プロローグ
メインの登場人物
・六土里杜天才科学者で国際犯罪者
・六道連夜公的機関で対テロ活動治安組織(作中ではそれについては詳しく触れていない)
一応犯罪者VS警察の話のはず……
過激な描写は少なくしたいけれど、時々過激になるかも……。
ぐっちゃぐちゃの関係。訳が分からない。今、どうなっているのか俺はどこにいるのかさえ、把握できていない。ここはきっと通常の世界じゃない。――それだけは理解できた。
爆発音に爆風。空に舞う真っ黒の煙、体の外側から焼かれていく感覚、どれをとっても身に覚えのある感覚であぁ、もうこの運命からは逃げれないなと悟った。俺の全身の神経がコイツからは、この犯罪者からはどう足掻こうと逃げることは出来ない。
ジャラジャラと金属のアクセサリーを鳴らし、白衣を肩からだらしなく下げ、不気味に嗤う国際的犯罪者には敵わない。勿論、知力も握力も、伸長も、学力すら敵わない。
目の前のビルが倒れていく。その様を見ることしか出来ない。見ながら、あぁ、また死んだんだ。なんて思いながらも一般人の非難を怠らない。それでも爆発は止むことなく、ずっと何時間もそれこそ永遠に煩くなり続けるのかと思わせた。
「……るっせ」
小さく聞こえた声に、同時に響く銃声。きっと『また』撃たれた。味方の侵食。踏み荒らされる死体。この犯罪者は自分の味方すら裏切り、死体を玩具の様に扱い、尚且つ死体が更にぐちゃぐちゃになっていくのを楽しんでいる、凶悪犯。