表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Deep Archive Online  作者: しゃみぃ
6/13

チュートリアル④

 黒い塊が砕ける。


 地下室の重苦しさが、すっと消えた。


 Scenario 01

 CLEAR


視界が白く途切れる。


 次の瞬間。


 見慣れた天井。


 海記の部屋。


 


「……戻った」


 


 エアコンの音。外の車の走行音。


 全部、現実だ。


 


 スマホが一斉に震える。


 


 【振込通知:30,000円】


 


「うわ、本当に入ってる」


 このみが目を丸くする。


 


 静太が笑う。


「報酬確定。神ゲーじゃん」


 


「ホラーだけどね!?」


 


 海記は天井を見上げたまま、ゆっくり息を吐く。


 怖かった。


 でも。


 あの緊張感。


 あの連携。


 最後に核を壊した瞬間の手応え。


 


「……まあ」


 


 少しだけ口元が緩む。


「嫌いじゃなかったかも」


 


「でしょ?」


 静太がすぐ乗る。


「バランス良かったよな。ちゃんと攻略できる難易度だったし」


 


 夢菜が静かに言う。


「理不尽ではなかった」


 


 このみはまだ不満そうに頬を膨らませている。


「私は理不尽だったけど……」


 


 そのとき、スマホにもう一つ通知。


 


 Next Scenario

 参加受付中

 開始まで 7 days 00:00:00


 


「一週間か」


 


 カウントダウンが静かに減り始める。


 


 小さな注意文。


 


 ※時間経過によりシナリオ難易度が上昇します

 ※参加は任意です


 


「つまり早めにやったほうが楽ってことか」


 海記が言う。


 


「放置ペナルティ型ね」


 静太が楽しそうに笑う。


 


 このみは腕を組む。


「……やるかは、考える」


 


 夢菜は窓の外を見る。


「でも、たぶん」


 


 三人が見る。


 


「またやるよ」


 


 静かな断言。


 


 部屋の空気は、もう重くない。


 さっきまで命を賭けていたとは思えないほど、普通だ。


 


 それでも。


 


 ほんの少しだけ。


 


 心拍が速い。


 


 興奮が、まだ残っている。


 


 6 days 23:59:42


 


 ゲームは、次を待っている

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ