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結華の龍3

 視界に微かな光を感じ始めた頃、隠れ潜む空間に赤い血が小さく流れ落ちる。

 ロアの体から生えた銀の色を宿す結晶を抜いているのだ。

 体から結晶が突き出ている今の状態では動くたびに全身に激痛が走り本格的に龍との戦いになったら不安要素になることは否めないだろう。

 大小さまざまなその大きさの結晶は血を浴びたところだけ黒く変色させてみせる。

 地上では決してお目にかかることのできない特性を持った結晶だ。龍由来のものなのだろう。

 30分ほどだろうか。血管や内臓などを傷つけないように慎重に抜いていき合計百個近い結晶を体から取り除いた。

 あたり一帯には銀と黒の色を持った結晶があたりに散乱する異様な光景となってしまっている。


 ルディアは全ての傷口に自分の血を垂らそうとしていたがそれは丁重にお断りさせてもらった。

 これだけの傷を全てを塞いだらルディア本人にも支障が出るだろう。いくら傷口が塞がろうとも失ったものまでが帰ってくるわけではない。そのため血を大量に失えば貧血になることは容易に想像できる。

 吸血鬼だからと言って人間よりも血が多いわけではないだろう。


 「それでこれからどうするの?何かいい作戦があったりする?」


 首を横に振るロア。

 作戦も何も本気になった龍にそんなものが通用するわけがない。龍との対峙で最も重要なのは作戦や小細工などを省いた純粋な実力だ。自力だけが重要なのだ。

 ふと瞬きをする。おぼろげだった視界が少しずつ像を写すようになってきた。それもまだ輪郭を捉えらる確かのものではないが先ほどよりは確実に光を認識できている。

 そこで気になる。あと何分ほどで視界が元に戻るのだろう。

 この視覚の制限は現在唯一自分たちに有利に進むアドバンテージだ。

 視覚の制限があるおかげで僕たちは龍の影に隠れ、腕を回復しこのように些細ながらも作戦を練る時間を得ている。

 そして自分たちの視界が戻りつつあるということはそれは龍の視界も回復しつつあることを表す。

 つまりそれは自分たちの優位性を徐々にそして確実に失っていることに違いない。

 そのことに気づき若干の焦りを覚える。


 しばしの静寂が流れる。

 龍に動きはない。それは油断や慢心ではなく余裕。この場所から決して逃がすことはないという余裕からきているものだ。

 彼はここで確実に僕たちを殺すつもりだ。


 「せめてこの空間から出れればいいんだけどね……」


 そんなことをルディアが呟いた。

 その言葉にロアは思わず首を傾げてしまう。

 それを見て察してくれたのかルディアが説明してくれる。


 「だって私たちはもう龍の秘宝を手に入れて帰るだけだったんだから、別に龍を倒さなくても逃げればいいだけでしょ?」


 「それができたら苦労しないけどね」と最後に付け加えたが龍を倒すことに固執していたロアにとってはそれは革新的アイディアだった。

 確かに目的のものは手に入れた。あとは帰るだけだ。逃げ切るだけなら龍と直接対決を挑むよりはリスクを抑えられる。問題はこの部屋をどう出るかだ。ルディアの攻撃によって瓦礫まみれになったこの部屋を隠れながら移動することはさほど難しくない。だが出口に張られている結界はどう突破する。あれだけの結界を突破するのは至難の技だ。最初の結界こそ龍の油断のおかげで付け入る隙があったは今回の結界にはない。

 頭を悩ますロア。


 「ルディア……」

 「何?」

 「魔力どれくらい余ってる?」

 「そうだな……さっきの規模の大魔法を使うのはもう厳しいかな?もともとレティアよりも魔力少ないし、私の使ってる魔法って基本的に魔力の消費が激しいから、いつまで持つか正直わからない……」

 「そうか、ありがとう」


 ルディアの魔力もほとんど残っていない。できれば俺の魔力を渡したいが先ほど結界を破るのにそのほとんどを使った。残っているのはごく少量。出涸らしもいいところだ。

 せめて魔力さえ残って入ればどうにかなるのだが。

 そこである話を思い出す。

 それは人間において古くからある伝承。多くの人が耳にするが実際にそれを確認したものはいない。

 そんな御伽噺もいいところの話だ。

 だがそれに希望を託すしかた道はない。もしこの御伽噺が根も葉もない空想の産物だったのなら潔く諦めて龍に命乞いでもするしかない。


 「なあ、ルディア。もし、もしも今ここで俺を吸血したのならどうなる?」


 吸血。吸血鬼種にのみ許された能力。

 曰く、身体能力を向上させる。

 曰く、回復能力を向上させる。

 曰く、吸血鬼の特性を向上させる。

 曰く、吸血した相手を眷属にできる。

 曰く、吸血した際魔力を何倍にもする。

 そういう御伽噺だ。

 決して誰かが吸血鬼に聞いたわけではない。ただただ人間が経験や伝承を持ってして憶測した推測でしかない。

 ただただの推測ではない。この推測は人間と魔族。つまりは人間と吸血鬼が何百年何千年と対立を続け行き着いた一つの答えである。言ってしまえば戦いの中で身につけた戦場の知恵だ。

 決してそれが証明されたわけではないが可能性としてはかなり高いだろう。

 この際、自分が吸血鬼になろうともどうでもいい。今大事なのは一体どうやってこの局面乗り越えるかだ。

 息を飲む。


 「吸血による魔力の回復……できないわけではないわ。ただ……」


 そう言ってルディアは押し黙った。

 かなり鮮明になった視界でこちらを覗いていることがわかる。

 どうやら僕の体の心配をしているようだ。

 それもそうだろう。全身に謎の攻撃を受け血を流し、くっついたと言っても一時期は自分の体と右腕が離れていた。その時に失った血の量は計り知れない。その上、吸血を行えば血を大量に失ったことによる失血死の可能性が大いに高まる。そのことを心配しているのだろう。

 だが今、そんなことを言ってる場合じゃない。ここで身を案じ足踏みを続けていてはそのうち龍の足で踏み潰されてしまう。だからこれは必要なのだ。必要な行為なのだ。そう、彼女の言葉を借りるなら『生きるために』行うのだ。そこにあるのは自己犠牲の心などではなく煌々たる気高き守るべきものの為戦う勇者の精神である。

 その決意と覚悟を瞳越しに受け取ったのかルディアは何も言わなかった。

 そしてその白い牙がロアの首筋に触れた。

 甘い痛みと快感が全身へ優しく巡る。まるで抱きつくように背に手を回し血を吸うルディアの瞳はいつかの月に映えたあの時のように暁のように赤く燃えてるような真っ赤な紅蓮の色となって輝いている。

 それは吸血鬼の能力が発現している証拠でもある。

 ルディアの抱きつく力が強くなる。まるで捕まえた獲物を逃さないように動けないようにする獣のようだ。事実、吸血鬼の力で押さえつけられたロアは動くことができない。

 どれほどの時間が経っただろう。1分か10分かはたまた一時間だったかもしれない。それまでに時間感覚を狂わすゆったりとした時間が続いた。

 その時間は1秒にも感じたし一時間にも感じた。一瞬のようで永遠のようで長く短い矛盾した感覚が続いたのだ。


 ルディアがその牙をロアの首元から離した。

 赤い液体がその首筋を伝い流れていく。その流れる血をルディアはその舌で舐めとる。

 自分の首を舐められる感覚はどこかなんとも言えないもので全身を震わす。

 ルディアはその口元についた血を親指で拭い、その赤く光った瞳を元の暁色に戻っている。そしてその目を細めて「ごちそうさまでした」とどこか礼儀正しくロアに言った。

 そしてその魔力量は当初の目的通りかなりの量が増えてより、予想の何倍もの魔力が彼女を包んでいた。もはや隠す方が難しい方だ。

 しかしそこは吸血鬼。龍には気づかれないように自らの体に魔力を押し込むように封じ込めその魔力をひた隠す。

 あとは実行に移すのみだ。ロアはルディアにやってほしいことを伝え、気配を消しながら物陰を移動し龍の視界に入らないように注力する。そして視界が完全に回復しきる寸前、二人はこの空間に入ってきた出入り口にたどり着いた。

 そして顔を見合わせ頷き逃亡戦が始まった。


 最初に動いたのはロアだった。物陰から飛び出し龍に向かって無造作な突撃を開始する。

 突拍子のない行動に一瞬龍は戸惑うも瞬時に意識を入れ替え迎撃しようと結晶を作り出す。それをロアはくっつきたてほやほやの右腕で握った剣で弾き逸らし距離を詰める。

 それはとても大量に血を失った人間の動きとは思えない。少なからず常人離れした動きに片足突っ込んでいた。異常に長い滞空時間、柔らかい体を使ったその身のこなしはいともたやすく自分の間合いに龍をひきづり込んだ。

 そしてその加速を残したままロアは龍の腹へと飛び込む。地面に下半身を擦りながらその手に持った剣を地面に突き刺し速度を落とす。腹の下に潜り込まれた龍はそう簡単に攻撃をできない。その間にロアは地面を蹴り重力を振り切り体を上下反転させる。

 それは<地軸反転>と呼ばれるロアの大叔父が作り出したその筋力と技術を持ってして重力に逆らい別のものを地面とする技である。

 本来武術を極めた一部の天才だけが至れる境地だがロアはそれを凡人ながら努力のみで習得、本家本元には及ばないものも5秒という刹那の時間のみその技の酷使ができた。


 ロアは龍の腹をまるで地面のように走る。しかし龍も反撃と言わんばかりに自分の腹めがけて地面から結晶を生やし突き刺す。自分の防御力に絶大な信頼を置いている龍だからこそできる芸当だ。

 一瞬バランスを崩し落ちそうになるものの生えてきた結晶を掴み取り再び腹へと舞い戻る。前から迫り来る結晶を剣で砕きながら胸のあたりにたどり着く。そして龍の右目を抉った唯一ロアの持つ技の中でダメージが入る攻撃。それは最大限の力を使って放った。

 腕を引き剣を水平に、重力から解き放たれていた5秒が終わり、自然の摂理が体を地上へと引っ張る。瞬間、その技を放った。


 天上天下『破滅月<絶対淘汰>』


 音すら聞こえない神速の突きが龍の巨体を一瞬宙へと浮かばせる。

 技が通る寸前、結界を貼られ攻撃こそ通らなかったものの不意に打ち上げられたその巨体は一瞬、自由を失う。

 それは空間跳躍とも言える離れ業。幾つあるかもわからない縮地の一つだ。ロアは龍の腹から瞬きをする魔もないわずかな間にその龍の足元があった場所へと移動する。そして地面を砕く。ヒビの入った結晶作りの地面は龍の巨体が地面にぶつかると同時に前面に亀裂を走らせ崩れる。

 龍はまるで水たまりに溺れる虫のように体を動かした。


 「ロア!いけるよ!」


 その声にロアは瞬時に反応する。

 声の先には出口でできる限りの魔力を圧縮しているルディアの姿があった。

 その光景を見た瞬間龍は理解する。自分と戦うことを諦め逃げることに徹することに。てっきりこちらに攻撃をしてきたせいで戦うつもりだと思っていた。思い違いだった。その上、結界を破る術を見落としていた。すでにあの二人にはあの結界を破る術はないと思っていた。しかし確かにその方法があった。その方法ならば力づくといえど結界を破れる。

 それは純粋な賞賛だった。よくぞあの状況でその答えを導き出した。高慢で傲慢な龍ですら手放しに絶賛したくなるような答えだ。


 ルディアが手のひらに溜めた圧縮した魔力を結界にぶつける。しかしそれだけで龍の作り出した結界が破れるはずもなく。ただただ結界に弾かれているだけだ。だがそこに一手間加えると結果は違ってくる。

 ロアが崩れていく瓦礫を乗り継ぎ出口に立つ。そしてその魔力の塊向けて神速の突きを放った。

 瞬間圧縮された魔力はロアの攻撃を引き金に結界の魔力と干渉し通常ではありえないほどの魔力衝突を起こした。


 魔力衝突。それは高濃度の魔力同士がぶつかった際に起こる極めて希少な現象だ。高い魔力同士が拮抗または相殺せれた際に起こり魔力衝突が起こった際には衝撃波またはその魔力の歪みにより魔法の構築と魔法の発動が不可能となり空間や時間といった世界そのものに絶大なダメージを与えることがある。

 本来ならその発生条件が難しく決して狙って起こせるものではないが、今回はロアの攻撃によりその圧縮された魔力を解放、その解放された魔力は魔力の塊でできた結界に干渉、その一部を歪ませ人為的に魔力衝突を同じ状況を作り出すことに成功した。


 自らの形を歪まされた結界はその形を保つことができずに自壊する。魔力は飽和し空気中に解けるようにして消えていく。

 出口は開けた。

 二人は走り出す。もはやこの場に1秒でも長くとどまる理由などありはしない。今必要なのは迅速で円滑な撤退のみだ。


 「逃さぬ!!!」


 地面が隆起し赤い結晶が飛んでくる。

 その結晶が二人を囲うように突き刺さる。そして爆ぜる。

 赤熱の炎が放出されその炎で溶かされた結晶がまるで溶岩のように収縮自在の液体となって二人を襲う。ルディアは飛んでくる炎を黒の粒子でかき消し、ロアは縦横無尽に動く溶岩を剣で逸らしながら前へと進む。

 後ろから龍が自分の家を壊しながら突き進んでくる。その衝撃で天井が砕け降り注ぐ。

 上は瓦礫が降り注ぎ、周りには結晶が爆ぜその破片と炎を飛ばし、地面は隆起して、後ろからは龍が追いかけてくる。見た所地獄にしか見えない光景だ。

 そんな光景をよそに二人は走り続ける。そして途中になってルディアが聞いた。


 「ここからどうやって出るの!?」


 至極単純な疑問である。それもそのはず今進んでいる道は入ってきた道を逆順に進んでいるだけだ。しかし入ってきたとき出口らしきものは見えなかった。ならいったい、今、私たちはどこへ向かっているのだろう。そう考えるのは当然のことである。

 ロアは「あと少しで見えてくる」と言い走り続ける。

 魔力も枯渇し始め、息も絶え絶えになり始めたとき、それは見えてきた。

 湖である。まるで夜空を投影したかのような湖だ。星々が浮かび光り輝いている。

 天井を見ればそこには見覚えがあった。それは少し前二人で作戦会議をしていた場所である。7色の水晶でできたガラスのようなものに囲われた半円球の空間である。どこか懐かしささえ覚える。

 そしてこの湖はこの空間にやってきたときに出てきた水面である。地面に向かって落とされた水面だ。

 いつの間にか地面が天井になり、天井が地面へとすり替わっていた。一体どこでそんな異常な事象が起きたのかわからないが少なからずここは龍が作り出した空間。その本質は異界に近く。地上の理では説明のつかないことすら平気で起こる非常識の塊のような場所である。いちいちリアクションをとっていてはキリがない。

 後ろを走るロアが叫んだ。


 「飛んで!」


 その言葉の通りルディアは走っていた勢いそのままに湖へと飛び込んだ。

 目を瞑り、地上で目一杯吸った酸素を逃さないように鼻をつまんで水中特有の浮遊感に身をまかせる。

 すぐにロアも飛び込んだ音が聞こえて、その音に目を開ける。そしてその方向を見るとルディアと同じように頬を膨らませ目を瞑り鼻をつまんだロアの姿があった。

 水面を何かが揺らす。それは一匹の龍。和の水面に一つの石を投じる様に波紋が大きく広がる。その瞳は絶対なる殺意と異常なまでの執着を感じる。

 おそらく彼が自分の寝床である異界からその身を露わにする事は過去百年の中でも稀有な例だ。それほどに龍は二人を確実にその存在を抹消したいのだろう。

 それには明確な理由があった。


 ロア・アストラング、あの男は危険だ。本人は二年前のあの時を忘れている様だがその予感が強くなった。その未来が近くなった。一体なぜだ?あの小娘どもとあったからか?いや確実にそうだろう。あの小娘どもがロアの運命を歪めた。だとすれば問題はロア本人ではなくあの小娘どもか。少なからずこのまま放置するのはあまりにもリスクが高すぎる。今この場でどちらかを殺さなければ。殺さねばならぬ。

 悠長に未来を見ている場合ではなかった。あの時、精神的追い詰め限りない絶望を見せ殺せる未来を探さねばよかった。光を失ったあの時、自分もろともあの空間を崩せばよかった。そうすればここまで追い詰めらる事はなかった。そもそも未来を見なければよかった。そうすればあんな世界を見ずにすんだ。あの男の未来をこの世界の行く末を見ないで済んだ。


 しかし後悔しても遅い。龍はその長い生の中で退屈し切っていた。何人限りも自分を殺す事は叶わず、自分を命を狙う者も指を一振りすれば簡単に殺してしまう。ゆえにこれ以上退屈しな様自分で世界を作り閉じ困った。そんな中現れた価値もないと思っていた下等生物に幾年ぶりの傷をつけられ、あまつさえなんの特別な力もない人間と地上の帝王と謳われる吸血鬼の娘に殺された。

 正直な話、その事実に心踊った。自分の死を感じたのは実に数千年ぶりだ。その事は退屈し切った世界の中で久しぶりに面白いものを見て嗜虐心が踊った。ゆえに楽しんで終われる様、未来を見てしまった。


 龍は口から火炎を吐き出す。それは水をかき分けロアを襲う。

 水中。自由に身動きのできないこの場所で回避する事は至難の技。そのため単なる火炎での攻撃さえ致命傷となりうる必中の技だ。

 それも龍の火炎ともなれば周りの水を蒸発させ水蒸気にさせながら進むぐらいの火力はある。その上蒸発した水蒸気が連鎖的に加熱され水蒸気爆発を起こし、その衝撃と共にこちらへ迫ってくる。

 魔力もなく、体力もない、ましてや身動きのできない水中。もはや防ぐすべはなかった。

 ルディアが腕を引く。体が引き寄せら密着する。そして残り少なくなった魔力を絞り出し正真正銘最後の黒の粒子を作り出す。その粒子は決して多くはない。しかしその火炎を破壊し、水蒸気爆発の衝撃を緩和しその衝撃が先に来る様にする程度の役割は果たせた。

 その爆発の衝撃は二人を押し込む様に湖の下へ下へと沈んでいく。

 生物の頂点に立つ龍といえど水中で魔法に頼らず自由に動けるほど器用な体はしていない。その上、幸か不幸か龍はあまり泳ぎが得意ではないらしい。

 衝撃で加速した二人に追いつく事は叶わず、二人は龍の住む異界の境界を脱し、空間と空間の間、境界と境界の狭間を超え、地上へと戻ってきた。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

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