チョコレートアタック(物理)
バレンタイン。
男と女の愛のイベントである。
甘い愛の日である。
そんな日に草薙はというと――
「死ねええぇーーー」
「刺し違えてでも」
「いくわよ!!」
全力で殺害されそうになっていた。
非モテってレベルじゃねぇぞ。
ヘルヘブン女戦闘員から今、めちゃくちゃ襲われていた。
時はバレンタイン。
ヘルヘブン。一言でいうと悪の組織だ。その悪行はマジ半端ない。
ヘルヘブン女戦闘員は、その悪の組織の尖兵として数多の悪行に手を染める女戦闘員だ。拉致誘拐、殺人、ハニートラップ、スパイ、洗脳、毒物混入。
数え上げればキリがない。
こうやって対峙するヘルヘブン女戦闘員を倒すのはいつもの事だが、今日は
少し珍しいタイプだ。
(ビキニの色が……茶色か)。
ヘルヘブン女戦闘員の特徴である、ビキニ形状の戦闘員服。
その色がまるでチョコレートのような茶色だった。
バレンタイン限定エネミーですといわんばかりである。
赤ビキニのブラッディーボルンでも、黒ビキニのブラックパイルでもない。
黄色でもピンクでもない。
茶色のビキニだ。チョコレート色である。
最近、茶色のタイプとは戦っていなかった。
ビキニの色もチョコレート色なあたり、ガチ感が感じられる。
改めて、割と珍しいタイプだと再認。
バレンタイン限定エネミーですといわれたら思わず信じそうになるが、現実的に考えてわざわざバレンタイン限定部隊など、ヘルヘブンが用意する可能性は低い。ただ、ヘルヘブン女戦闘員は魅了など、人の心を惑わせる術に長けているのでその可能性がゼロではないのは色々怖い。
(僕は何をやってるのだろう)
ふと考える。今の草薙は賢者モード。
今日はバレンタイン。
女が男に愛を告白する日である。
そんな日に、ワラワラ襲ってくる美女達が全力で襲ってくるのだ。
やはり非モテとかいうレベルではない。
ブルンブルンと、ヘルヘブン女戦闘員の巨乳が揺れる。
チョコレート色ビキニから大きな乳がこぼれでんばかりだった。
◆
表現規制
◆
草薙は女戦闘員を分析する。
性的な意味でも。
なんだか甘い香りがする。
ヘルヘブン女戦闘員は女らしい匂いがする雌の匂い、甘い匂いがする事が多い。だがこのチョコレートビキニ女戦闘員からはその甘さとは別種の、甘い匂いがした。
チョコレートの匂いである。
甘い女の匂いと甘いチョコレートの匂いが混じりあい、絶妙なフェロモンをかもしだす。
(うまそうな匂いだ)
そう思う。だがそれがいけなかった。
ビキニに覆われたブルンブルンと揺れる巨乳、そこに一撃を突きいれようとすると。
「!?」
パキン、とビキニが割れる。
そのビキニは……
「!?」
思わず声が出る。
「これは……」
このビキニはまさか……
「このビキニ、チョコレートで出来てるのか!?」
人生経験はそれなりにあるので、初めてではない。だがそれでもビックリである。
ヘルヘブン女戦闘員同様、量産型だろう。ヘルヘブンの量産技術は、かなり高い。それはこのグラマー美女達が証明している。
このチョコレートビキニも、ヘルヘブン女戦闘員同様、低コストで作られた
調達されたものだろう。
だがやはり、驚くものは驚く。
それに……
(いいな!)
草薙悠弥、馬鹿野郎である。
だが、思いっきり隙をさらしてしまった格好となった。
「!?」
感覚が狂う。
ヘルヘブン女戦闘員の魅了攻撃だ。
甘い匂いで油断させる。そして甘い匂いには独特の魅了効果が付与されている。チョコの甘い匂いと美女の甘い体臭が乗った、嗅覚攻撃だ。
魅了、それがこのチョコレートビキニのヘルヘブン女戦闘員の作戦だった。
「ふふっ」
女戦闘員が大きな胸元から何かを取り出した。それは茶色の物体。
(あの茶色いのはまさか……)
チョコレート!!
草薙のテンションがあがった。
ヘルヘブン女戦闘員はチョコレートをちらつかせるようにみせつける。
そして――
驚きの行動に――出た




