番外編3
こんにちは川中春夏です。
かなり日にちが空いてしまい、申し訳ございません。
これで、本編に戻れます。
荒地に向かって歩いていくと、境界線のようなものができていた。
ある一線を超えると、別世界に来たような感じがする…
しかし、自分はなぜこの様な場所に来たのだろうか…
何か目的があってここに来たのかもしれないが、自分から来た覚えはないし、いきなり景色が変わったのを覚えているから、多分…移動させられたのだろう…
では、なんのために?
そんなことを自分一人で考えても答えが出ないよね…
しばらく探索してみると、読んでくださいと言わんばかりに、地面から浮いている台座があり、その上にあるページが開いてある本がある…
しかし…なぜ地面から浮いているのか、それも気になるが、それよりも、台座と本の方が気になる…
本が置かれている台座には、星の彫り6つつあり、その星の突起部分がほかの星と繋がっており、繋がっている星を五角形が囲っている。
この彫りは、昔、父の持っていた古い本の中に書かれていたものであり、たしか、大賢者が残した宝に彫られている彫刻だったはず…
しかし、なんでこんなにもわかりやすく置いてあるのか…
明らかに隠す気がないのだろうかと思ってしまう…
何か罠が仕掛けられていないか、確認しながら慎重に本に近づく…
少しずつ、少しずつ、近ずいて行く…
ここまで慎重になる理由は想像つくだろうが、あの宝の持ち主は元々大賢者だったため、どんな危険な罠があるかわからない… しかも、父の持っていた本には、【見つけても手に入れることは難しいだろう……しかし、不可能ではない。】と書かれていたので、何か仕掛けがあるとみてほぼ間違いではないだろう…
しかし、何事もなく本のもとに辿り着いた。
その本には、読めない文字が沢山書いてあった。
ページをめくろうと本に触れた時、台座の周りに魔法陣が展開された。
青白く、赤黒く、黄金に光る魔法陣は、何重もの展開式が書かれて、1つになっていたものだった。
1つ目の魔法の効果は…魔法陣の外に出ることが出来なくなった。
2つ目の魔方の効果は…魔法が使えなくなってしまった。
どうやら、閉じ込めるために構築された魔法だろう…
3つ目の魔法の効果は…目の前にあった本の内容が全て記憶され、本の中にあった契約に契約してしまった…
本の主な内容としては、自分の体験談が綴られており、何故こんな物が宝なのかは分からなかったが、重要なのはそこではなく、主ではない部分だった…
それは………の…………は…………を………したものであり…………することにより……………することが出来る。
何故かこの部分にだけ何重もの封印魔法がかけられており、何が入るのかはわからない…
しかも、封印魔法が重なり過ぎていて、複雑に絡まった糸のようになっており、解けるかどうかわからない…
しかし、その部分に関係がありそうな魔物が、後ろにいた。
「ほう、ガラントに選ばれるとはな…しかし、何年ぶりに外の世界に出たことか……
それで、お主は何者だ?」
問いに答えることが出来ない…
なぜなら、体が言うことを聞かないからだ…
目の前にいるのは、本で見たことがあった【エンシェントドラゴン】にかなり容姿が似ているドラゴンであり、幻獣魔種の放つ高密度の【何か】によって体の動きを封じられている。
口を開こうとしても、開かず…
足を動かそうとしても、動かず…
「おぉ〜すまぬ、すまぬ。」と言って、周りにあった高密度の【何か】を消滅させてくれた。
『私は、レーシアと言います。
気がついた時にはここにいました。』
おずおずと自分のことを話した。
「なるほど…やはりガラントに選ばれたのか…
お主は死んだのだ。」
………はい?
死んだ?死んだ…そうなのか……正直、薄々気づいていたことだったため、あまり衝撃がない。
『…正直、薄々気づいていたことなのであまり驚きませんが、断言されると、やはり来るものがありますね…』
「それでだ、お主は我を眷族として扱うことができ、契約したことによってお主の名は【ガルント·カルント】の名を継ぎ、転生することになっている。そして我の……」
ふと目を覚ますと、塔の中のベッドの上にいた…
夢…じゃ…なさそう…
「お、目が覚めたか。」
窓から顔を覗かせたのは、見覚えのあるドラゴンの顔だった。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
また次回で…
あと、アドバイスも募集中です。




