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運命の人は隣にいるよ  作者: 垣根新
第一章 紀州とは当時、北海道、青森王朝の首都だった。その一
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運命の人は隣にいるよ

目次

第一章 紀州とは当時、北海道     第二十三章 紀州とは当時、北海道

 青森王朝の首都だった。その一     青森王朝の首都だった。    その二

 第二章 男女三人の出会い       第二十四章 交易人の思惑   その五

 第三章 神代文字の効果 その一    第二十五章 長老からの頼み事 その一

 第四章 神代文字の効果 その二    第二十六章 特別な日     その一

 第五章 猫と手紙の回収 その一    第二十七章 特別な日     その二

 第六章 猫と手紙の回収 その二    第二十八章 長老からの頼み事 その二

 第七章 猫と手紙の回収 その三    第二十九章 長老からの頼み事 その三

 第八章 交易人の思惑  その一    第三十章  長老からの頼み事 その四

 第九章 交易人の思惑  その二    第三十一章 旅立ち      その一

 第十章 猫と手紙の回収 その四    第三十二章 旅立ち      その二

 第十一章 手紙の内容と手紙の意味   第三十三章 旅立ち      その三

 第十二章 刀と思い出と土偶      第三十四章 戦い、復旧

 第十三章 土偶と神代文字の治療    目的地の不安         その一

 第十四章 神代文字の治療 その一   第三十五章 戦い、復旧

 第十五章 神代文字の治療 その二   目的地の不安         その二

 第十六章 縄文王国の開祖とオーパーツ 第三十六章 戦い、復旧

 第十七章 交易人の思惑 その三    目的地の不安         その三

 第十八章 交易人の思惑 その四    第三十七章 目的地に向かって

 第十九章 孫と老人と紙飛行機 その一 再度の出発          その一

 第二十章 孫と老人と紙飛行機 その二 第三十八章 目的地に向かって

 第二十一章 禁忌の唄     その一 再度の出発          その二

 第二十二章 禁忌の唄     その二 第三十九章 目的地に向かって

                    再度の出発          その三



あらすじ 

左手の小指の赤い感覚器官(赤い糸)と、背中に蜻蛉の羽に似た羽(羽衣)。を持つ者の旅は、運命の相手を探す旅でもあるが、民であり。同族でもある。この地の多くの者たちに、始祖の言葉を伝える旅でもある。それは、衣、食、住のことでもあり。医術、精神、信念、行い。全ての生きる目的を教える旅でもある。それは、始祖の直系であり。一族の長の義務であり。人々の頂点に立つ者の義務である。それを一言でいうのならば、後の世では、狩猟生活と言われるが、その使命を司る。その補佐をする者や教えを聞く者たちには、敬意を込めて巡幸と言うが、皆は、好意を込めて巡幸にいらしてくれた。と喜び感謝の印として祭りを開くことから縄文王国の設立の理念となり一万年も繁栄する。だが、超大震災が二度も、それも、正確に五千年ごとに起きる。この超大震災が起きた区切りから縄文時代の前期、縄文時代の後期と区別されるのだ。それ程までに文明が衰退し文明の利器など全てが無くなってしまう。民たちの最低限度の生活を維持するために巡幸が再開した。縄文時代の後期には、種族の長などの数えるくらいの者以外は、正確な意味も忘れられていた。そして、一万年が過ぎ、同族の多くが、様々な理由から狩猟生活をできなくなり。定住の生活になるのだが、文明との意味であるのか、文明の悪戯というのだろうか、禁忌とされていた場所も、始祖の言葉を伝えるためと、全てを知るためと理由をつけて全てが発掘される。それで知るのだ。始祖とは、地球外生命体であり。文明の元とは、宇宙遭難グッズを利用した応用品が発展したのが文明だと、人類も宇宙遭難者のための友であり。恋人であり。母や父であるための代用だと知ることになる。それならば、なぜに、多くの人を作ったのかと、それも、知ることにもなるのだ。地球の現在で例えるのならば、無人島に流れ着き瓶に助けを求める手紙を流す感じだ。それも、宇宙遭難グッズであるのだから機械であるのだが、故障のために正規の推進力は使えずに、殆ど宇宙を漂うだけ、それでも、目的地に着き救助が来るまでの計算はできた。それは、百万年という気が遠くなる年数だった。勿論だが宇宙人でも生き続けられるはずもなく、遺伝子だけを残して、同胞が母星に持ち帰って欲しかっただけ、そのためだけに人類は造られた。遺伝子の保管と百万年後まで維持させるためだった。それを知るのだが、多くの巡幸をする者たちは、全てを教える場合もあるが、一握りの者だけ、全ての生きる目的だけを教えて、始祖のことだけは、各自が考えた作り話を伝えるのだ。特に、女性は、愛されて生まれたのではないと、運命の相手とは、遺伝子の劣化を防ぐため正常に近い遺伝子を探すことだと知ると、隠遁いんとん者の生活する者が多いのだ。それでも、全てを知っても、一人の女性は、運命の相手を探しながら狩猟生活という名の巡幸をするのだった。それと、女性と同じ一族だが、直系ではないために何も知らないまま運命の相手を探す旅をしていた。



第一章 紀州とは当時、北海道、青森王朝の首都だった。その一

 今の世では、誰も知らない。高度な文明があったことも忘れられた。それも、一万年以上も続いた王朝であり、首都は、紀州と言われて、現在では、北海道、青森王朝のことであり。縄文文明と言われ、その末期のことである。今から三千年前のことであった。ある泉で女性が一人で水浴びをしていた。少し泳いでからのことだった。透明で光の屈折で、やっと、見える。そんな物が背中に蜻蛉ウスバカゲロウのような羽があり。羽衣と言われている物であり。その羽衣を背中から外すと、枝に掛けて、再度、水浴びをしていたのだ。なぜに、そんな行為をしていたのか、それには理由があった。身体に付いたままだと羽衣の特殊機能で水が弾いてしまうのだ。もう少し詳しく言うと、弓の矢でも刀の刃でも何もかもが弾いてしまうために水との戯れもできない。それに、身体の汚れを落とせないからだった。

「もう~堪らないわ。本当に気持ち良すぎる・・・あっあぁ・・・」

「・・・琴の音の・・・待つぞ恋しき・・・」

「ん?・・・えっ?・・・」

 女性は、疲れていたのだろうか、久しぶりの水浴びだったからなのか、温泉に入った時のように、うとうとと、している時だった。夢なのか、現実なのか、和歌が聞こえてきたのだ。古い歌であり。特に女性の間では有名な歌だった。惚れ薬を飲ませるよりも効果がある。とされた。禁忌とされている和歌でもあったのだ。それも、男性が、女性に歌ってはならない歌だったのだ。

「紀州こそ~妻お身際に~琴の音の~床に吾君お~待つぞ恋しき~」

 若い男性の声色で歌われたのが聞こえてきた。だが、女性には・・・。

「はい。勿論ですわ。本気の気持ちです。貴方が大好きです」

 女性は、夢の中で、幼子頃に大好きだった。男性の夢を見ていた。一度も告白もしていない。だが、夢の中では、女性が、大好きだった男性に、今の和歌を歌って告白しているのだ。その場面を見ていた。そして、男性が、本当に、自分のことが好きなら構いませんよ。結婚しましょう。そう言われている場面だった。女性は、嬉しくて言ってはならない言葉を告白の返事を返してしまうのだ。

「本当に、僕で良いのですか?」

「はい。そうです。何度も言いますが本心ですわ。歌の意味も知っていますわよ。

 紀州にいらしてください。私は貴方の妻になって、いつも、御側で琴を奏でて差し上げましょう。布団を敷いて貴方が来られるのを恋しい想いでお待ちしています。

 歌の通りに、布団を敷いて、お待ちしていますわ。キャッ、キャ!」

「ふっふっふっとっと布団ですか?」

「えっ・・・・子供?」

 女性は、振り向くと、顔だけでなく耳まで真っ赤にした。十五歳くらいの男の子が立っていたのだ。

「き・・れ・・い・・綺麗・・・」

「・・・・ありがとう・・・」

 女性は、夢に出ていた。その男でもなく、現実の男が立っていることにも驚くが、それも、未成年の男性だったことで、脳内の思考が何も判断ができずに、裸体を隠すこともなく、茫然として立っていた。そんな時だった。

「なっなな何をしているの。女性の水浴びを覗き見するなんて!何を考えているのよ!」

 男性は、十五歳の男の子、後ろから現れた。同じ十五歳の女の子だったが、女性は、年上の姉のような態度で叱るのだった。この時代、成人は、女性は十三歳、男性は、二十歳にならなければ、大人と認められない。そんな法律と子を生すことができる人体の器官のためだった。

「もう男の子ってエッチで馬鹿だから困るわね。本当に、ごめんなさいね」

 女の子は、自分の上着を脱いで、女性の裸体を隠しながら謝罪するのだった。

「ありがとう・・・あっ!」

「どうしたのです?」

「わたし・・・禁忌の歌に返事をしてしまったわ」

「えっ!」

「どうしよう・・・どうしよう・・・」

「もしかして、紀州こそ、妻お身際に・・・上から読んでも下から読んでも同じ歌?」

「そうそう、そうよ。それよ。もう~どうしたらいいの!」

「大丈夫だと、思うわよ。だって、まだ、未成年だしね」

「本当なの?・・・本当なのね」

 女の子が、何度も頭を上下に振るのだった。

「本当に、よかった・・・安心したわ。なら、言葉の縛りは、されてないわね」

「それに、私たちと違って赤い糸を持たない種族?・・・または、子供で大事なところに毛が生えていないか、もしかすると成人になると毛と一緒に赤い糸も生えてくるかも・・・」

「それなら、何で一緒に居るの?・・・それに、一緒に旅をしているのでしょう。そうでなければ、この近くに村はないわよ。かなりな辺鄙なところよ。そうでなければ、無警戒で泉に裸でなんて入らないわ」

「それは、わたしの赤い感覚器官が・・・赤い糸が・・・あの子に、わたくしの赤い糸が反応しているの・・・男性って成人になると、赤い感覚器官と羽衣が現れる。とも言われているし・・・だから、一緒に旅をしているの。それに、あの人の夢を叶えたくてね」

「夢?」

「そう、美人なお姉さんに一目ぼれしたから探しているのよ。それも、名前もしらないし。どこにいるかも分からない。そんなお姉さんを探し続けているの」

「馬鹿なの?」

「男って、み~んな~馬鹿よ」

「えっ、どうして?」

「分からないの?。本当に馬鹿なの?。あんたが岸にいるから泉から出られないのよ」

「あっ!ごめんなさ~い」

 男は、全速力で、行き先など考える思考などあるはずもなく適当な方向に走って行った。

「いいの?」

 女の子は、大きく頷くのだった。男は、空腹になれば戻って来るのを知っていたからだ。

「それよりも、風邪をひいては困るわ。早く泉から出ましょう」

 女性は、泉から出ると、直ぐに着替えるのだが、女の子は、焚き火を焚いて、湯を沸かしていた。着替えが終わる頃には、湯が沸かされて紅茶を作りながら簡単な食べ物も用意していた。それも、嬉しそうに笑みを浮かべながらだった。

「美味しそうな料理ですね。クスクス」

 女の子は、口では悪口を言うが、男が帰って来る時間まで分かり好物も用意する。そう思うと、男にたいしての好意の深さが分かったのだ。

「嫌いな食べ物ってありますか?」

「いいえ。ありませんよ」

「なら、良かった。そろそろ、出来上がりますからね」

「うん。楽しみしているわ。正直に言うと、空腹で死にそうだったの」

「そうだったのですか」

「ねね」

「な~に?」

「神代文字って知らないの?」

「縄文字?・・・キープ文字?・・・」

「まあ、そうね。それもあるけど、縄文字は、海など交易の時に使うのが多いわね。そうでないと、墨では水や海水などで読めなくなるから仕方がないわよね。そうなると、神代文字は知らないのね」

「はい」

「それなら、見ていてね」

 女性は、懐から簡易な携帯の硯と筆などを取りだした。そして、硯で墨を作るのだ。

「黒い液体ね。美味しそうには見えないわね。それって、何の味なの?」

「墨も知らないの?」

 墨を作り終ると、和紙を懐から取りだして文字を書きだした。

「は・・い?・・・絵具だったのね」

「絵具とは違うわ。文字を書く墨というのよ」

「文字?」

「そう、これが、文字よ。そして・・・」

「・・・」

 適当な木を周囲から選んで、その木の先端に和紙をグルグルと巻いた。

「キャ!、なになに?。何なの火が点いたわよ」

 女性は、花押(はなおし、または、かおう)を書くと、直ぐに火が点いたのだ。たいまつが完成したのだ。

「これが、神代文字の効果なのよ」

「凄いわね。私でも出来るのかな?」

「誰にでも出来るわよ」

「まずは、花押から考えましょう。それも、直ぐには無理だから・・・そうね。わたしの花押を代用しましょうかね」

「はぁ・・・はい」

「火を点けるなどの簡単な神代文字なら使用ができるから安心して」

「おおおっ本当ですか!」

「そうね。縄文字なら分かるのよね。縄文字を七割くらい使用して、肝心な箇所を簡単な神代文字を教えるわね。それで、効果があるはずだわ」

「本当ですか、それなら、直ぐに使えるわね。連れが戻るまで出来るかな?」

 女の子は、嬉しそうに目をキラキラと、女性は、難しそうな表情を浮かべていた。


第四十章  目的地に向かって途中での寄り道  その一、出会い

 第四十一章 目的地に向かって途中での寄り道  その二、内心の思い

 第四十二章 目的地に向かって途中での寄り道  その三、それぞれの思いと考え

 第四十三章 目的地に向かって途中での寄り道  その四、出発

 第四十四章 世界樹と虫の王    (世界樹の子)その一        

第四十五章 世界樹と虫の王  (世界樹の子)その二                           

 第四十六章 世界樹と虫の王  (世界樹の子)その三    

 第四十七章 村は変わり過ぎてしまった。              

  その一

 第四十八章 村は変わり過ぎてしまった。 

  その二   

 第四十九章 祭りの開催から全てが始まった

  その一

 第五十章  祭りの開催から全てが始まった。

  その二

 第五十一章 祭りの開催から全てが始まった。

  その二                

 第五十二章 伝説の二人の女神の再来  

  その一  

第五十三章 伝説の二人の女神の再来

  その二

 第五十四章 伝説の二人の女神の再来 

その三

第五十五章 隊の崩壊と禁忌の歌

 第五十六章 始まりの地へ          

第五十七章 伝説の楽園     その一

 第五十八章 伝説の楽園     その二 

第五十九章 伝説の楽園     その三

 第六十章  新しき主さま    その一 

第六十一章 新しき主さま    その二

 第六十二章 新しき主さま    その三 

第六十三章 人、それぞれ・・  その一

 第六十四章 人、それぞれ・・  その二 

第六十伍章 人、それぞれ・・  その三

 第六十六章 運命の人との出会い その一 

第六十七章 運命の人との出会い その二 

 第六十八章 運命の人との出会い その三 

第六十九章 宴?結婚式?    その一

 第七十章  宴?結婚式?    その二 

第七十一章 宴?結婚式     その三

 第七十二章 赤い糸の導き    その一 

第七十三章 赤い糸の導き    その二

 第七十四章 赤い糸の導き    その三 

第七十伍章 二本の赤い糸    その一

 第七十六章 二本の赤い糸    その二 

第七十七章 二本の赤い糸    その三

 第七十八章 この先・・・    その一 

第七十九章 この先・・・    その二


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