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心友と私

作者: 杏樹

私は中学2年生。普通の女子中学生だ。

私には仲の良い心友と言える友がいた。

その友達はなんでも相談に乗ってくれていつも笑顔を絶やさない人だった。

ある日、その友達と連絡が取れない状態だった。連絡がなくなって、二ヶ月後、久しぶりにその友達から電話が来た。

「レナ、今までありがとう、さようなら」

友達はそう言い、電話が切れた。暗い声だった。

私は折り返し電話することなく、「きっと大丈夫だろう」

そう思っていた。

携帯に1通の通知が来た。それは人身事故のニュースだった

″⚪︎×線〇〇駅で女子中学生が快速列車に飛び込み人身事故発生″

というニュースだった。

SNSで批判の声などたくさん飛び交っていた。

数時間後、心友の親から連絡が来た。

「実はあの子、電車に飛び込んで、自殺したの。でも貴方はあの子のこと忘れられないと思うけど強く生きて」

それは心友が自殺したという連絡だった。

私はもっと早く気づいてあげれたんじゃないかという後悔と罪悪感でいっぱいで自分を責めていた。

私は心友を失ったことの悲しみで胸が痛かった。

しかし誰かに悟られぬように学校には休まず行っていた。

ある日、私が毎日暗かったせいか、いじめを受けるようになった。私は限界に達し、もうすぐ電車が来そうな踏切に立ち入ろうとした時、自殺した心友の母親から電話が来た。

「レナちゃん、少し渡したいものがあるんだけど、今から家来れる?」

「え、あ、はい、大丈夫ですよ」

少し私は戸惑った。なんだろうと思いつつ、心友の家へ向かった。

ピンポン

「今日はいきなり呼び出しちゃってごめんね、実はね貴方への手紙が見つかったの。だから、今日渡そうと思って‥」

心友との思い出など語り合ってしばらくして私は親友の家を後にした。

家で心友からの手紙を読んだ。

″これを読んでいるってことは私は自殺しちゃったんだね。実は私、学校でいじめられてたの。

それで今が嫌になって電車に飛び込んだの。本当はもっと生きていたかった。

このことはレナに相談したらよかったんだけど悲しませたくなくて、心配かけたくなかったの。でも、レナのせいじゃないから、レナには私より強いから、私みたいに自殺なんて考えないで。

いつでも元気でいて、そして私の分まで生きて、いつでも見守ってるから。″

手紙が読み終わった後、私は涙が溢れ出し、手紙の文字が滲んでいた。

私はまだ完全に立ち直れないけど、心友の分まで強く生きようと思う。

心友をまた悲しませないために‥

そして、友達の異変にもすぐ気づいて、1人でも多くの人を助けられる人になろうと思う。


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