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ゆうたくんシリーズ

ゆうたくんとどうぶつえん

掲載日:2026/10/29

【作者より】


拙作は清坂 正吾さま主催の「ゴリラパーティー」(現在は企画終了)に参加する予定の作品でした。


書きかけでお蔵入りにするのはもったいないので、遅刻ですが、投稿させていただきます。


※ 今回の作品は他のシリーズの作品の登場人物がゲスト出演してくれているよ。どんな人たちかな?

詳細は「後書き欄」にて。

 ゆうたくんは元気(げんき)いっぱいの小学(しょうがく)二年生(にねんせい)の男(おとこ)の子(こ)。


 今日(きょう)のゆうたくんは朝(あさ)からごきげんです。

 なぜかというと……今日(きょう)はお父(とう)さんとお母(かあ)さんといっしょにどうぶつえんに行(い)くからです。


「わーい! お父(とう)さん、お母(かあ)さん、晴(は)れているよ!」


 まどの外(そと)はくもがなく、お日(ひ)さまが出(で)ています。

 ゆうたくんはパジャマのまま大(おお)よろこびでリビングにやってきました。

 お母(かあ)さんはおひるごはんのおべんとうのおかずを作(つく)り、お父(とう)さんはなれない手(て)つきでおにぎりをおべんとうばこにつめています。


「おはよう。ゆうた、いい天気(てんき)になったな!」

「今(いま)から朝(あさ)ごはんを作(つく)るからまっていてね」

「うん!」


 ゆうたくんはせんめんじょに行(い)きました。

 ゆうたくんのしんちょうではせんめん台(だい)にとどきませんので、小(ちい)さな台(だい)がおいてあります。


「……うんしょ……」


 ゆうたくんはその台(だい)をうごかしてのりました。

 さっきまでは、かがみにゆうたくんの頭(あたま)が少(すこ)し見(み)えただけでしたが、台(だい)にのったら顔(かお)がひょこっと出(で)てきました。

 顔(かお)を水(みず)でぱしゃぱしゃと音(おと)を立(た)ててあらい、タオルで水(すい)てきをふきとります。


「もうリンリンはいないけど、いろんなどうぶつに会(あ)えるといいな……でも、ぼくにはゴーリーがいるからさみしくないもん!」


 どうぶつえんにはリンリンというメスのパンダがいましたが、今(いま)はいません。

 それいがいのゴリラやキリンもパンダに負(ま)けないくらい人気(にんき)があります。

 ゴリラのゴーリーは今(いま)では『ゴーリーのうた』という歌(うた)があるくらい人気(にんき)になっています。


「ゆうたー。朝(あさ)ごはん、できたわよー!」

「はーい!」


 ゆうたくんは台(だい)を元(もと)のいちにもどして、お父(とう)さんとお母(かあ)さんがまっているリビングに行(い)き、みんなで朝(あさ)ごはんを食(た)べました。



 *



 ゆうたくんはパジャマからようふくにきがえて、かみの毛(け)をくしでとかします。


 お母(かあ)さんもしょっきをかたづけておべんとうばこをバスケットの中(なか)に入(い)れてすいとうのじゅんびもしています。


 お父(とう)さんはカメラのじゅんびでしょうか?

 今(いま)ではめずらしいフイルムのカメラですね。

 スマートフォンのカメラでもきれいに写真(しゃしん)をとることができますが、たまに出(で)てくるピンぼけしたものや手(て)ブレの写真(しゃしん)も味(あじ)があって好(す)きみたいです。

 もちろん、カメラも車(くるま)につみます。


「したくはできたか?」

「うん!」

「じゃあ、しゅっぱつするぞ!」


 家(いえ)のとじまりをしっかりして……

 ゆうたくん一家(いっか)、どうぶつえんにしゅっぱーつ!



 *



 ゆうたくんのおうちからどうぶつえんまでは車(くるま)でおよそ一時間(いちじかん)くらいの道(みち)のりですが、ちゅうしゃじょうには車(くるま)がいっぱい。


「……こまったなぁ……車(くるま)が多(おお)いな」

「もう少(すこ)し早(はや)めに家(いえ)を出(で)た方(ほう)がよかったわね……」


 車(くるま)をおくばしょにこまって、ちゅうしゃじょうの中(なか)をぐるぐる回(まわ)りますが、おけそうなところを見(み)つけてもほかの車(くるま)が入(はい)ってしまいます。


 ゆうたくん一家(いっか)はあきらめません。


「おっ! ここならおけそうだ!」


 お父(とう)さんがおけそうなところを見(み)つけました。

 ちゅうしゃじょうの中(なか)をぐるぐる回(まわ)ってみてよかったですね。


「わーい! ついた!」

「ゆうた。まだおりちゃだめだぞ」

「まだ車(くるま)がうごいているからね」

「はーい」


 ゆうたくんは車(くるま)のドアをあけようとしていたので、お父(とう)さんとお母(かあ)さんからちゅういされてしまいました。

 よい子(こ)のみんなはマネをしないでね。


 車(くるま)が止(と)まりました。

 ゆうたくん一家(いっか)はやっとどうぶつえんに、にゅうじょうしました。


 まずはどうぶつえんの中(なか)をぐるっと見(み)てみます。

 キリンやカバ、カピバラ、ライオンにホワイトタイガー……

 このどうぶつえんにしかいないどうぶつもいますが、ゆうたくんはどのどうぶつなのかは分(わ)かりません。

 

 パンダのリンリンがいたところはからっぽになっていました。


 通(とお)りかかった人(ひと)たちはみんな、「リンリンいないとさみしいね」と言(い)ってほかのどうぶつのところを見(み)に行(い)きます。


 その時(とき)でした。

 『ウホホ ウホホ ウホホッホ♪』とゆかいなリズムの音楽(おんがく)がながれはじめました。

 今(いま)、ながれている曲(きょく)が『ゴーリーのうた』のカラオケバージョン。

 よって、ゴリラのゴーリーのところからです。

 曲(きょく)を聞(き)いたかぞくづれがゴーリーのところに集(あつ)まっていきますので、あっという間(ま)に人(ひと)だかりができていました。


「お父(とう)さん。ぼく、ゴーリーのところに行(い)きたい」

「いいわね!」

「ちょっとのぞいてみるか!」

「わーい!」


 ゆうたくん一家(いっか)もそこに加(くわ)わります。


 『ゴーリーのうた』に合(あ)わせてゴリラのきぐるみをきた人(ひと)と大(おお)きなちょうネクタイしいくいんの男(おとこ)の人(ひと)と白(しろ)くて長(なが)いワンピースをきて、みじかいかみがたでウサギのカチューシャをつけ、顔(かお)の左(ひだり)がわをかくした女(おんな)の人(ひと)がゴーリーの近(ちか)くにやって来(き)ました。


「あっ! ゴーリーのうたのお姉(ねえ)さんだ!」

「ゆかお姉(ねえ)さんだ!」


 子(こ)どもたちはキャッキャッとはしゃぎ出(だ)します。

 ゆかお姉(ねえ)さんはえがおでみんなに手(て)をふっていました。


「どうぶつえんにあそびに来(き)てくれたみんな! こんにちは!」


 しいくいんの男(おとこ)の人(ひと)がマイクを通(とお)してごあいさつをします。

 お客(きゃく)さんたちから「こんにちはー!」と返(かえ)ってきました。


「ようこそ、ゴリラのブースへ! 今日(きょう)はゆかお姉(ねえ)さんも来(き)てくれているよ!」

「今日(きょう)は来(き)てくれてありがとう! ねえねえ、ゴーリー。みてみて。今日(きょう)はかぞくづれでいっぱいだよ!」


 ゆかお姉(ねえ)さんもマイクをもっています。

 ゴリラのきぐるみをきた人(ひと)に声(こえ)をかけました。

 きぐるみの人(ひと)も「ゴーリー」という名(な)まえなのですね?

 少(すこ)し分(わ)かりづらいので、「きぐるみゴーリー」としましょう。

 きぐるみゴーリーは「ウホッ!」と元気(げんき)にへんじをしました。


「みんな。今(いま)から歌(うた)う『ゴーリーのうた』にはかんたんなふりつけがあるの。ゴーリーといっしょにやってみよう!」

「「はーい!」」


「まずは『ウホホ ウホホ ウホホッホ♪』のところはゴリラがむねをたたいている感じで」


 きぐるみゴーリーはむねをたたいているポーズをとります。

 子(こ)どもたちも同(おな)じポーズを作(つく)りました。


「上手(じょうず)だね! 次(つぎ)はわたしが「元気(げんき)いっぱい ゴーリー」と言(い)ったら、みんなで「ゴーリー!」と言(い)ってばんざいしてね。一回(いっかい)やってみよう!」


 ゆかお姉(ねえ)さんは音楽(おんがく)なしで「元気(げんき)いっぱい ゴーリー」と言(い)いました。

 子(こ)どもたちはきぐるみゴーリーのうごきを見(み)て「ゴーリー!」とばんざいします。


「あとは「みんなのアイドル ゴーリー」のあと、みんなで「ウホウホ!」とさっきのむねをたたいているポーズをしてね。もし、わからなくなってしまったらゴーリーのうごきを見(み)ていっしょにおどってみてね!」


「じゃあ、ゆかお姉(ねえ)さん。おねがいします!」

「『ゴーリーのうた』、みんなも元気(げんき)よく歌(うた)ってね!」

「「はーい!」」


『ウホホ ウホホ ウホホッホ♪

 ウホホ ウホホ ウホホッホ♪』


 お客(きゃく)さんもいっしょにむねをたたいているポーズを作(つく)っています。


「元気(げんき)いっぱい ゴーリー」

「「ゴーリー!」」


 きぐるみゴーリーといっしょにばんざいをします。


「みんなのアイドル ゴーリー」

「「ウホウホ! ――」」


 『ゴーリーのうた』のあとはゴーリーのところに来(き)てくれたかぞくづれ何組(なんくみ)かとエサあげたいけんをしました。

 ゆうたくん一家(いっか)もエサあげたいけんをすることになったので、とてもすごいことです。


 ゆうたくんはリンゴをあげました。

 ゴーリーはごうかいにリンゴを食(た)べていたので、ビックリしていましたが、うれしそうです。


「――今日(きょう)は来(き)てくれて本当(ほんとう)にありがとう! わたしもゴーリーも楽(たの)しかったよ! またこのどうぶつえんで会(あ)おうね!」

「ウホッ!」


 ゆかお姉(ねえ)さんときぐるみゴーリーはなかよく手(て)をつないで、ゴーリーのところから出(で)ていきました。


「ゆいお姉(ねえ)さん、ゴーリー。ありがとう!」

「楽(たの)しかったよ!」

「また来(き)てね!」


 みんなかんそうを言(い)っていますので、ほかのお客(きゃく)さんも楽(たの)しかったみたいですね。



 *



 あれから、ゆうたくん一家(いっか)はお母(かあ)さんが作(つく)り、お父(とう)さんがつめてくれたおべんとうを食(た)べました。


 ゆうたくんのお父(とう)さんは写真(しゃしん)をとることにむちゅうになり、「ゆかお姉(ねえ)さん? だれそれ?」ときょとんとした顔(かお)でしつもんしましたが、ゆうたくんとお母(かあ)さんはわざと答(こた)えませんでした。

 なぜならば、お父(とう)さんのスマートフォンを見(み)せてもらったり、カメラのフイルムをげんぞうしたら、答(こた)えが出(で)てくるからです。


「どうぶつえん、楽(たの)しかった!」

「しゅくだいの日記(にっき)のネタができてよかったな!」

「うん!」


 どうぶつえんから出(で)たらいつものにちじょうがもどってきます。

 ゆうたくんはつかれてしまって帰(かえ)りのお日(ひ)さまの光(ひかり)であたたかくなっている車(くるま)の中(なか)でねむってしまいました。


 今日(きょう)のたいけんはふだんできないことですが、ゆうたくんにとっては楽(たの)しい時間(じかん)を過(す)ごすことができました。


 ゆうたくん、すてきな思(おも)い出(で)を大切(たいせつ)にしてね。

劇中作……『ゴーリーのうた』(https://ncode.syosetu.com/n2577md/)


ゲスト出演……『悪食令嬢と暗殺執事シリーズ 』(https://ncode.syosetu.com/s4927j/)から登場してもらいました。


ゆかお姉さん……神永(かみなが) 由佳(ゆいか)

着ぐるみゴーリー……鳴上(なるかみ) 海斗(かいと)


 *


最後までご覧いただきありがとうございました。


2026/10/29 本投稿

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― 新着の感想 ―
可愛らしいお話でほっこりしました(*´ω`*) 他のお話と関連があるのもいいですね!
ゴーリー!? というかゴーリーのうたをBGMにゴーリーと着ぐるみゴーリーとゆかお姉さんが歌って踊る動物園! いや、ゴーリーは歌わないだろうが。 小さなお友達に人気の出そうなアトラクションになりそうだ(…
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