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とある貴族の人形遣い (仮)  作者: 涼坂 九羅
2章 月村の家伝
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25話 月下会合

 目を覚ますと、天井が見えた・・・俺は寝かされてる様だ、布団が心地良い・・・

 若干、頭が痛いな・・・どこかで打つけたっけ?・・・


 徐々に記憶を呼び覚ます・・・そうだ、あの黒尽くめはサヤカを・・・


 ・・・そうだ、サヤカは?

 サヤカはどうなった!?

 あの怪我は酷かった・・・早く治療しないと!!


 飛び起きると、傍らにアリサとポチが控えていた。

 ポチはバツの悪そうな顔で、アリサも浮かない表情だ、

 サヤカは見当たらない・・・


「マスター、おはようございます

 ・・・御体の具合はどうでしょうか?

 一応、私がスキャンした所では軽い脳震盪を起こした様ですが・・・


 他に、具合の悪い所はございま・・・」


 アリサの言葉を遮り、俺は声を上げる。


「アリサ、サヤカはどうなった?

 何処に居るんだ?

 あの男は何処に行った?

 俺はどれくらい寝ていた?

 サヤカの怪我の具合はどうなんだ!?」


 捲し立てる様に叫ぶと、ポチが答えてくれた。


「嬢ちゃんは・・・連れて行かれた、でも安心しろ小僧

 あの男は・・・」


 ポチが何事か言い終わる前に立ち上がり、部屋を出ようとする。

 それをアリサに止められ、振りほどこうとする・・・


「どけ、アリサ!!

 サヤカを攫ったのは、サヤカの話に出てた狂った糞野郎の手先に決まってる!!

 そんなヤツの所にサヤカが連れて行かれたのなら・・・俺は!!」


「マスター、冷静になって下さい

 どうか、冷静に・・・」


「俺はいたって冷静だ!!」


 後から思う、冷静じゃないヤツが口にする台詞だったと・・・

 ポチが叫けんだ。


「少し黙って座ってろ、小僧!!

 テメェの状態ぐらい見てモノを言え、後、周りをよく見やがれ!!

 特にアリサちゃんの顔をな!!!」


 言われてからアリサの顔を見て初めて気付いた、

 俺を止めるアリサは俺を本当に心配そうに見つめていた・・・


「焦る気持ちは解る・・・だがな、今回の事件は俺様達より一枚上手な奴等が仕組んだことだ・・・

 小僧が闇雲に動いても何の解決にもなりゃしねぇ


 だからよ、少し落ち着け

 こう言う時は全員で力を合わせて動かなきゃなんねぇ・・・


 だからよ、小僧が起きるのを持ってたんだ・・・話がある」


 ポチの諭す様な台詞に、俺は静かに頷いた。

 やっと、冷静になってきた・・・



 アリサの報告とポチの報告を黙って聞いていた・・・


「夜守 巳三郎・・・

 夜守家の現当主ですね、高いカリスマ性を持つ男だと聞いております。

 彼の最も高い功績は、この辺り近郊を根城にしていた盗賊団を壊滅させたことでしょうか・・・

 軍の上層部ともコネのある人物で、ここ周辺では、マスターを除き一番の大物です。

 

 しかし、ここ数年は、病を患って床に臥せっておいでですが・・・」


 アリサは、夜守の名前を聞いて直に捕捉してくれた。

 俺は、貴族の名前とか知らないからな・・・


「夜守は、月村派の貴族の中でも、

 三日月家の代から月村家に使えている由緒正しい名家の1つです


 勿論、派閥内での地位も高く、発言力もあります


 ポチ・・・、本当にその男は、夜守巳三郎の元にサヤカさんを連れて行く・・・と、言ったのですね?」


「ああ、間違いねぇ

 そして、あの男はサヤカを殺さないと約束した

 だから、サヤカは無事だ

 アイツは漢の目をしていた、間違いなく大丈夫だ!!」


 あの黒尽くめ、そんな大層な目をしてたか?

 俺には、ただただ冷たい視線にしか見えなかったけど・・・


 それにしても、何故ポチにそんなことを言い残したのだ?

 普通に考えれば、コレは罠だ・・・

 なにかしらの罠に嵌める為の嘘・・・そう考えるのが普通だ・・・


 あの黒尽くめは、確実に俺の仲間でもなければ、夜守と繋がってる訳では無いだろう。

 もっと違う、第三者の差し金だ・・・

 

 だが、ここで迷っている最中にサヤカが殺されるかもしれない・・・選択肢は無い・・・


 なら、いっそ掛けてみるか・・・毒を食わば皿まで、だ・・・

 サヤカを助けた当初から、このなることは覚悟していた・・・覚悟していたなら一緒に、毒でもなんでも喰ってやるのが筋だろう・・・


 俺の内心を読んだのか、アリサは頷いている、ポチも同意した様だ・・・


 あの黒尽くめが俺達に夜守の名前を明かした理由はよく解らない・・・

 あいつ等が何の目的で動いているのかも定かではない・・・

 しかし、まぁ、踊ってやる・・・俺を踊らせていることを後悔させてやる!!!



「それではサヤカさん奪還作戦の準備を始めましょう」


 いつの間にかアリサが仕切ってる、流石、我が家のメイド長(3人しかいないけど・・・メイド紹介:星見さん(因みに復活したので屋敷の留守番を任せることになった)、サヤカ(現在、攫われ中)、アリサ)。


「まず、必要物資を馬車に運び入れましょう

 コレは夜守家との『戦争』です、殺るからには徹底して殺りますよ」


 おい、待ってくれ・・・アリサさんキャラ変わってね?

 戦争って・・・まだ、夜守が敵だと決まった訳じゃ・・・現時点で最重要参考人ってだけでな・・・


「マスター?


 マスターも心の中で仰ってましたよね?

 アリサも少しでも速くサヤカを助け出したいのです

 黙っていましたがアリサも大分怒っています、本当に久しぶりに怒らせてくれましたよ・・・くくく」


 アリサが、アリサが凶悪な笑みを浮かべとる・・・

 この状態、前にも見たことあるぞ・・・そう、アレは賊が前住んでいた屋敷に入った時の状態だ・・・


 俺はアリサに言われた荷物を積み込むポチに耳打ち(?)した。

 何を持って行くつもりなのか、とても大きな荷物を地面に下ろした・・・


「ポチ、アリサには冷静になれって言わなくていいのか?」


 ポチは珍しく苦笑いした。


「小僧も大概だが、アリサちゃんも、アリサちゃんで、腸煮えくり返る思いなんだろうよ・・・

 さっきまでは、平然を装ってたがな・・・個人の怒りより、小僧への心配が勝った感じだ


 よく覚えとけ小僧、なにも嬢ちゃん助けたいのはお前だけじゃない

 俺様だって、嬢ちゃんが酷いことされてたら許せねぇし

 やった奴は必ず殺す、やろうとしただけでも殺す、嬢ちゃんが泣いてたらそれだけでも殺す理由に十分だ


 なにせ、今日は一回負けてるからな・・・それもコテンパンにな・・・そのことに対するストレスも半端じゃネーのな・・・今宵の俺様は荒ぶるぜ・・・」


 ポチは、凶悪な笑みを浮かべていた・・・


 うん、先程とは打って変わって、俺が一番冷静なのではなかろうか?



 荷馬車に揺られながらサヤカは目を覚ました。

 ボロい馬車だった・・・

 身体の痛みは消えている・・・が、手足は頑丈に縛られていた・・・


「目を覚ましましたか、よかったです」


 サヤカの前には、例の黒尽くめ・・・それと、知らない男が一人・・・


「よぉ、お嬢さんオハヨウ!!

 つっても、まだ夜だけどな・・・」


 片手を上げた着物姿の男は、あたしをニヤニヤと見つめて来た・・・


「やめろ、その子が怖がっているだろうが・・・」


 黒尽くめが、着物男を禁める・・・


「え〜、でもよ赤城

 この娘の何処に赤城の『磔』を突破出来る力があるのかしらべ・・・ゲフ!!」


 その動きは一瞬だった・・・着物男は、赤城と呼ばれた黒尽くめに蹴り飛ばされ、馬車から落ちそうになる・・・


「おいおいおい、危ねぇな赤城!!

 落ちたらどうしてくれんだ!!!」


 赤城と呼ばれた男は沸々と怒りを爆発させた・・・


「・・・陣ちゃん、俺等、裏の世界の人間だろ?

 

 何、人の名前勝手に明かしてんの?

 馬鹿なの?

 ねぇ、陣ちゃん馬鹿なの?


 まさか、月村のドールにも俺の名前明かしてないよね?」


「あ・・・・・・・・オイオイオイ、明カシテル訳ナイジャナイカ

 俺ヲ信用シロヨ赤城・・・」


 あからさまだ・・・あたしは絶句した・・・あからさまに嘘付いてる!?


 着物男は馬車から落とされた・・・

 



 

 

  

 


 

 遅れながら・・・日間ランキング入ってましたぁ♪

 凄く嬉しいです!!


 作者は、いきなりユニーク数と、お気に入り件数が増えて、狂喜乱舞しております♪


 なので、若干、変なテンションです(汗

 当分、このハイテンションは続くでしょう・・・


 さて、二章ですが

 少なくて後、5話

 多くても後、7話で

 キッチリマトメたいと考えております・・・出来るかな?・・・


 赤城たちを裏で操る『あの人』は誰なのかは、

 お気づきの方が居ても、内緒の方向で♪

 

 作者は地味なヒントを撒いてますが、友人に見せた所、『いや、普通無理だから』と一蹴されましたwww


 それでは・・・


 まだまだ、若輩の身ではありますが、コレからは一層精進致しますので

 『人形遣い』をどうかヨロシク御願いします!!


 

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