自分である証拠として与えられた『個性』という代物に関して
寂しがりやな少女。
聞くだけ聞いていってください。
あ、また会ったね。
面白い話なんかないんだから。来なくてもいいのに。
あれ、ご機嫌斜め? ごめんごめん! 嘘、嘘だって!
あなたさ、自分が何者かわかる?
名前とか、性格とかじゃなくて、これさえあれば『私』は『私』なんだって言えるもの。世界で『あなた』が『あなた』で、『私』は『私』だよって証明できるもの。
例えばさ、挨拶とか。
部長は「おはー」って言うし、
親友は「おはよー」って言う。
私は「おはよう」って言うけど、そうやって言う人は何千何万といるわけでしょ? いや、挨拶はちょっと例がよくない。今気付いた。
じゃあさ、あなた、趣味はある?
釣りとか、読書とか、スポーツとかさ。
世界には同じ趣味を持つ人がいっぱいいるじゃん?
私は読書が好きだけど、私より本好きな人はいっぱいいる。
私は本を読むのが早い方だって自負があるけどさ、私より早く読める人はいっぱいいる。
私は本をたくさん持ってるけど、私より持ってる人はきっといる。
個性が埋もれちゃうじゃん‼
そう考えると、やりきれなくない?
『個性』、『個性』って言うけど、実際に自分がオンリーワンだって言う証拠は自分では作れないんだよ? どんなに特異な趣味を考えたって、どこかにきっと先人がいる。たまに動画をあげてTVとかで取り上げられる人がいるじゃん。そういうの羨ましい。前人未到の趣味。私だってやってみたい!
世界で何千何百何十何位の個性で満足できる人もなかにはいるかもしれないけど私は不動のオンリーワンがいいの!
個性って、もろいよね。
でも、それにすがりたくなっちゃうんだよね。
オンリーワンになれるもの あるのかな…
見つけられるかな 自分で
見つけてくれるかな 誰かが
あーあ またしゃべりすぎちゃった。聞き上手だね あなた。
機嫌 なおった? あ、私のせいだったね。
じゃあまたね。
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いつか読んでもらいたいですね。
恥ずかしいですが。