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【完結済】異世界バディ ー 天才双子少女の転生チート異世界征服 ー  作者: こみやし
02.領地改革

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02-11.商人の土産物


「いやぁ! はっは! 辺境伯閣下もお元気そうで何よりです!」



「君も相変わらずだね。ベルナール」


 元気そうで何よりだよ。あと相変わらず声がデカいね。



「彼女はまた一緒ではないのかい?」


「ええ! 庭先でステラ様とお会いしましてな!」


 あらま。ステラも帰ってきてたんだ。



「二人で依頼を受けると盛り上がっておりましたぞ! 所謂女子会というやつですかなぁ! はっは!」


 ちょっと違うんじゃないかなぁ~。



「しかしまた随分と見間違えましたなぁ」


「この屋敷かい? 妻がね。頑張ってくれていてね」


 人も増えたからね。改築なんかも進んでいるんだよ。



「なるほど! 奥方様が! ……奥方様ぁ!?」


「あれ? 聞いてないのかい? 王都での件は把握しているんだろう?」


 僕に注意喚起してくれたのは君じゃないか。さては惚けるつもりだね?



「いやはや! そうとわかっていれば祝の品の一つもお持ちしましたのに! 何せ発表もありませんでしたからなぁ!」


 ほらやっぱり。とか言いつつ、この男のことだ。どうせ祝いの品くらい用意してあるのだろう。土壇場まで決めあぐねていた。といったところか。無理もない。王家からも当家からも正式な発表は行われていないのだから。


 しゃあない。ここは合わせてあげよう。



「ああ、うん。そりゃあね。タイミングがね。色々複雑なんだよ。今回の件は」


 陛下の宣言は済んでいるから成立はしている。けれど、正式な発表は見送っている状態だからね。



「だから、あまり言いふらさないでおくれよ。妻の件は。それで今回は見逃してあげようじゃないか♪」


「ははっ! 心得ておりますとも! ……そうそう! 実は一つ土産物がございましてな! 特に女性はお喜びになるものかと! 是非ともこちらの菓子をお納めくだされ!」


 ふふ。結局手札を切ってきたね。商人としてはそうそう借りを作るわけにはいかないかな?



「ありがとう♪ うちの女性陣も喜ぶよ♪」


「いえいえ!」


 さて。そろそろ本題に入るとしよう。



「ところで例の件はどう? 上手くいったかな?」


「はい! どうぞこちらを!」


 ふむふむ。



「うん。良い出来だ。これを加工した職人を紹介してもらいたいくらいだ」


「いやぁ! はっは! 閣下からのお誘いとあらば否とは言いますまいな!」


「本当かい? うちはいくらでも人財を募集しているよ。何せ追いついていないからね。宣伝が足りていないのではないかと悩んでいたところなのさ」


「それは……」


 あれ? 何か知ってそうだね。



「言いづらいことかい?」


「いえ。まあ」


 珍しく歯切れが悪いじゃないか。



「あまり滅多なことは口にできやせんのですが」


「構わないよ。この場だけの話だ」


「それでしたら……。まあ、あれですな。閣下はあまり他のお貴族様方からは好かれていらっしゃらないようでして」


「うん。それはわかっているよ」


「特に近場の領主は顕著なもんでさぁ」


「直接的な妨害を?」


「ええ、まあ。かくいう私共もセントリアから戻るには苦労しましてなぁ」


 通りで。


 我がフォルテイア領の目覚ましい発展を商人たちが聞きつけない筈はない。商人が知れば噂が巡る。噂が伝われば旅人が集まる。人が集まれば領は更に発展していく。


 それを快く思わない者たちがいるのだ。そんな事はとっくにわかっていた事でもある。



「しかしそれ程極端な手段を選ぶとは思わなかったよ」


 僕らが通った時は何も言われなかった。それは当然か。わざわざ見えるように嫌がらせをする度胸は無いんだろうし。


 商人が通る時だけ関税を釣り上げているといったところだろうか。冒険者ギルドまで敵に回すとは思えないから、そこは見逃していそうだ。他にも過剰な検査で不必要に時間をかけたり、そんな直接的な方法でなくとも悪い噂を流したり、やりようはいくらでもあるのだろう。



「魔道具の所持に至っては、それだけで重罪だなどと」


「陛下が認めているのにかい?」


「ええ。残念ながら」


 本当に驚いた。まさかそこまで愚かだとは。



「陛下から直接命が下っている筈なんだけれどね」


 魔道具の流通計画については陛下も関与しているのだ。既に関連する領主貴族には通達が出回っている筈だ。準備が整い次第計画を次の段階に進めることになっている。まさかそれを証拠が残る形で妨害する者がいるだなんて。



「その件詳しく調べられるかい?」


「なにぶん、先代様の頃からの付き合いですからなぁ。隣領でも私の面は割れておるんでさぁ。なんで、あんまり派手な真似はでき兼ねますが、『商売のついで』に聞き回る程度でよろしければ、お引き受けいたしやしょう」


「頼むよ。けど無理はしないでおくれ。今君を失うのは困るんだ」


「嬉しいことを言ってくださいますなぁ♪」


 僕らには味方が少ないからね。君のような立ち位置は本当に貴重なんだよ。



「それからね。魔道具に関しては専門の部署を立ち上げたんだ。うちの執政官の直轄でね。彼女からも話を聞いてみておくれ。最新の情報をなにか掴んでいるかもしれないからね」


「はっはぁ! なるほどなるほど♪ その御方が♪」


「うん。僕の新しい家族だ。少し待っていておくれ。もう直来るはずだ」


 予定より少し遅いな。あのマリーが時間に遅れるだなんて。なにかトラブルでもあったのかな?

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