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無気力高校生の異世界救済  作者: SUZUKING
第二章 旅立ちと始まり
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37 激闘ウサギ頭!(笑)

もうすぐ今年も終わりですねぇ。クリスマスもバイトぉ年末もバイトぉ正月もバイトぉ……うっ、頭が!

 表情の伺えないウサギ顔と見つめ会うのも数秒、ウサギ頭は「きゅううぅぅ!!」と鳴き声を上げると魔法陣が浮かび上がり大量のビックラビィが出現する。


サモナーラビィ……魔術師型のウサギの魔物。様々なラビィ種の魔物を呼び出す。


 召喚されたビックラビィ達に、『やれ!』と言わんばかりに攻撃指示を出すサモナーラビィ。

 しかし、召喚された端からビックラビィの眉間に風穴が開く。


「キュイ!?」


 突然の出来事にサモナーラビィも「なにぃ!?」と感じの声をあげる。

 しかし、そんなリアクションも束の間に守る者の無くなったサモナーラビィに猛スピードで接近する影があった。


「隙だらけです!」

「キゥ!?」


 レイナが声を上げた瞬間には、サモナーラビィの首は宙を舞っていた。

 そして、レイナが剣に付いた血を払うと同時に斬られた首元から血飛沫が吹き上がる。


「他愛ないですね!」

「……中々エグいな」


 瞬殺、余りの出来事に周りに居たビックラビィ達は今にも逃げ出しそうだった。

 しかし、不幸な事に優太達が受けた依頼は“増えすぎたビックラビィの討伐”なのだ……

 だから当然次の獲物は怯えた大きなウサギだ。


「なあ、レイナ……」

「何ですか? ユウタさん」

「昼は此処で作って食べようと考えていたんだが」

「なるほど……献立は何ですか?」


 優太はサモナーラビィを調べた後に「よいしょ」と立ち上がり、レイナは剣を握り直しながら会話を続ける。

 この間もビックラビィ達は怯えていて動けない。


「野営に近いからな汁物が定番何だがな……」

「何か問題でも?」

「物足りない気がするんだ」

「……確かに」


 触れては居ないが病が良くなったレイナはよく食べる……さながら体育会系少女、汁物だけでは物足りない。

 そんなレイナに優太は「そう言えば……」と思い出したか様に言葉を続ける。


「ウサギの肉は鶏肉に近い味がするらしいぞ……」

「そう言えば屋台でスモールラビィの唐揚げ売ってましたね」


 二人はそう言うとビックラビィ達の方へと視線を向ける。

 視線を向けられたビックラビィはビクッと肩を震わす。


「食べがいがありそうですね」

「ウサギ狩りだな」


 二人の野獣の様な視線に晒されビックラビィ達は「ピ、ピギャー!」と一斉に逃げ出したのだった。




 一方で猛スピードで駆けるイリスとその後を追い掛けるリアが居た。

 焦るイリスにリアは声を掛ける。


「イリスーもっとスピード落としてー」(`;ω;´)

「なさけねぇなリア姉、もうすぐダンジョンに着くだろ?」


 そんなリアにイリスは少しスピードを落としながら前方に視線を戻した。

 その先にはイリスが言った通り〈賢者の洞窟〉の入り口が見えていた。


「リア姉! 私は先に行くから!」

「へ? ちょ、イリス!」!Σ( ̄□ ̄;)


 イリスはそう言うとリアの制止も余所に〈賢者の洞窟〉へと駆け込みそのまま二階へと上がっていった。

 そして、二階層でイリスが見た物は……


「油を温めてるから……その間は肉を揉んどいてくれタレが馴染むし肉が柔らかくなるからな」

「はい!」モミモミ


 ……大量のビックラビィの死体に囲まれながら調理をしている優太達の姿だった。




 ─────────────────────────────




 時間は少し戻り、ビックラビィをあらかた倒した優太達はそのまま食事を作ることにした。

 適当なスペースに優太が魔法を使い、火を焚き簡易的な調理台を作成する。


「ユウタさん、何を作るのですか?」

「豚汁と唐揚げ」

「トンジル?」


 優太の言葉にレイナは首を傾げるがお構い無しに優太は調理を続ける。

 まずは店で買っておいた調理器具から鍋を取り出して温める。

 その間に根菜類とラージポークの肉を切っていく、キャーロと呼ばれる人参に似た物とボゴと呼ばれる牛蒡に似た物、ジャガと呼ばれるじゃがいもに似た物とダコンと呼ばれる大根に似た野菜も有った。

 切ったラージポークの肉を温まったフライパンに入れて火を通す。

 ある程度火が通ったところで切っておいた野菜を入れて更に火を通していく。

 肉にも火が通ったら水を加え、意外にも店でだしの素が有った為これも加える。


「……」

「どうかしましたか?」

「いや、意外に日本人はこの世界に来てたみたいだと思っただけだ……」


 大体10分ほど煮た所で味噌を加えて豚汁は完成。

 優太が出来を見るために味見をしているところでレイナがおずおずと優太に話し掛ける。


「ユウタさん、私にも手伝わせてください!」

「……少し待っていろ」


 優太はレイナにそう言うとソイスと呼ばれる醤油に似た調味料にジージャーと呼ばれる生姜に似た物をみじん切りにしてソイスと混ぜてタレを作る。

 次に血抜きをしていたビックラビィを降ろすと皮を剥いで肉を取り食べやすい大きさに切りフォークで刺すとタレと一緒に袋に入れる。


「解体……手慣れてますね」

「ジークが訓練の合間にな……」


 そんな話をしていたレイナに肉が入った袋を渡す。


「油を温めてるから……その間は肉を揉んどいてくれタレが馴染むし肉が柔らかくなるからな」

「はい!」モミモミ


 と、丁度そこにイリス達が来たのだった。


「いやいや、なにしてんの!?」

「うわぁ、美味しそうな匂いですね☆」( ´∀`)


 それぞれ別々の反応をするイリス達に優太は「はぁ」とため息をつく。

 レイナは首を傾げながらウサギ肉をモミモミしている。


「何とは見てわかるだろ?」

「いや、確かに分かるけど!」


 優太はイリスと話ながらも唐揚げの準備をしていく。

 小麦粉に塩を入れて少し味付けし、肉自体に生姜醤油の味が付く予定なので少しで済ませ油の様子を見る。

 油に売っていた菜箸の様なものを着けると一秒ほどで気泡が出てくるので、その温度で油を維持させる魔法ば便利である。


「レイナ、肉を……」

「はい!」


 優太はレイナから肉を受け取ると、小麦粉をまぶしていき油へと入れていく。

 あとは揚げていくだけだ、体内時計で一分半一度揚げてしばらく経ったら二度揚げをする。

 結果、からっとした唐揚げが完成したのだった。


「へぇ~ユウタさんお料理上手なんですね☆」(人*´∀`)

「一応な母さんと二人だったからな」

「はあ~心配して損した~」


 リアは相変わらず呑気にしているがイリスはクタァと座り込む。

 その様子を見ていた優太は「はぁ」と軽くため息を付く。


「何か心配掛けたみたいだな」

「あ、えっとさ……なにも考えずに依頼斡旋したのはあたしだしさ気にすんなって」

「ユウタさん! 折角ご足労頂いたのですし一緒にお昼にしましょう!」


 レイナ言葉に「流石にそれは」と二人は遠慮したが優太は「遠慮はしなくていい」と頷く。


「どのみち大量に有るからな……」

「ああ! 分かったよ!」


 こうして、取り敢えず昼食を取ることになったのだった。




 ─────────────────────────────




 昼食の最中レイナの食べっぷりにイリス達が驚いたりと合有ったが無事に昼食が終了し、四人はサモナーラビィを調べることになったのだった。


「サモナーラビィかよ」

「どんな魔物何だ?」

「名前の通り別のラビィ種を召喚する魔物ですね……本来なら中級ダンジョンに出現する筈なんですけどね」( ・ω・)


 サモナーラビィを確認してイリス達の表情はいつになく険しい。

 そんな二人にレイナは首を傾げる。


「そんなに危ない魔物だったんですか?」

「一応、中級上がりたての冒険者はこいつが作ったモンスターボックスに囲まれて死ぬ奴も少なくないからな」

「今回は普通のビックラビィしか呼ばれていないですけど他にもエリートラビィやバトルラビィと言った中級の魔物を呼び出す事も有るそうです」(;・ω・)


 二人の言葉に優太は顎に手をやり考え込む。

 暫く経つと優太は二人に質問し始める。


「前回のハイゴブリンと同じく異変なのか?」

「わかりません……今まで初級ダンジョンで中級レベルの魔物が出現するなど無かったことですから」( ´Д`)=3

「取り敢えずギルドに戻ろうぜ! マリア姉にも報告しないといけないしさ」


 全員がイリスの言葉に頷き、ダンジョンから出ることになった。

 その際には忘れずにサモナーラビィの頭も回収したのだった。

優太君は母親と二人暮らしなので料理は普通にできます!

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