 レイナはロロの料理がお気に召した様でおかわりまでしていた。

 ロロはロロでレイナの食いっぷりに触発去れたのか面白い様に料理を追加していた。


「そうですね……食後の運動に山の方へ行ってみませんか?」

「……そうだな」


 レイナの言葉にいつもの優太ならば面倒くさいと断る所だが、優太は何かを考えた後にレイナに頷いて見せた。

 そして、優太は月明樹の方へと指を差すとレイナに話し掛ける。


「どうせなら月明樹に向かってみようか」

「ユウタさんらしくないなと思いましたが……成る程です」


 レイナは優太の言葉に納得したのか頷くと優太の後に続いて歩き出すのだった。




 月明樹を目指して歩き始めてから数時間、周りは森更には山道が続いている。

 すると先に光が見えて来た、どうやら開けた場所が有るようで優太達は光の元へと向かっていく。


「ほー凄いですね……これが月明樹ですか……」

「……」


 レイナは月明樹を見上げて感嘆の声を上げる。

 一方で優太は月明樹を見つめて居る。

 それにレイナは疑問に思いつつ優太に声を掛けようとした時だった。


 ガサガサッ


 枝の揺れる音と共に茂みの中から美しい白銀の狼が飛び出して来た。

 普通の狼よりも二回りは大きい白狼は何故かジッと優太を見つめている。


「敵意は無いみたいですね……このオオカミさん」

「……」


 レイナの言葉を余所に優太と白狼は互いに見つめ合ったまま動かない。

 すると、白狼の方が先に視線を外し何かを呼ぶように『オオーン』と声を上げる。


 ガササッ


 白狼が声を上げてから暫くすると白狼が出てきた茂みから、一回り小さい同じ白銀の狼が不安そうに歩いてきた。


『クゥーン』

「ユウタさん、もう一体出てきました……お子さんでしょうか?」


 子白狼の声に応えて親白狼が子白狼に頭を擦り付けて安心させる。

 そして、子白狼は暫く親白狼と目を合わせるとゆっくりと優太の方へと歩いてくる。


「……お前だったのか……ここに来る途中にこっちを見ていたのは」

『……』


 白狼は首を縦に振り優太の言葉に応える。

 その反応に優太は一つ理解した……あの時に気付かれていることにこの白狼は気づいていた。


「この子を預かって欲しいのでしょうか?」

『バウ!』

「……どうやらそうみたいだな」


 レイナの言葉に白狼は「そうだ!」と言わんばかりの反応をする。

 そして、再び白狼はジッと優太に視線を合わせる。


「……」

『……』


 暫くすると、優太は「はぁ」とため息を付き子白狼に近付いていく。

 それを見て、白狼は満足したのかもと来た方へと姿を消してしまうのだった。




 子白狼を連れて優太達はムート村へと帰っていた。

 その間も子白狼は不安や心配が隠せないのか少し立ち止まって後ろを振り返りを繰り返しながら優太達の後を着いてくる。

 もちろん、その間は優太達も立ち止まって子白狼が来るのをまっている。


『クゥーン……』

「大丈夫です……きっと迎えに来てくれますよ!」


 そんな子白狼を心配してかレイナが励ます様に話し掛ける。

 子白狼もレイナの言葉に『バウ!』と返すと再び歩き出す。


「何故……オオカミさんはこの子を私達に預けたのでしょうか……」

「さあな……だが、あの狼の目は何かを決めた存在の目だった……月明樹の伐採と何か関係が有るのかもな」


 優太達はそんな事を話しながら暗くなつりつつある山道を村へと向かって下っていくのだった。

 村人達の目を盗みながら……

親白狼の決意、月明樹を守る理由。

しかし、親白狼が本当に守りたかった物は子どもと……次回に続く

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