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今、不倫と戦ってる全ての方々へ  作者: 遥かカナタ
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された側の苦悩と戦い

これは、私が体験した、この30年強の出来事


そして、現在も戦い続けている、全て実話の記録です


不倫によって、どれだけ、その妻や家族に心身共にダメージを及ぼすか

また、急に平和な日常が壊された時、どうやってその現実と向き合い、戦って行くかを、赤裸々に綴ったものです


家の場合は、ただの不倫とちょっと違った事情もあり、現在、泥沼化してますが、これを読む事で、少しでも、された側、また、過去の不倫により、フラッシュバックに苦しんでる方々の、少しでもの参考になれば、との思いから投稿する事を決意しました

『今.不倫と戦ってる全ての方々へ』


私の経験、起こった出来事をここに全て記します



チリーン・・・


夏を彩る筈の風鈴の音

この大好きだった音が、その後私をずっと苦しめる音となり、私の最も好きだったこの季節が、まさか人生で1番過酷な運命を辿る事となり、1番嫌いな季節になるとは、ほんの数ヶ月前までは想像もしなかった


私は今現在もまだ戦い続けている



第1章 信じ続けた半年間


私がそれに気付いたのは、今年に入って直ぐの事だった


3年前、急に夫の勤めていた会社が倒産となり、退職金の少なさに納得の行かなかった夫は、他の数名の社員と共に弁護士を立て訴訟を起こした

結果、多少の増額はあったものの、不況の煽りと、業績の悪化、会社の様々な都合も重なり、ある程度の金額で、和解と言う形で終わらせるしかなかった


今思うと、全ての始まりは、あの時がきっかけだったのだろう


私は、今年の夏で53歳となった

23歳で結婚、24歳で長男を出産した

いわゆる、デキ婚と言うヤツだけど、1年間同棲をし、お互いの親に結婚する承諾を得た上での事だった


その2年後には長女を出産

若くて、お金も無く、田舎から上京して来た私にとって、慣れない育児は本当に大変だった

夫は、ずっと実家暮らしだった事もあり、家事は全くだめ

子供を可愛がってはくれるけど、お世話に関しては、殆ど私に任せっきりの状態だった


その4年後に次男を出産

妊娠が分かった時点で、私は直ぐには伝えられず、1日考えてから夫に伝えた

私は、来年には長男も小学校に上がるし、長女も幼稚園に入れるし、働こうと考えていたので、家計を考えて正直迷っていた


でも、妊娠を告げた時

『今まで家事、育児を任せっきりにして悪かった。俺も今後は生まれ変わる!

絶対手伝うし、やっぱり命なので産んでほしい』

と言われ、正直嬉しかったし、私も覚悟を決めなければ!と強く思った


出産時の立ち会いは、本当なら、事前に『父親学級?』みたいなのに参加して、その旨予め伝える仕組みとなっていたが、何故か3人とも

『ご主人、立ち会いですか?』

と聞かれ

『はい!』

と答えて、分娩室に入って来た


1番印象深かったのは、次男の時

産まれた瞬間

『めっちゃ男前やぞ‼️』

て叫んで、分娩室が爆笑に包まれたw


その後、次男に関しては、夫の宣言通り、初めてオムツを替えたり、お風呂に入れたり、上の2人に比べて確かに育児に多少協力的になり、私もそれに関しては今でも感謝している


それから、半年後

手狭になったアパートから、現在も居住してるマンションを購入、移住

まだ、オムツも取れず、ハイハイしてる次男を保育所に預け、当時自営をしていた夫の手伝いをしながら、私はパートに出る事を決意


長女を先に保育所に入れていたので、その弟と言う事で、割とすんなり同じ保育所に入所出来て本当に助かった


ただ、その頃には、夫は先の宣言を忘れたかの様に、やはり育児に関しては私任せの状態に戻り、私は久しぶりの外勤めと、3人の子育てに奮闘する毎日


あの頃、夫も、マンションのローンもあり、確かに大変だったかも知れない

でも、私も、家計を考えて、毎日お弁当を作って持たせていたけど

『今日は仕事が大変で、お昼食べる暇も無かった』

と、食べてないお弁当箱を渡された時、最初は

『大変だな、苦労させてごめんね』

と思ってたけど、何回か続くうち、作業着のポケットから、パチンコ玉やコインが出て来て、悲しくなったのと、腹ただしい気持ちが抑えきれなくなり、責めた事も何度か…


その後、私は2度妊娠

子供の可愛さが分かってる私は

『妊娠した。でも、産めないよね?』

と夫に聞いてみた


夫は

『いや…無理やろ。病院行って来て』

と少し申し訳なさそうに答えた

『もっとお金があったら、ホンマは産んであげたいけど…ごめんな』

と1人目の時は言ってくれて、私も仕方ないか、と思いながら、産婦人科に行って堕胎するしかなかった


母親の勘?と言うのか、最初の子は男の子

2人目は女の子だと確信出来た


特に女の子の方は、生に関して執着が強く、私が堕胎の為に麻酔を受けた後、私の意識と同化して訴えて来た

あの経験は、本当に不思議で、今でも鮮明に覚えている

本当に申し訳ない気持ちで、一生悔やんでも悔やみきれない出来事だった

夫が気にすると思い、隠れて暫く泣いてた

お寺に連れて行ってもらい、水子のお地蔵さんに手を合わせたが、辛い気持ちはずっと引きづったままだった


私が今でも許せなく、今回の自体を招く一端となった出来事

それは、2人の子供を堕胎した後、夫は私に性交渉を求めて来た時、避妊をせず、外出ししようとした事

それで、何度か軽い喧嘩にもなったし、夫が折れてきちんと避妊してくれる様になったけど、結局私の気持ちは晴れないまま

それがきっかけとなり、私はSEX自体を拒む事が増えてしまった


でも、やはり夫婦で、夫への愛情はあったので、出来るだけ応じたい気持ちもあったし、でも、素直になれず、違う形で夫の為に頑張ろうと思って来た


そのうち、子供たちも成長し、次男が中学に上がる頃

『塾代も掛かるし、今の収入じゃ足らないから、夜バイトしようと思う』

と副業を始めた夫

昼間の仕事だけでも大変なのに、身体が心配だった私が

『私が夜バイトしようか?』

と聞くと

『身体も鍛えたかったし、ジムとか通うより、お金も入って一石二鳥!

お前は家の事と子供の事やって』

と言うので、感謝しつつ、甘える事に


そのまま、色々あったけど、何とか平穏無事に夫婦として仲良く過ごして来た

…と去年までの私は思っていた

去年までは…


去年の暮れ

急に夫から

『人手が足らなくて、今後仕事が忙しくなる』

と言われ、特に今年に入ってから、休日は全く無し

夜勤もある、との事で、家にいる時間がだんだん短くなって行った


最初は、大変だな、身体大丈夫かな?と思ってたけど、そのうち何かおかしい、と気づき始め、でも、本人に聞く勇気も無く、何より子供たちに心配かけたくなかったので、暫く様子をみる事に


不安な気持ちが確信に変わったのは、1月終わり頃

昨年まで、私がSEXに対して積極的で無かったにせよ、週に一度のペースでやっていたのに、今年に入って一度も無い

寝てる時、急に触って来るけど、途中でヤメる、と言う事が2〜3回あり、初めて浮気を確信


でも、誰にも言えず、悶々としてるうちに、2月に入って、息苦しくなる事が頻繁にあり、喫煙者であった私は、煙草を止めたものの、ある日、夜に呼吸困難を起こし、心配した長男が救急車を呼んで搬送される羽目に


その時は、煙草が原因だと思ってたし、レントゲンを撮っても、肺に異常無し、と言われ、血液検査と、吸入をして貰い帰宅


夫に電話したけど、仕事で帰れないと言われ、その後も悩み続ける日々


2月終わり頃、夫が風邪をひき、咳が酷い状況に

それが私にうつり、メンタルが弱ってた私の方がまいってしまい、ある日高熱で仕事に行ける状態で無かった為、休んで掛かりつけの病院へ行くと

『胸の音がおかしい』

と言われ、レントゲンを撮った

『肺が真っ白で重度の肺炎。直ぐ入院して下さい!』

と言われ、救急車で、入院施設のある病院に緊急搬送される事に


その時、誰か家族で連絡取れる方は⁇と言われ、夫の電話に掛けるも

『仕事でそっちに行けない』

との事

それを医師に告げると

『電話代わって❗️』

と言われ

『奥さん、大変な状況で、今すぐ入院させます!』

と医師が説明してくれ、その時、周りに居た看護師達が

『奥さん、こんな状態なのに、来れないなんて!』

『仕事やし仕方ないんじゃ』

と揉めてる?声が、熱でボーっとした私の頭に聞こえて来て、何か申し訳ないな、と感じつつ、ちょっと惨めな気持ちになった


そのまま緊急搬送され、先ず、インフルエンザやコロナの検査をされ、レントゲンや血液検査、CTを終え、個室病棟へ


酸素濃度が著しく低下してるとの事で、鼻からの酸素吸入装置を付け、心電図の為の器具、点滴を施され、入院したのが忘れもしない3月3日の雛祭りの日


夕方

『食事摂れますか?』

と運んで来てくれたものの、全く食欲も無く、とにかくしんどくて何も口に出来ず


看護師が

『今日はお雛様ですね

雛あられは日持ちするので、また食べれる時の為に置いときますね』

と気を使ってくれ、残してくれたけど、結局、入院中に食べる事は出来なかった


その日、夫から

『大丈夫か?』

と電話があり、状況を説明


その2日後に、着替えを持って来てほしい、とこちらから連絡すると

『子供たちも、家の事やってくれてる

お前も頑張れ!』

とLINEがあったけど、その後、2週間入院中、それっきり


私は、もうその時には完全に浮気を確信してたので、毎日、点滴を5回受けながら、トイレに行くにも酸素ボンベと点滴を引きづりながら、どうしようかと考える日々

あの時は本当に辛かった


しんどいけど、時間だけはあったので、先ずは、不貞の証拠集めの為に何が出来るかを考え、GPSや探偵を調べ始めた


そして、退院が決まった日

3日後、と言う事で、夫にLINEするも

『仕事で忙しく、義母に頼むかも』

の返事


さすがに腹が立った私は

『もういい、1人で帰る』

と言うと

『タクシーで帰りや』

と言われ

『電車で帰る』

と言うと

『気付けてな』

の一言


ちょうど心配した私の友人からLINEが来てて、その旨伝えると

『え⁉️いくら何でも酷くない?

私が迎えに行くわ』

て言ってくれ、更に、担当医師も

『お義母様でも仕方ないですが、やはり一緒に暮らしてるご家族に、身体の状況と、今後の注意点を伝えたいので、もう一度旦那さんに連絡してみて!』

と言われ、再度夫に連絡すると

『分かった』

と渋々承諾してくれ迎えに来る事に


そして迎えた退院当日


コロナの影響もあり、病室まで来れず、待合室で待機してた夫の元へ


自動ドアを開けた瞬間、咳き込んだ私に対し、夫が最初に放った一言

『は⁉️まだ咳してんの❗️何やねんそれ❗️』

その後、鬱陶しそうに大きなため息


その時、待合室に居た数名の人々全員が驚いた顔でこっちを見る程の態度

私は情けない気持ちと惨めな気持ちでいっぱいだったけど、ワザと気にしない振りをし、その後、医師の説明を一緒に聞き、退院手続きへ


その後、機械で精算する時

『俺、金全く無いから、自分で払ってな』

と信じられない夫からの言葉

私は平静を装いながら、ATMでお金を卸し、現金を入れ様としたけど、仕組みが分からず戸惑っていると

『ちょっと待って』と夫


俺のカードでやってみる

現金は、後でちょうだい、との事


カードだとすんなり精算でき、その後自宅まで戻ると、駐車場で

『じゃ、俺仕事戻るから!無理言って人に代わって貰ったから直ぐ行かな』

と言ったものの、

『あ、荷物あるか

部屋まで取り敢えず運ぶわ』

と一旦自宅へ


そこで、夫が飼い始めたウサギと猫2匹➕その仔猫2匹が、普段世話をしてる私に駆け寄って来て、それを見た夫が

『大きくなったやろ❗️』

と、その時は昔の優しかった夫に一瞬戻ったものの

『じゃ、俺行かなアカンから

飯は出前でも摂りや』

と直ぐ様出て行った


その後、リモートワークをしていた長男がリビング居る私を見て

『あれ⁉️今日退院やったん?』

と驚いた様子で聞くので

『パパから聞いてないの?』

と尋ねると

『いや、聞いてない

俺、ご飯無いと思って弁当買って来たし、直也は夜勤やけど、ママ、ご飯どうするん?』と言われ

『ママは適当に何か食べるから良いよ』

と答えた


その後、洗い物や、洗濯を片付けているうち、最初にリビングに入った時から感じでいた部屋の臭いが我慢出来なくなり、猫のトイレの砂を全て入れ替えようと思ったが、猫砂を確認したら残り僅か


自転車で買いに行くにも、緊急搬送される前に、掛かりつけの病院に自転車は置いたまま


私は、明日にしようと思っていた、病院への未払いの医療費の支払いと、自転車を取りに行く事に


少し距離があったが、普段ならそんなに遠く感じない道中が、退院したばかりの私には凄く大変で、休み休み何とか病院に辿り着いた


病院に着くと、私の入院騒動?が院内で噂になってたらしく

『あれからなかなか来られないし、大丈夫かな、て皆で心配してました

2週間も入院されてたんですね

本当に大変でしたね』

と、対応してくれた看護師に言われ、病院の裏手に案内された


『雨が降る事も考え、こちらに保管させて頂きました』

と、屋根付きの倉庫?の様な場所に置いてくれてて、私は有難いな、と思い、感謝の気持ちを伝えたのち、自転車に乗って近くのホームセンターへ


そこで、猫砂や、ペット用の消臭剤、卵や、生活に必要な物を幾つか購入


その後、本当は、お弁当屋さんに行くつもりだったが、入院費と、未払いの病院代を払った私には、残金が殆ど無く、また、身体もしんどかった為、諦めて帰宅


家に帰って、取り敢えず、猫のトイレを洗って猫砂を投入

やっぱり、汚いトイレは嫌だったのか、その後、4匹が代わる代わるトイレを済ませたので、また掃除


それから、何か口にした方が良いと考え、冷蔵庫やストックの食材を探すも、全く見当たらず、諦めていたところに、長男が

『そう言えば、バァバ(義母)が昨日食パン持って来てくれたで』

と言うので、レンジ中を見ると、確かに食パンが一斤

(何故、レンジ中かと言うと、猫たちがパンや食材をを置いておくと食べようと荒らした敬意が何度かある為)


私は、食パンを齧りながら、今後の事、子供たちの事を考え、夫もバカな事をしてる、と目覚める時が来るかも、と淡い期待に掛ける事をその時に決意


半年は信じて待つ事を固く心に誓ったのだった


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