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リリィとレインは満月を笑う  作者: 千のエーテル
8/16

ユニコーンの折れたツノはポケットの中へ opening

認められない。


きっと、この先も


認められないんだ。


自分の存在は、いつだってそこにはなくて


しっかりと足に、意識を集中させなければ


その場に沈んでいってしまう。


そんな感覚が最近、連続的に訪れる。


生きることが、経験不足な私は、


いつだって非力で、

時として顔を出す原因不明な苛立ちと戦い、

なのにどこか冷めてて

怖がりで、

大人達への不快感を抱き寄せながら、

どこに向かっているのかもわからず


月曜から月曜までのサイクルを、無理矢理口に詰め込まれ、

それを嫌々消化する。

大体そんな感じ。


本当の私を認識出来ないのであれば、30ある眼球全ての器官に、私を認識させればいい。

それぐらいの覚悟が必要だ。


良い日は良い日。

悪い日は悪い日。


良い日にまで侵食を始めた悪い日を、塗り替えなくてはならない。

早急に変化を始めなければ、全ての床は青く冷たい海へと変わり、一瞬で溺死してしまう。



カンッカンッカンッカンッ


またあの音が聞こえる。

幻聴。

こんな音聞きたくないのに。

望んでないのに聞こえてくる幻聴。


カンッカンッカンッカンッ


徐々に音は、意思を持ち、実際には存在していないことを、否定するかのように私の耳を舐めまわす。


沈黙は出来ない。


逃げることも出来ない。


気づかせよう。


悪い日を良い日にするために。


気づかせなくてはならない。






私がここにいるということを


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