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僕はリーダー  作者: KAI
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出会い

はじめまして、KAIと申します。この作品は私にとって三作品目になります。残りの二つの小説と違って、一人称が「僕」という新しい設定です。よかったら読んでください。

空は青かった。

なんで青いんだろう。

そりゃあ、地球には水が存在し、宇宙から見ても地球は青い。

僕は、今、県立、山科高等学校の屋上にいる。

今時、屋上に行ける高校なんて少ないと思う。

自殺する生徒や陰でいじめを起こす生徒が多発するからだと思う。

この学校も関係者以外立ち入り禁止なのは知ってる。

僕の名前は倉田光一、オタクの高校生だ。

今現在の時刻は11時45分頃、ちょうど3時間目の授業が終わってからの休み時間。

僕はたそがれていた。

たそがれるのは好きだ。

この時間だけはなにも考えずに無になれる。

ただの暇つぶしにすぎないのかもしれない。

ただ、空を眺めているのが好き・・・・なのかもしれない。

独り言を言っていると4時間目の授業のチャイムが鳴った。

キ―ンコーンカーンコーン。

学校中に鳴り響く音。定番の音だ。

その音を聞いて授業へ急ぐ生徒。

僕は全く気にせず、屋上を出て、階段を下り、マイペースで歩きながら教室に向かう。

授業なんて聞いても無駄だ。

勉強をしてなんになるんだろう。

何度も疑問に思ったことがある。

働くため。幸せになるため。

それくらいしか言いようがない。

僕は自由気ままに生きていきたいと思う。

そうこうしていると僕のクラスの前についた。

僕は教室の後ろの方の扉を開け、何事もなかったかのように自分の席に座る。

窓際の一番後ろから二番目の席。

アニメでよくある席だ。

僕は中学三年間もの間、一度も窓際に座ったことのなかった。

不幸だったんだと思う。

だからすごく僕は嬉しい。

だからと言って、この次元にかわいい女の子など存在しない。

僕が認められる女の子は二次元のみだ。

きもいか?

きもいだろ?

引くだろ?

何とでも言え!

僕は何と言われようと二次元だけを信じる男。

誇りに思ってるくらいさ。

普通の高校生が帰宅してPCでアニメやゲームやなにやらして二次元の女の子を見てハアハアして何が悪いというのだ。

おっと、これは言い過ぎた。

当然、授業に遅刻してきて、何も言わない僕は先生に怒られる。

先生「おい、倉田!お前はなんでいつも遅刻するんだ?何度言えばわかるんだ!」

僕「え、えーとすみません。遅刻しました。」

先生「理由にならん!以後、気をつけなさい。」

僕「はい・・・・」

僕は話す時間すらめんどくさいので会話のキャッチボールを簡単に済ませる。

別に、怖いんじゃない。無駄な体力を消費するわけにはいかないのさ。

授業中、静かな教室で黙々と先生が書く黒板の字をノートに書き写す生徒たち。

すごいな。いつ見てもすごい。僕にはわからないよ。

僕はというと机の上にノートも出さず、堂々とアニメ雑誌を広げ、読む。

自然と二ヤける僕。

周りの目なんて気にしない。慣れてしまった。

やっぱり僕はこうして二次元と魂を共有する時が一番幸せだ。

授業が終わり、昼休みに突入する。

昼休みと言えば、家から親の作った弁当を食べるか、コンビニや売店で買って昼食を済ます人もいるだろう。昼食の買い方は人それぞれだ。家庭によって違ってくる。

僕の家はというと、両親は仕事で忙しく、妹は弁当を作ってくれるようなかわいい美少女でもない。

なんせ、妹に限っては、僕と視線が合うたびに「きもいからこっち見ないでくれる?」

などと言ってくる。

恐ろしい女だ。

欲を言えば、お兄ちゃん!とでも言ってほしい。

そんな妹フラグは当然期待などしちゃいないが・・・・

だから僕は親にお金をもらって昼食を済ます。

昼食代として一日もらえるのが700円。

高校生としては普通ぐらいだと思う。

しかし、僕はその昼食代をフルには使わない。毎日、学校に来る途中にあるコンビニでバランス栄養食(100円)とお茶(100円)を買って済ます。

残りの金額はお小遣いにしてオタクの品を買う。

僕はジュース一本もよく考えて買う。

ジュース一本を年間で考えて買ったとして、その金額で何か買えるということになるので僕はめったにジュースは飲まない。

これぞオタクライフ。

だが、昼食を一人で食べるほどむなしい人間ではない。

毎日、昼休みは屋上で友人と昼食を食べる。

クラス一のイケメンとされる中川隆平君や、クラス一の学力を持つ秀才、床瓦秀樹君、クラス一のムードメーカー、荒須隆寛君、スポーツ万能の笹垣尚人君達と一緒に昼食を楽しむ。

友人には恵まれていると思う。とは言ってもこの四人は幼稚園から一緒だ。だからこそ、このエリート達との仲間にいられる。

隆平君「光一、お前またそれかよw」

僕「しょうがないじゃないかw僕は無駄なお金を費やしたくないんだよw」

秀樹君「バランス栄養食だけじゃ、栄養が偏りますよ?」

僕「人間生きてれば問題ないよ。」

尚人君「俺、そんなんだったら腹へって死ぬしw」

僕「尚人君は部活やってるもんね。」

隆寛君「俺のおかずやるからよ」

僕「ありがとう隆寛君」

楽しい会話が終わり、それぞれの教室に戻る。

僕はまた、同じ場所でたそがれる。

しかし、今日はなぜか帰りたい気分だった。

午後の授業には参加せず、早退する。

時刻は13時28分を回る。

まだ空は青い。

僕はこの時間帯の空が大好きだ。

自宅への道のりを空を見ながら歩く。

自宅は学校から少し、遠いので、僕は電車通学をしている。

駅のホームで電車が来るまで待つ。

ホームでは仕事の休憩で昼食を食べているサラリーマンや、旅にきた老人などがいたが、学生は僕以外、一人たりとも見当たらない。

ようやく電車が来たが、車内はほとんど人が乗っていなくて、ガラ空き状態だった。

昼の電車はこんなもんだと想像してほしい。

電車に乗って10分、電車を降りて、自宅まで歩きだす。

駅から15分の所に僕の自宅がある。

当然、両親は仕事、妹は学校だ。

早退しようと、学校を休もうと、誰も注意はしない。

少し眠い、お昼寝しよう。

そう思って、帰ってきたからすぐにソファに寝転がり、お昼寝をした。

・・・・・・・・


起きたのは夜9時だった。

机に置いてある携帯を見ると、母親からメールが来ていた。

コンビニで今日発売の人気スイ―ツを買っておいてくれとのことだった。

母親は今日は、会社で残業で遅くなるそうだ。

人気のスイ―ツは夜中には完売しているはずであろうことから僕に頼んだに違いない。

僕「仕方ない、行くか。」

二階の自分の部屋に行き、クローゼットの中から、Tシャツとジャージを取り出し、着替える。

ニット帽をかぶって、財布をポッケに入れる。

僕「ちょっとコンビニ行ってくる。」

妹「・・・・」

ガン無視かよ・・・・

それはともかくしてスイ―ツは売っているだろうか。

売り切れないように祈りながら、少し、歩幅を大きくしながら歩く。

しばらく歩いていると、電柱の下に、数人の人がたむろしているのが見えた。

これはからまれたくないので回り道をしたいところだが、あいにく、一本道。

不幸すぎるよ・・・・

からまれないように僕は早歩きでその場を逃げようとした。

数人の人たちのところまで後、4m、3m、2m、1m。

よし!逃げられそうだ。このまま一気に・・・・

そう思った次の瞬間。

男「おい待てよ。」

・・・・・・・・え?

僕とこいつらとの出会いはここから始まった。



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