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全自動レベルアップにかかれば、一秒前の俺でさえただのザコ

「ば……馬鹿な……!!」

 よろよろと立ち上がりながら、ユーマオスが呻き声を発する。

「わ、私が吹き飛ばされただと……? アルバート、貴様……いったいなにをした」


「い、いや……。普通に殴っただけだが……」


 俺としては正直に答えたつもりだったが、この一言は余計だったかもしれない。


 ユーマオスは片眉をひくひくさせながら、

「な、なんだと……!?」

 と怒りの形相で呟いた。


《寛大な領主様》という肩書が台無しになってしまうほどのマジギレっぷりである。


「貴様……。たかが領民の分際で、この私を愚弄する気か……!?」


「あんたも仮にも大物領主だろうが。こんくらいでキレるなよ」


 ……っとと、いかんいかん。

 日頃ユーマオス一家に苦しまされている鬱憤うっぷんをつい吐露してしまった。


 別に口喧嘩をしたいわけじゃないので、言動には気をつけないとな。


「貴様……。いいだろう。そこまで私を愚弄するのであれば、私も本気を出すまでだ」


 言うなり、ユーマオスが薄ら笑いを浮かべだす。


 そして両の拳を握り締めるや、

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ……!!」

 と大声で叫びだした。


 先ほど同様、ユーマオスから放たれる衝撃波によって、室内のテーブルや絵画が激しく揺れだしている。



 ――


 ユーマオス・レクドリア  鑑定結果


 レベル:190


 攻撃力:25021

 防御力:21742

 魔法攻撃力:18054

 魔法防御力:16073

 速さ:12093


★スキル《全ステータス向上》によって全体的な能力が「500ほど」底上げされた状態。


 弱点は引き続き、《速さ》ステータス。


 レベルに反してそれほど数値が高くないので、ここを起点にして戦うと楽。


 また魔王による権限解放は《スキル》が与えられないので、スキルを起点にするもよし。


――


 ……なるほど。


 レベルはさっきと変わっていないが、《全スタータス向上》というぶっ壊れスキルによって、すべての数値が上がっているわけか。


――――


【全自動レベルアップ】によってアルバートのレベルが急速に上がりました。


 レベル:592


 攻撃力:42932

 防御力:43023

 魔法攻撃力:53201

 魔法防御力:48732

 速さ:73362


 神域覚醒まで:あと408


 使用可能なスキル一覧


  ・【鑑定】

  ・【闇属性魔法】


――――


「…………」


 しかし、俺の【全自動レベルアップ】はその「500」の上乗せすら凌いでしまっている。


「こいつ……本気でくると言っておいて、まだ手を抜いているのか……?」


 やはり、俺にはそれだけがわからなかった。


「先手必勝! 死ぬがいい! 愚かなる領民、アルバート・ヴァレスタイン!!」


 俺が戸惑っている間にも、ユーマオスは突進を敢行。


「……っと」


 俺は急いで防御の体勢を取ったのだが――その瞬間、驚くべき現象が発生した。


 勢いよく突っかかってきたはずのユーマオスの刀身が、俺の剣にぶつかるや――


 パキン、と。

 虚しい金属音をたてながら、無惨にも折れてしまったのである。


「え……。あっ、あ……」


 これにはさすがにユーマオスも驚いたのか、自身の剣を見やったまま立ち尽くしている。


 まあ……無理もない。


 攻撃してきたのは自分のほうなのに、どうして押し負けることがあるのか。

 きっとユーマオス自身も、意味がわからないだろう。


 そう――これこそが、この【全自動レベルアップ】の強さである。


 このスキルにかかれば、数秒前の俺でさえただのザコ。


 一秒前には通じていたはずの攻撃でさえ、こんなふうにして弾かれてしまうというわけだ。


「勝負あった……みたいだな」


 いまだに立ち尽くしているユーマオスに向けて、俺は鋭い目線を向ける。


「ひっ……!」


 対するユーマオスのほうは、完全に戦意を消失してしまったらしい。


 折れた剣を投げ捨てるや、一歩、二歩と後ずさっていく。


「ま、待て! 違う! これは違うんだ!!」


「はぁ……? なにがどう違うってんだよ」


「違うんだ、わ、私はただ魔王に命令されただけで……!!」


「……そうか。であればなおのこと、詳しい事情を喋ってもらわんとな」


 そう言ってから、俺は空いた左手でユーマオスの腹部を殴打。


「うえっぷっら」


 その一撃だけで、ユーマオスは白目を剝いて気絶。

 さっきまでの威勢はどこへやら、声も出さず崩れ落ちるのだた。


 

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