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無気力高校生の異世界救済  作者: SUZUKING
第一章 異世界へ
27/68

番外編 過去の夢に救いの光と幸せを……

基本的には、章の終わりに番外編を入れる予定です

 誰かが泣いてる声がする。

 遠い遠い記憶の中に、幼い子供の網膜に、優しく微笑む父親の最期の姿が焼き付く。


「優太、母さんを頼むぞ……お前は強い子だ……出来ればずっと……」


 そう言うと、父親は目を瞑ってしまう。

 呆然とする子供の周りでは、色んな大人達が動き回っていた。


「もしもし! 救急車をお願いします! 子供が飛び出して来てそれを庇った男の人が……うちの車に!」

「大丈夫ですか! 聞こえますか?」


 車の運転手らしき人が、何処かへ電話をかけ、通りすがり人が父親に呼び掛けている。

 すると、一緒に父親を歩道に運んでいた人の一人が父親にくっつくように付いてきた少年に話し掛ける。


「君、大丈夫だった?」


 少年は無言で頷く。


「どうしてこうなったか話せる?」


 女性の一言で、少年は泣きそうな声で話し始める。


「ぼくが……ボール追いかけたら……お父さんが……」

「うん、もうすぐ救急車が来るから、お父さんに付いてあげてね?」

「……うん」


 そんな会話の最中も、父親の蘇生が続いていた……




 時は進み、少年は緊急治療室の前で座っていた。


 タッタッタッ


 少年の元に、急ぎめに歩いてきた女性が、着いたと同時に少年を抱きしめる。


「優太! 無事でよかった!」


 女性は少年の名前を呼ぶと、ポロポロと涙を流しながら更に強く抱きしめる。

 すると、少年も母親が来て安心したのか、つられて泣き出してしまった。


「お母さん……グスッ……お父さんが……」

「大丈夫だから! お父さんきっと戻ってくるから……」


 少年を慰めながら、女性自身も信じていた。

 自分の愛するものが戻って来ることを……




 それから数時間が経ち、緊急治療室から医師が出てきた。

 その表情は暗かった。


「先生! 主人は! あの人は無事何ですよね!」

「※※※さんの奥さんですか?」

「はい……先生、夫は無事なんですか!」

「そうですか……奥さん、落ち着いて聞いて下さい。※※※さんは、最善を尽くしましたが……お亡くなりになりました……」


 その言葉を聞いたとたん、女性は膝から崩れ落ちた。

 そして、そんな母親を見て少年は、五歳の子供で有りながら覚った。


 あの優しかった父親にはもう会えないのだと……




 ─────────────────────────────




 場面は変わる、暗い、なにも見えない闇の中で……

 同情する声も、何度も繰り返される悪口の声も……

 うずくまる少年は、後悔し押し潰されそうだった。

 脳裏に浮かぶ父親の言葉……


『お前は強い子だ……』


 少年は立ち上がる、強く有るために……

 それでも、暗闇に一人だった。

 そんな少年に、光が差し込む。

 右手を光は掴み、暖かい温もりを感じさせる。


『私は、ずっとゆう君と一緒に居るよ!』


 光は少年の手を握って、明るい声でそう言うのだった。

 少年は誓う、この光を守って見せると、自分は強い子だから……


「随分と懐かしい夢を見たな……」


 豪華な部屋で少年は目を覚ます。

 光に掴まれた右手を見ると、少年は優しく微笑む。


 過去の夢に救いの光と幸せを……旅立ち、必ず取り戻す……光(幸子)との日常(幸せ)を……

大切な人との日常を“幸せ”と書きましたが……ちょっとキザったらしいですかね。

でも、間違ってないと思うんですよね……皆さんの“幸せ”はなんですか?

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