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第7話

   

 この日は映画だったが、場合によっては買い物だったり、少し遠くまで遊びに行ったり。あるいは、部屋で勉強という時もある。

 このように、とにかく毎日、俺は真森優子と過ごすようになった。

 知り合った経緯を考えれば、元彼に魔法で呪いをかけようとするほど気性の激しい女に思えたが、俺と一緒にいる時の彼女はまるで別人。

 あれは元彼がよほど酷い男だった上に、相手も魔法使いだから、彼女の対応も特別になったのだろう。

 本来の真森優子は、大人しくて気立ての優しい女の子だった。ちょっと何か失敗した時にいいわけの多いのが玉に瑕だし、それを鬱陶しいと感じる者もいるかもしれないが、俺から見れば許容範囲内。

 俺にとっての真森優子は、毎日長々と同じ時間を共有しても居心地のよい相手であり……。


 そして「アンラッキー7の呪い」を受けてから三ヶ月。まだ俺は一度もバナナの皮で滑っていないし、鳩のフンを浴びてもいない。どうやら本当に、真森優子の存在に守られているようだ。

 それどころか、最近は夜もぐっすり寝られるようになり、深夜の散歩癖もなくなった。

 一人暮らしで悪くなった寝つきが、部屋に誰かいるだけで改善されたのだから……。

 自分で思っていた以上に、俺は案外、寂しがり屋だったらしい。




(「いいわけの魔女」完)

   

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