第四話 [急展開]
―次の日
光 「おお~ミカだYO!おはYO~」
ミカ 「おはよ、光さん。」
光 「今日は日曜日だNA!」
ミカ 「そうだね。曲作らないと!」
ミカはふとテラスのほうを見た。
ミカ (あ、翔さんだ・・・)
翔 「おいツバサ。バイク修理に出さないとぶっ壊れんぞ」
ツバサ 「う~ん、自分じゃやっぱり治せないね。わかったよぉ」
ジョニー 「お茶が入ったぞ。」
翔 「お。ジョニーママ」
ジョニー 「誰がママだ。お~い、2人も来いよ。」
ミカ 「うん!」
光 「YEAH」
ジョニー 「クッキーもあるぞ。」
ツバサ 「わ~い!」
ミカ 「あ、曲!」
ツバサ 「もういいの?」
ミカ 「部屋に持ってくね。」
ミカはティッシュペーパーにクッキーを2枚乗せて、カップとともに持っていった。
ジョニー 「熱心な嬢ちゃんだな。」
翔 「俺さ・・・」
光 「昨日の夜、アイツに告った。」
ツバサ 「ええええ!?」
ジョニー 「それで!?どうなった!?」
翔 「返事はまだ聞いてねぇ。」
ツバサ 「そーなんだぁ」
みんながニヤニヤしながら翔を見つめる。
翔 「な、なんだよ!?」
光 「翔、顔が赤いYO!」
翔 「うっせぇな・・・これでも勇気出したんだからなっ!」
そのとき、玄関のほうからミカの叫び声が聞こえた。
ミカ 「うわああああああああ!?」
ツバサ 「え、何!?」
光 「行ってみYO!」
ミカ 「あ、みんな!?」
翔 「ミカ、どうした!?」
ミカ 「あ、あのね・・・お、お・・・」
光 「お?」
ミカ 「お兄ちゃんが・・・帰ってきたの!!」
翔 「え、兄貴いたのか!?」
ミカ 「うん・・・そこにいるよ」
ミカの兄 「あ、はじめまして。ミカの兄のタクヤといいます。」
翔 「ど、どうも・・・」
ミカ 「なんで帰ってきたの?」
タクヤ 「なんで、じゃないだろ!お前こんなところで何してるんだ!なんで家にいない!?」
ミカ 「うっ・・・そ、それは・・・」
翔 「・・・ミカ、お兄さんと上でゆっくり話して来いよ。俺たちテラスにいるからさ。」
ミカ 「うん。じゃあこっち来て。」
―ミカの部屋
ミカ 「ここ座っていいよ。」
タクヤ 「サンキュー。それで・・・今すぐこの家から出ろ。」
ミカ 「えっ・・・でも・・・私ね、バンドに入ったの!」
タクヤ 「だからって人様の家に住む必要があるのか?それに、なんだ?あんな不良みたいな高校生たちのグループに女1人で飛び込むなんて、危険すぎる!」
ミカ 「違うよっ!みんな優しくていい人たちなの・・・でも、どうして私がここにいるって分かったの?」
タクヤ 「一度お前の家に行ったけど、いないからどこか友達の家にでもいるのかと思って・・・。それで、学校あたりを歩いていたら、ミカの話をしてる女子高生がいて、このバンドの家を知ったんだ。」
ミカ 「え・・・。」
タクヤ 「女友達の家に泊まってると思いきや、まさかこんな場所にいたなんてな・・・」
ミカ 「私!!私ね・・・ずっと言ってなかったんだけど、いじめを受けてるの。」
タクヤ 「え!?」
ミカ 「それで、たまたま翔さんたちに出会って・・・最初は私も正直怖そうな人たちだなって思ったんだけど、みんなバンドで自分たちの音楽をやりたいっていう夢を持ってて、それに私のことを守ってくれてるの!だから、私も自分を変えて行こうって決めて、それで・・・」
タクヤ 「・・・ミカ。俺がここに来た本当の目的なんだけど・・・家族みんなで北海道に住まないか?」
ミカ 「えっ!?」
タクヤ 「いや、正確には提案というよりも・・・お前を連れて帰るためにここに来たようなもんだな。」
ミカ 「で、でも・・・私、ボーカルが」
タクヤ 「ミカ!真剣に考えろ!バンドがやりたいなら、どこでもできる。今なら入ったばかりで辞めやすいだろうしな。・・・それに引っ越せば家族も一緒。今のいじめからも逃げられるし、文句無いだろう??」
ミカ 「でも・・・でもっ・・・」
ミカは下を向いて必死に言葉を探した。
ここにいたい、という理由を。
タクヤ 「とりあえず今日はもういい。また来るから。」
バタン・・・
ミカ (・・・どうしよう・・・)
―テラス
翔 「あ、ミカ。終わったか?」
ミカ 「うん・・・。」
ツバサ 「・・・お兄さんと何かあったの?」
ミカ 「ごめん、私バンド辞めないといけなくなったの・・・」
翔 「えっ!?」
ミカ 「引越しするって言われて・・・せっかくみんなに会えたのに、すごく残念だけど・・・お世話になりました」
翔 「待てよ。」
翔は大きめの声で強く言った。
翔 「ミカ、お兄さんの番号は?」
ミカ 「え?」
翔 「電話する!」
ミカ 「翔・・・さん・・・」
タッタッタ・・・
ジョニー 「必死だなアイツ」
ミカ 「・・・。」
―翔の部屋
翔 「もしもし、タクヤさん?翔です。」
タクヤ 「キミはさっきの・・・?」
翔 「そうです」
タクヤ 「何の用かな?」
翔 「ミカを・・・バンドに入れさせてやってください!」
タクヤ 「!?」
翔 「お願いしますっ!」
タクヤ 「ミカは引越しをするんです!」
翔 「そこをどうにかお願いします!!」
タクヤ 「・・・。」
プツッ・・・プープープー・・・
翔 「・・・くそっ!!」
ミカ 「翔さんっ!?」
翔 「ミカ!お前を絶対バンドに入れてやるからな!」
ミカ 「え・・・」
タッタッタ・・・
翔 (まだ間に合うはずだ・・・きっと駅のほうへ向かっているに違いない!)
翔は必死に街中を駆けていった。
翔 (・・・!いた!!!)
タクヤ 「キミ・・・ここまで来たのか」
翔 「はいっ!!!タクヤさん!!お願いします!!」
タクヤ 「・・・。」
そのとき、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
ミカ 「翔さーーーん!!!」
翔 「ミカ!?走ってきたのか!?」
ミカ 「うん。はぁ・・・はぁ・・・っ。疲れた・・・!」
タクヤ 「ミカ、北海道に帰るぞ!」
ミカ 「待って!!お兄ちゃん、私本当にバンドがやりたいの!!それに、翔さんたちとじゃなきゃ嫌なの!!」
翔 「ミカ・・・」
タクヤ 「お前・・・そんなに自分の意見はっきり言うの珍しいな・・・」
翔 「・・・俺からもお願いしますっ!」
タクヤ 「・・・俺に言われても両親がなんて言うか・・・」
ミカ 「じゃあ電話する!」
ミカはポケットから携帯電話を取り出して、実家に電話をかけた。
プルプル・・・ガチャ・・・
ミカ 「あ、もしもしお父さん?・・・あ、うん。お兄ちゃんなら、ここにいるよ?え?あー分かった。ちょっと待ってね」
翔 「?」
ミカ 「お兄ちゃんに代わって、だってさ」
タクヤ 「もしもし親父・・・?え???・・・えっ??ウソだろ?え、俺の勘違い?でも・・・うん・・・はい。」
翔・ミカ 「?」
プチッ
タクヤ 「・・・ゴメン、俺何か勘違いしてたみたいだ」
ミカ 「え?」
タクヤ 「翔さん、お世話になります」
翔 「え?」
ミカ 「ちょっとお兄ちゃんどうしたの?お父さんは??」
タクヤ 「両親がこの間やたらとミカの話してたから、てっきり連れて帰るためだと思ったんだが・・・俺はどうやらミカと一緒にいるためにここに来たらしい。」
ミカ 「・・・え!!お兄ちゃん何のためにここに来たのか分からないで来たわけ!?」
タクヤ 「いや、なんというか・・・ちゃんと聞かないで出てきた、って感じか?」
ミカ 「はあ!?」
翔 「そ、それでどうするんですか?タクヤさんと・・・ミカは?」
タクヤ 「俺もミカとこのバンドに入ります!いや、入れてください!!」
ミカ 「え!?ちょっとどういう展開!?」
タクヤ 「翔さん、よろしくお願いします」
翔 「あ、はいはい」
ミカ 「ちょっと!」
翔はミカの頭にポンと手を置いた。
ミカ 「っ!」
翔 「これで全部解決だな★」
ミカ (・・・良かった。お兄ちゃんがいきなり帰ってきたことにはびっくりしたけど、でもこれでまた翔さんたちとバンドできるんだ!)
翔 「とりあえず戻ろうか」
―家
タクヤ 「しかしまぁ立派な家ですね」
翔 「はは。まぁ・・・」
ジョニー 「タクヤさんがまさかバンドに入るとは思いませんでした・・・」
ミカ 「まったくです・・・」
翔 「あははっ」
ミカ 「ねぇ、お兄ちゃんはバンドで何やるの?荷物とか運んだ?」
タクヤ 「荷物は大丈夫。あ、翔さん。俺キーボードでいいですか?弾ける楽器あんまり無くて・・・」
光 「キーボード・・・なにげにいなかったYO」
翔 「いいかもな!音も合わせやすいし。」
ジョニー 「じゃあキーボードに決定!!」
パチパチ・・・
ワンワン!!ワン!
ミカ 「ん!?」
ジョニー 「げっ!おい翔、俺犬嫌いなの知ってんだろ!?」
翔 「いいじゃん、俺の相棒だぜ★!」
ミカ 「えっ!」
ワンワン!
遠くから毛並みの良いゴールデンレトリバーが走ってきた。
翔 「ミカ、俺の犬。ラッキーっていうんだぜ!」
ミカ 「かっこいい~」
タッタッタ・・・
ラッキー 「ワン!!」
ミカ 「わわ!なんか甘えてきたっ!」
タクヤ 「人懐っこいな~」
ジョニー 「いっ・・・犬・・・」
ツバサ 「ジョニー・・・大丈夫?顔が真っ青。あっちで休んできなよ」
ジョニー 「ああ・・・」
ラッキー 「ワンっ!」
翔 「ラッキーはミカのことを気に入ったみたいだな。」
ミカ 「初めましてだね、よろしく!」
光 「翔はテラスやあそこの中庭でラッキーを飼っているんだYO!」
ミカ 「いいなぁ・・・私も使いたい。」
翔 「犬飼ってるのか?」
タクヤ 「ミカは小さい頃からずっと犬が飼いたくて、自分のお小遣いを貯めて貯めて・・・やっとの思いで犬を飼ったんだよな」
ツバサ 「すごいねー!」
ミカ 「ずっと犬が飼いたかったから」
タクヤ 「今ミカが一人暮らししてる家にいるけど、俺が最初こっち来た時見たらミカがいなくて寂しそうだったぞ?エサも俺がやっといた」
ミカ 「ご、ごめん!悪いことしちゃった」
翔 「ならその犬もここで一緒に飼おうぜ!ラッキーもダチがいたほうが楽しいだろ!」
ミカ 「ダチ・・・?」
ツバサ 「友達、ってことさ★」
ミカ 「ああ・・・!やった!じゃあ連れて来るね!」
タッタッタ・・・
タクヤ 「あいつも昔と変わったなぁ。」
翔 「?」
タクヤ 「あいつは小さい頃から性格が暗くて友達にいじめられてたんです。でも、みなさんに出会っていつの間にか変わってる。明るくて楽しそうな妹になってて安心しました・・・ありがとう」
翔 「い、いやぁ・・・」
翔は少し恥ずかしそうに笑った。
― 十五分後・・・
キャンキャン!
ミカ 「連れてきたよ!」
翔 「可愛いな!」
ジョニー (犬が増えとる・・・!!)
ミカ 「ミニチュアダックスフンド。名前はロックだよ!」
ラッキー 「ワン!!」
ロック 「ワンっ!」
翔 「おお、なかなかいい感じだな」
ミカ 「仲良くできそうだね!」
翔 「ちょっと公園でも行ってみるか!」
ミカ 「うん!」
ツバサ 「じゃあ解散!自由行動しよう!」
みんな 「おー!」
― 十分後・・・
翔 「ふー着いた!」
ミカ 「近くにこんな良い公園あったんだね」
ロック 「ワン」
ラッキー 「ワンワン!」
翔 「よし、じゃあフリスビーでもすっか!」
翔は思い切りフリスビーを投げた。
ミカ 「えっ。あんなに飛ばして大丈夫?」
翔 「大丈夫。」
ラッキーはジャンプしてうまくキャッチした。
太陽の光で毛並みがキラキラ金色に輝いて見えた。
ミカ 「すごい!」
翔 「へへ。ミカもやってみたら?」
ミカ 「私投げるの下手で・・・」
翔 「じゃあ練習!フォームは腕を・・・」
翔はミカにフリスビーを持たせて腕をつかんだ。
ミカ (う、腕!!・・・いやいや落ち着け私・・・)
― 十五分後・・・
ミカ 「・・・うん、なんとなく分かったような気がする」
翔 「とりあえず、飛ばし過ぎない程度に一度やってみるか?」
ミカ 「うん!いくよ、ロック!」
ミカは翔に教わったフォーム通りにフリスビーを投げた。
バシっ
翔 「おお!」
ロック 「ワン」
ミカ 「や、やったー!」
翔 「すごいじゃん」
ミカ 「翔さんの教え方が上手いからだよ」
翔 「いや、ミカも頑張った!もちろん、ロックもな」
ミカ 「そんなことな・・・あ」
ミカは後ろによろけた。
ドサっ
翔は腕でミカを受け止めた。
翔 「大丈夫か?」
ミカ 「ご、ご、ごめん!安心したら力が抜けちゃったみたい」
翔 「はは。ちょっと休んでて。売店行ってくる」
ミカ 「ロックも行くって」
翔 「じゃあラッキーを頼む。ミカをまた一人にしたら心配だからな」
翔はロックのリードをとり、売店へ向かった。
ミカ 「ふぅ・・・」
ミカはロックのふさふさな毛を撫でた。
ロック 「クゥーン」
ミカ (翔さんがこないだ言ってたことって、あれ、本当なのかな・・・?)
ロックを撫でるミカの手は止まった。
ミカ 「いや、でも翔さんは・・・」
翔 「ほい。」
ミカ 「う、わあ!!!あ、ああありがと」
翔 「俺がどうかしたか?」
ミカ 「違うの!ヘンな癖で独り言言っちゃうだけ!」
翔 「へえ?おいお前ら、ドッグフードだぞ」
― 十分後・・・
翔 「よし、じゃあそろそろ帰るか」
―帰宅
二人は中庭で話をしていた。
翔 「・・・そういえばさ、ミカって前より明るくなったよな!」
ミカ 「そう?みんなのおかげだよ。」
翔 「また明日から学校だけど、何かあったら呼べよ。」
ミカ 「うん。」
翔 「あとさ・・・」
ミカ 「?」
翔 「俺の名前とか、ジョニーとか・・・メンバーの名前呼び捨てでいいからな?」
ミカ 「えっ。」
翔 「バンドなんだし、ハジけていこーぜ!」
ミカ 「あはは・・・」
ミカは笑った。・・・かと思うと、その目はどこか潤んでいる。
翔 「・・・?ミカ??」
ミカは思った。
周りにこんなにたくさんの仲間がいること。
その人たちに支えられて、どうにか変わろうと努力していること。
でも、明日から学校が始まるということ。
「きっと大丈夫。でも、まだ私は弱い」
複雑な思いが、ミカの中で混ざって、分からなくなった。
ミカ 「・・・っ」
翔 「おい、ミカ・・・お前、泣いて・・・!・・・大丈夫か?」
翔はミカの涙を拭おうと頬に触れた。
ミカ 「・・・っ!!だ、大丈夫!」
翔 「・・・あ、悪い」
ミカ 「・・・いや・・・私こそゴメン・・・なんか、不安になっちゃって・・・。」
翔 「学校か?・・・俺たちがいるから、大丈夫だ」
ミカ 「うん・・・。」
・・・。
ミカ 「あの・・・私・・・」
翔 「ん??」
ミカ 「実は・・・」
翔 「???」
・・・。
ミカ 「そのっ・・・あ!ここって、プールあったよね!?行くっ!」
ミカは何かを誤魔化して、どこかへ行ってしまった。
翔 「お、おいっ!ミカ!」
タッタッタ・・・。
― 十分後・・・
ツバサ 「え?プールの水??」
ミカ 「うん!入れてくれないかな?」
ツバサ 「うーん・・・そんな簡単に入れられるものじゃないし・・・」
ミカ 「お願い!ちょっとでもいいの!」
ツバサ 「うーん・・・ミカがそんなに頼むなら、ま、いいよ♪」
ミカ 「・・・ありがとう!」
― 一時間後・・・
翔 「・・・あ、お前!!」
ミカ 「あ!!」
翔 「本当にプールにいたのか」
ミカ 「ご、ごめん!その・・・」
ツバサ 「ミカ、もう入れるよ~」
ミカ 「ありがとう!」
翔 「なんでいきなり・・・?」
ミカ 「翔、入ろうよ!」
翔 「えっ!・・・そうだな、そのほうがミカも元気になれるかも!」
― 十分後・・・
ミカ 「わーーー!!冷たい!」
翔 「はははっ!」
バシャバシャ・・・
翔 「ふー。楽しいな!」
ミカ 「うん・・・」
翔 「・・・??あれ、まだダメだった?」
ミカ 「いや・・・そうじゃなくて、さっき私が言いかけたことなんだけど・・・」
翔 「ああ・・・何だったんだ?」
ミカ 「・・・。」
・・・。
ミカ 「あのね・・・わわわ私・・・」
翔 「・・・?」
ミカ 「・・・翔が好き・・・!」
翔 「えっ・・・」
ミカはなんとか声に出して想いを伝えると、赤面して目線を下げて、プールの水面を見つめた。
翔 「・・・俺も・・・」
ミカ 「・・・え?」
翔 「俺も・・・好きだ」
ミカ 「・・・!」
翔 「・・・あーーー!とりあえず、泳ごうぜ!」
バシャバシャ・・・
ミカ (えっ・・・!?!?)
― 十分後・・・
タクヤ 「お~い!」
光 「俺たちも泳ぐYО!」
ミカ 「あ!みんな!」
ツバサ 「わーーーい!!」
バシャバシャ・・・
ジョニー 「フルーツの盛り合わせ、持って来たぞ」
ミカ 「わー!やったー!!」
みんな 「いただきまーす!」
ミカ 「・・・そういえばさ、どうしてこの建物って色々あるの?プールとか地下とか」
タクヤ 「確かに。」
光 「ジョニーのお父さんが超セレブだからだYO!」
ミカ 「へぇ!そうなんだ!?」
ツバサ 「すごいよね~。」
― 十分後・・・
翔 「あれ??ミカがいなくなった・・・」
ツバサ 「翔、そんなにキョロキョロしてどうしたの?」
翔 「ミカは??」
ツバサ 「え?なんかさっきジョニーと一緒にどこか行ってたよ。よく分かんなーい」
翔 「・・・?」
―倉庫
ミカ 「ジョニー、ここって何??」
ジョニー 「倉庫だ。隣が更衣室。」
ミカ 「それで、話って何?・・・あ、掃除?掃除なら手伝えるよ!」
ジョニー 「あのさ」
ミカ 「・・・な、何??」
ジョニー 「俺思ったんだけど、ミカが好きだ」
ミカ 「・・・えっ!?」
ジョニー 「今返事聞きたい。」
ミカ 「ちょっと待ってよ!」
ミカは困惑した。
ついさっき、やっと翔に自分の想いを伝えたと思ったら、今度はジョニーから告白されるという展開になってしまった。
ミカ 「・・・。」
タッタッタ・・・
ジョニー 「ミカ!!」
ミカはまた訳が分からなくなって、走って逃げた。
タッタッタ・・・
翔 「・・・!ミカ!」
ミカ 「し、翔・・・!」
翔 「何してるん・・・」
ジョニー 「ミカ!」
ミカ 「!」
ジョニー 「いきなり走って出て行くことないだろう?」
ミカ 「ごっ・・・ごめんなさい・・・」
翔 「何のことだ?・・・おいジョニー、お前ミカに何をした??」
ジョニー 「告白しただけだ。」
翔 「・・・は!?」
ジョニー 「それだけの事だが?」
翔 「本当にそれだけかよ!?」
ジョニー 「ああ」
翔 「じゃあ何でミカは涙目なんだよ!?」
ミカ 「っ!」
翔 「お前何かしたんじゃないのか!?」
ジョニー 「何でそうなるんだよ!?」
翔 「だってそうだろ!」
ミカ 「違うの、ただ私が・・・」
ミカは割り込もうとしたが、翔とジョニーの言い合いにその声はかき消されてしまった。
ジョニー 「訳わからん。」
翔 「そっちこそ何やってんだよ!ミカだって困るだろ!」
ジョニー 「お前には関係ないだろう!!」
翔 「関係あるよ!!」
ミカ 「やめて!2人とも同じバンドの仲間でしょっ!!私が原因なんだから、そんなに喧嘩しないで!!」
翔 「ミカ・・・」
ジョニー 「ミカのせいじゃないだろ」
ミカ 「いや・・・でも・・・違う・・・」
遠くから仲間たちの声がした。
タクヤ 「おーい!!何してるんだー??お前たちも来いよー!!」
翔 「・・・行くぞ、ミカ」
ミカ 「え、ちょっと待って!」
タッタッタ・・・
ジョニー 「・・・。」




