就労支援施設レビュー
就労支援施設経験者として就労支援施設の実態を暴露しています。
これから就労支援施設に行くかどうか迷っている方だけお読みください。
こんにちは。社会不適合者のエスティです。
今回は『飯を食えない大人たち』の続編となります。
まだ読んでいない方は前作を読んでからお読みいただくとより分かりやすいかと思います。
たまたま動画サイトで『就労支援施設』のレビュー動画があったので、それで僕もこれから施設に通うかどうかを考えている人向けにレビュー形式のエッセイを書こうと考えました。
とは言っても僕が通ったことがあるのは1種類のみであり、あくまでもサンプルにすぎないので、参考程度にお受け止めください。
結論から言います。基本的にお勧めしません。
あそこは間違いなく社会的弱者から搾取するための場所と言えます。僕が通っていた施設の人が、障害者はビジネスになると笑いながら語る始末でしたから。あの5年間で訓練生や体験生だけでなく、指導員の質もかなり悪いと感じました。
本来であれば2年で卒業しないといけないのですが、僕は元から就職する気がなかったので、空白期間を除いた5年間遊びに通っていました。理由は親からしつこく行けと言われたからです。
5年もだらだらと遊びに行っていた僕も悪いのですが、おかげで社会の構造をまた1つ知ることができましたし、人間観察の経験としても大変勉強になりました。
ただ、仮に労働意欲があったとしても、就労はできなかっただろうと確信を持って言えます。僕自身や彼らが就職に向いていないというのもありますが、指導員の質が大変お粗末なものだったからです。
前作では何故僕や彼らが飯を食えない大人になってしまったのかについて語りましたが、まだまだ深掘りできていなかったのも今作の執筆を考えた理由です。
さて、本題に入りますが、僕が通っていた施設にいた人物の中で特に注意深く観察していた人を、いくつかのケースを挙げて紹介したいと思います。一応調べたんですが、指導員は全員非正規職員であり、月給は残業込みで18万円程度でした。
ここから紹介するケースは全てノンフィクションです。
ケース①受け流し系指導員H。
1980年前後の生まれ。僕が通い始めてから3年程度在籍していました。
性格は一言で言えばテキトー。いつもは私服姿で日誌を書きに来てるだけで仕事ができません。
施設をネットカフェにしたくないという理由から、体験生がいる施設内の部屋から最新型のパソコンやホワイトボードなどを全て取り除いたり、部屋に水槽を置いて魚の飼育を始めたり、全く使うことのない道具を段ボール詰めにしたものをたくさん持ち込み、部屋のスペースを無駄に圧迫したりと意味不明な奇行が続き、体験生が施設に通い辛い環境を徐々に整えていきました。
もう明らかに無能な働き者ですよね?
コミュニケーション能力にも乏しく、何を言っても何を聞いても、基本尖ってるねーとしか言わないワンパターン返答マシンでした。
誰かが作品などを見せた時も、尖ってるねー。
誰かが個人的な質問をしても、尖ってるねー。
まるで馬鹿の1つ覚えのように同じことしか言いません。なので会話が成立しないこともしばしば。何でもテキトーに受け流せばそれでいいと考えています。他の言葉を知らないのかな。
要するに物事に向き合う気がないか、対人コミュニケーションがめんどくさいかのどちらかであると思われますが、何1つ本音を見せないところに不信感さえ持ちました。
仕事に対して意欲的でなく、生活のためだけに来てるよーと言わんばかりのオーラを常時発していたのです。つまり、最低限の仕事さえしていれば他はどうでもいいという考えの人です。個人的にはこういう人に仕事をしてほしいとは思いません。ていうかそもそも仕事できてません。
言うまでもなく他の人からも変人として扱われており、一般企業であれば間違いなく秒で不採用を言い渡される部類でしょう。こんなんでも指導員って務まるんだと驚愕すら覚えました。
初対面の時にいきなり青いなと煽りの言葉を貰い、終始お前は社会のことを何も知らないなと言わんばかりの態度でしたし、もうこの時から神経を疑ってましたね。
結局、僕が通い始めてから3年後、部屋を荷物だらけにしたまま転職していきました。
絵に描いたような社会のお荷物でしたね。本当にありがとうございました。
ケース②無気力系指導員U。
1980年前後の生まれ、指導員Hより年下であり、指導員Hの後任で入ってきた人。
僕が施設にいた期間の後半から在籍しており、指導員なのに指導1つまともに行った試しがなく、喜怒哀楽に乏しく考えが読み取りにくい人で、いわゆる無気力系です。
大卒、人と目を合わせない、常に不機嫌そうな表情、いつもボロボロのスーツ、煙草臭、普段の仕事は日誌を書く他、後は本を読んでいるだけの歴史オタク。知識に極端な偏りが見られ、暗記力はあるが読解力がなく、簡単な日常単語の意味を履き違える。時々失踪する。
侍が標準語になったかのような独特の話し方であり、度々根拠のない説明をしてしまいがちです。
僕に小説をプリントアウトするように提言してきたのがこの人です。提言してくれたこと自体は嬉しいのですが、その後の対応が大変お粗末でした。
「後で内容の感想聞かせて」
「ああ、ええよ」
この二つ返事により、プリントアウトした小説を指導員Uに読んでもらい、大した期待はせずに小説の感想を聞きました。
「詳細に書かれてるけど……感情が弱い。感情が入れば……小説に深みが出る」
「……」
僕は確かに『内容』についての感想を聞きました。ですがこの人は内容には一切言及せず、どの小説に対しても言えるような言い回しとも受け取れる『作風』の評価をしてきたのです。
これには妙な違和感を持ちました。
食べ物に例えると、イチゴの味の感想を聞いているのに、イチゴの表面の色だけを評価して味には一切触れなかったわけです。聞いてるのそこじゃないんだけどって思いますよね?
そもそも作風の評価を求めた覚えはありません。評論家を気取って言ったつもりなんでしょうけど、これに関しては完全に相手の読解ミスです。
作風については僕自身が1番よく分かっているので、それで内容についての感想を聞いたのに、物語の描写すら口から出てこない始末ですよ。明らかに話が通じてませんし、言葉の意味を履き違えています。内容について聞いたんだけどと言っても、そこから先はぼかすばかりで内容については何も言いませんでした。
一応言っておきますが、感想とは対象となるものの内容に言及するという意味です。
評価するにしても、具体的な改善案も出していないので批評にすらなってません。
感想1つまともに言えないなら最初に断るのが礼儀というものです。
一応他にも読んでくれた人がいて、その人たちにも感想を聞いたのですが、まともに感想を言えた人もいて安心しました。
小学生でも理解できる程度の内容だったんですけど、これは恐らく学校教育によって思考力を摘まれた影響であると感じました。小説のプリントアウトを提言するなら、せめて感想の意味くらい知っててほしかったです。
世界よ、これが日本の教育だ。思わずそう叫びたくなりました。個人的に大卒でこの程度の読解力レベルはやばいと思います。
この一連の出来事で、何故この人が出世できなかったのかがよく分かりました。不愛想で仕事もできなくて日常単語の意味も分からないんじゃ、落ちこぼれるのは当たり前ですよ。氷河期世代とかそれ以前の問題です。
指導員Uが以前勤めていた会社では、会社の反省点をピックアップしたものを上司に突きつけて顰蹙を買ったり、仕事時間中にサボってのんびり飲んでいたりなどの言動があり、この人自身から前職の話を聞いた時は、組織にはまず向かない人であると感じました。
指導員U自身が就職に向いていないのに、それで就職指導なんてできるわけがないんですよ。
僕は2019年に2度目のフェードアウトをしたのですが、まだ出所すると言っていなかったので、それで1年近く経過した後、久しぶりに施設に報告しに行ったのですが、この時指導員Uから些細なことを盾にもう来るなと言わんばかりの態度をとられ、半ば追い出される形で2020年9月、僕は正式に施設を出所しました。もう二度と行きたくないです。
多分この人は一生底辺組でしょうね。本当にありがとうございました。
ケース③世紀末系訓練生Y。
僕と同い年くらいで屈指の問題児。施設の常連であり、数年ほど前から在籍しています。
眼鏡をかけた肥満体形、いつもは施設内のパソコンに釘づけのネットサーファー、ドラクエや桃鉄などの知識に精通している生粋のゲーマーであり、ゲームの腕は中の下くらいのカジュアル勢。
この人の性格を一言で言えば北斗の拳。ぶちぎれやすく負けず嫌い。トランプで負ける度に床をバンバンと踏み鳴らし、周囲から注意を受けることもしばしば。その面白いキャラクターからネタにされることが多く、グループワークでも度々問題を起こしています。
就活で企業に落ちる度に落ち込み、周囲に不満を漏らしていました。
「違う! そうじゃない!」
看護師からの注射を受けた際、いつもと注射位置が違っていたという理由で看護師を思いっきり怒鳴りつける言動を行い、指導員Uを苦笑いさせました。
「利用価値のない人間は死ねっ!」
グループワークの時にはこのような発言をし、他の訓練生と怒鳴り合いの喧嘩に発展しました。
しかもちょっとした価値観の違いから論争に発展しやすく、グループワークが中断されることも少なくありませんでした。
これらの言動からヒャッハーマンというあだ名をつけられ、不機嫌になる度にもう全部暴力で解決するしかないと口癖のように豪語し、世紀末系とまで呼ばれる始末でした。
長い体験生期間を経て訓練生となり、訓練を受けてから僅か半年という異例のスピードで一度は就職を決めたものの、結局1年も経たないまま退職し、僕が正式に出所する頃に施設の部屋を覗いたらまた戻ってきてました。そりゃあの性格じゃ続かないわな。
極度の潔癖症であり、10分に1回という頻度でアルコール消毒を行い、周囲にマスクを強要する言動を行っていました。しかもコロナの時期であることもあってか、周囲の人が自分に近づくと、うつす気かと怒鳴りながら威嚇していました。
じゃあ何で家から出てきたんだよって話ですよ。今だったら家でも仕事や勉強ができますが、そこまで考えが及ばなかったんでしょうね。何なら就活もネットでできるのに何でしないんだろうと思いました。
どう見ても中二病です。本当にありがとうございました。
ケース④地雷系体験生K。
僕より一回り年下で、指導員U就任後に施設へやってきたトラブルメーカー。
ぽっちゃり系の幼い見た目に加え、理性もなければ理論という概念すらなく、何でもかんでも感情論のみでごり押ししようとする脳筋。個人的に施設で出会った人の中で1番嫌いなタイプです。
既に成人しているはずなのに、その幼い言動から小学生と話しているような錯覚を覚えました。
都合が悪いとすぐにぶちぎれる。何を言っても右から左に内容が飛んでいき、次の日には全部忘れる。ネットサーフィンをしながら話を聞き、話の内容の半分も理解しないまま反論しようとして話を滅茶苦茶にする。指導員Uが言った後で追い打ちをするように同じ台詞をリピートするといった言動があり、就職どころか対人関係すら向いてません。
さっきの感想の件でも、何故か全く関係ないにもかからわず口出しをしてきました。
こいつには感想なんて聞いてません。というかまず文法が理解できない人なので、感想はまず言えないと確信していました。
何故か作風の評価をされた後、感想の意味を理解しているかを指導員Uに聞いた時でした。
すると、体験生Kが横から割って入ってきたのです。
「エスティさんの中には正解というものがあって、正解ありきで言ってるから滅茶苦茶になるんや」
話を滅茶苦茶にしてるのはこの人なんですがね。何故か僕が悪いみたいな空気になりました。
感想の意味を理解してるかどうかを聞いたのに、何故か聞かれてもいないこいつが答えた挙句、正解の話題になってしまったんですよ。これはもう口出しを通り越して誹謗中傷ですよ。
そもそも感想には正解なんてありません。指導員Uが明らかに内容と全く関係のない的外れなことを言っていたからそれを指摘しただけです。これくらいちょっと考えれば分かるはずなのですが、この人たちには難しかったようです。
感想の話題で正解という単語が出てくる時点で、自分は正解のある問題しか解けませんって言ってるようなものですよ。
今の社会は正解のない問題を解く能力が問われています。こういう正解主義ベースの頭のまま学校を卒業したことで、飯を食えない大人になってしまったことが浮き彫りになっていました。
なので僕は指導員Uを通して体験生Kに余計な口出しを禁止させました。
理由は簡単です。こいつの言葉が全くの無意味だからです。的外れなことを言って話の腰を折るか、指導員Uのリピートになるかのツーパターンしかないんですよ。
これわざわざこいつが喋る意味あります?
雑談や会話ができないなら無理に参加するなって話です。ただ、体験生Kに関しては物事に対する理解力が著しく低いのか、またしばらくしてから余計な口出しをしてくるようになります。
しかも感想の件で口出しした次の週から当てつけのように体験生Kも小説を書き始め、他の人に読ませていました。句読点が異常なレベルで多く、小学生の作文レベルの文章でした。こんな奴に誹謗中傷を受けたのかと思うと、何だか情けなくなってきました。
あまりこんなことは言いたくないのですが、恐らく体験生Kは発達障害だけでなく知的障害のグレーゾーンに入っている疑いがあります。
息を吸うようにトラブルの火種をばらまくので、こいつを理由に出所を決めた部分もあります。学校内で体験生Kがどのような扱いを受けていたかが容易に想像できると思います。
コロナの時期に一度は就職を決めましたが、結局3ヵ月もしない内に施設に戻ってきました。あの性格と知能であれば迂闊に働かない方がマシだと思います。ただ、模写できる程度の絵心はあるので、家に引きこもってイラストレーターにでもなるのが最適だと思いました。
二度と外に出てこないでほしいです。本当にありがとうございました。
以上、僕が通っていた施設にいた問題児たちでした。
指導員も含め、僕がいた施設は本当に問題児が多かったです。
問題児そのものはまだまだたくさんいます。食事中に品のない話をしたり、話題が万華鏡のようにコロコロ変わったり、施設内にあるバランスボールでサッカーの試合を始めたりと、例を挙げればきりがありません。
5年間施設で人間観察をしてきましたが、ストレス耐性のない僕に就職は過酷だと思いましたね。一定確率でこういうトラブルメーカーとぶち当たるのは嫌ですし、外に出て人と関わる仕事がますます怖くなる結果となってしまいました。
こういうことがあるから就職したくないんですよ。
結果的に問題児が問題児の面倒を見るというなかなかカオスな状況が成立しており、これをうちの親に報告すると、さすがにうちの親も僕の就職を諦めてくれました。
皮肉な話ですが、この連中のおかげで親との就職戦争に終止符が打たれたわけです。
もちろん良い人もいました。でもこれで何故発達障害の人が嫌われているのかがよく分かったと思います。僕自身が広汎性発達障害なのですが、正直に言えば、上記4人のような重度の人には関わりたくないです。
あんな癖の強い人たちとつるんでいるとこっちまで精神的に病んでくると言いますか、これについてはカサンドラ症候群などが有名ですね。なので偏見とかを抜きにしても、こういう人たちと関わらずに済むならそれに越したことはないと思います。
家でも仕事ができる今の時代に施設へ行くのは時代錯誤です。
厳しめの集団生活に耐える必要もなければ社会性を身につける必要もありません。施設に来たことで学校での経験が社会に出た後で役に立たないという確信が持てましたし、そもそもみんな学校で習ったはずの勉強をほとんど全部忘れていました。
自分の仮説が正しいことを確認できたので、僕自身は施設での経験は決して無駄ではなかったと思っています。
発達障害者は歴史上の偉人にも数多くいると言われていますが、それは発達障害だから天才というわけではなく、その人たちの中にたまたま発達障害者がいたというだけの話であって、ほとんどの発達障害者は一般の人より欠点が多いだけのポンコツとして一生を終えます。それは彼らを見れば明らかです。
客観的事実として発達障害者は貧困に陥るリスクが一般の人より高いのです。
施設はそんな彼らを食い物にしているわけですよ。だから僕は施設が好きになれません。行かずに済むなら行かない方を選択するべきです。
前作でも言いましたが、僕や彼らのようになってはいけません。
特に上記4人についてはいい見本だと思います。ある意味濃密で貴重な経験だったので、親しい友人ができた時の笑い話には当分困らないと思います。
結論、施設には行かない方が無難です。参考になれば幸いです。
この実態を見て搾取の構造に気づいていただければ幸いです。
施設は結構頭のおかしい人が多いので利用の際はご注意ください。