表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

オタクな彼女との恋愛譚

「遭遇」

 僕こと松永 青がオタクに目覚めたのは中学生2年の頃だった。きっかけは本当に運命的でもなんでもない、よくある出会いだった。深夜、なんとなく夜更かししてしまったその日、テレビのチャンネルを回すとあるアニメが目についた。「絶対少女ユウリ」それが僕の初めてにして最推しの深夜アニメだ。

 当時熱狂的ブームを巻き起こし、数多のオタクを生み出したそのアニメは、俺をもオタクにした。主人公が〝絶対〟の世界で繰り広げられる物語、そして圧倒的スケールの世界観。それは本当に感動的で、それでいて情緒に溢れていて、更に林監督の描く戦闘シーンはもう当然ながら至高……とまぁ僕に「絶対少女ユウリ(通称:絶女)」を語らせると止まらなくなってしまう程にはオタクになったのだ。

 そして絶女の二期を待つこと早2年、もう高校生になろうかという3月の半ばのことだ。いつも通り学校から帰宅し、ネットの海をさまよっているとLINER(メッセージアプリ:ライナー)にこんなメッセージが届いた。

「松永くんのライナーで間違い無いでしょうか。お久しぶりです、樋鍋ゆめです。」

 最初は公式ライナーか何かかと思った。まず僕にライナーを送るのは両親か、あとはたまに中学のオタク友達が数人くらいなのだ。正直、「ひなべ ゆめ」という名前に聞き覚えは無かったし、特に下の名前の「ゆめ」というのはどう考えても女の子じゃないだろうか。残念なことに僕のライナーには母以外の女性は登録されていない。オタク諸君なら分かってくれると思う。いや、すまない、もう1人いた。本当にすまないなオタク達ww、まあ、ユウリの声優の「まな様」公式ライナーなんだが。いや、それは今置いておくとして…。「お久しぶり」というのも引っかかる。そうこう悩んでいると続けざまにメッセージが送られてきた。

「えっと、小学校の時以来ですよね?」

「実は、松永くんが私と同じく愛染高校に進学するとお聞きしたんです。」

「許可を得ずに申し訳なかったのですが、友人づてにライナーを教えていただきました…大丈夫でしたか?」

 唖然である。いやいや、大丈夫でしたかも何も、彼女はどのようなルートで僕のライナーを?そして小学校以来と言われても全く思い出せそうもない。誰…?と考えること数分。既読をつけたまま何も返事を返さないのは流石にまずいと思い、何か打とうと考えるのだが、生憎このような状況でどのようにメッセージを返せばいいのかなんて見当もつかない。打っては消し打っては消しを繰り返すこと数分、出来上がったのは

「お久しぶりです。ライナーの件は全然大丈夫です。」

 というなんとも言えない出来の文章だった。するとすぐに返事が来て

「ありがとうございます!」

「実は愛染高校に進学するメンバーのグループを作成しているのですが、松永くんも入りませんか?」

 なるほどそうきたか。結論から先に言うと無…

「【グループ:愛染高校新一年生】から招待されました。」

理、だったはずなのだが、たった今その結論は無意味と化した。何気なく断るつもりが…少しため息が出た。まあ、参加して挨拶でもしておけば大丈夫か、と思いここは流されておくことにした。

「ありがとうございます。よろしくお願いします。」と返事を送り、参加を承認。

 グループ内で適当に挨拶を済ませて一安心していると、樋鍋さんからこんなメッセージが

「ところでなんですけど…」

「今週の日曜日、予定空いてますか?」

 展開、早すぎない??


―筆者コメント―

初投稿です。処女作なので全部大目に見てください。ちなみに男なので処女じゃないです。色々ごめんなさい。

1日一回更新でがんばります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ