4話 う~ん、はい、分かりました
同僚は休暇前に風俗にいくといっていたがもういったかな?
エリが出ていった後に藤木は自分の置かれている状況が想像よりもずっとよくないと感じた。
向こうがこちらを美術品のような扱いをするのならよほどのことがない限り直接的な危害を受けることはないだろう。
しかしあの女はこちらの生活など一切合切気にせずこの世界に呼び出すイカれたやつだ。
いつヒステリーを起こすのかわからない。
しかし藤木は生まれてから異性に好かれた経験がない。
この太鼓持ちもすぐに限界が来る。
藤木は脱出のための準備をすることにした。
まず部屋のなかを入念に調べた。
窓は無く外に続く扉は一つだけ。
人間が住まうのには快適すぎる広さ。
温度や湿度も丁度よい。
トイレやシャワーは隣接した部屋にある。(もちろん窓等の外に出られそうな場所はない)
食事は三食きっちりもらえどれも非常に美味しい。
確かにここにいれば苦労はしないだろう。
頭のおかしい女がセットでいなければ…
藤木はエリにずっと抱いていた疑問を問いかけた。
「あ、あのすみません、僕たちってどうやって言葉を交わせているのですか?」
エリはさも当然と言わんばかりに
「それはそうでしょう、隸属の魔法の効果で主人とは言語の壁を取っ払ってるのだから」
藤木は自分の耳を疑った。
今エリは隸属の魔法といったか?
「すみません、隸属の魔法って何ですか?」
「まぁ、異世界から来たばっかじゃ分からないか。
簡単に言えば主人には逆らえない、主人の考えていることが分かるって感じかな?
あぁでも安心して口から出た言葉しか効果がないから。私は慈悲深いからね」
これは大分厄介だ、おそらくこちらの位置も向こうは認識できるのだろう。違ったとしてもここで聞いたら逃げ出そうとしていることは明らかだ。
それならば
「ぼ、僕はこれからどうなるのですか?」
「う~ん、ひとまず肉体を14歳くらいに戻してそっこら劣化しないように魂に細工して歳を取らないようにしたいわね。
痛みはないから安心しなさい、この町最高の呪術師と道具を使うのだから失敗はありえないわ。」
悪い予感は当たってしまうものでこれから僕はこの女にいいようにされて死ぬまで玩具決定か…
月日は流れ僕は逃げ出す方法が全く思い付かないまま肉体改造の日を迎えてしまった。