第23話『パラレルワールド』
こんにちは川中春夏です。
第23話。結構書きますね。
と友達に言われました。つまらないとも…
まぁ自分が楽しいと思えばいいでしょう(涙)
正直見とれていた…
なぜかはわからないが、その花から目を離す事ができないのだ。
エンシェントドラゴン曰く、その花の名前は『クラージュフラワー』らしく、花が咲いている時だけに出てくる花の蜜は、この世界では国宝になるほどの貴重な物だそうだ…
その花は、この辺りの森にのみ生えているらしいが、花を咲かせている時に発見することが出来ないらしい。
まず、このあたりの森には高等魔物が多数生息しており、ダイヤランクのパーティーで来なければここの森を散策することは出来ないだろう…
しかも、蕾で見つかることが多いため、花が咲いている時に見つかるのはかなり珍しい
今、花弁は開いている…つまり、蜜が手に入るかもしれない…
花に近づき、のぞき込んでみると、そこにはたっぷりと蜜があった。
今にも、花から溢れ出そうな量があり、木漏れ日の光を浴びてキラキラと光っている。
と、ここで重大なことに気がつく…
器がない…
つまり、どうやってもこの蜜を取る事が出来ない…
どうにかできないものか、と周りを見回してみても、器に出来そうな物が無くどうすることも出来ない…
ふと思った。
『どうにもできないなら、飲もうかな…』と。
蜜なら甘いはず…
ゴクリ
いいよね……大丈夫だよね……
いただきます…
ペロッ……美味しい……
ゴクッ
ふぅ〜。甘かった…なんだろう…砂糖とも違うし、蜂蜜とも違う…
表せないな…でも、甘ったるくなくいい感じの甘さだし、しつこくない。
まぁ、味の感想は置いといて…
エンシェントドラゴンも花の蜜を舐めることはしたことがなかったのか、不思議そうな顔で見ていた。
「それより、あと少しで賢者の所につくぞ。」
『さっきからそればっかじゃん……まぁ、信じるけど……』
と、更に森の奥へと歩いていく。
☆★☆★☆★☆
その頃、もうひとつの世界の方では…
『ここって、さっき私たちが通ったところだよね…』
目の前には、少し前に見た無残な死体がいくつかあった。
『それで、エラムとお兄ちゃんはどこ?』
『柊真はどこだ…』
父も柊真姿がなく心配のようだった。
『エラムちゃんもいないし…まず、ここはどこかしら?』
少し歩くと、また龍の姿が見えた。
エンシェントドラゴンである…
『同じ…』
全てが同じように進んで行っているのである。
この光景だって、龍の後ろ姿も前に見た時と全くおなじ…
そしてゆっくり龍に近づくとこちらに気がついた龍は、ことらを無視してまた、歩き始めた。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
また次回で…




