第21話『エンシェントドラゴン3』
こんにちは川中春夏です。
1日遅れの投稿ですみません。少し忙しくて…
いつもどうに戻ると思います。
『え…何にもしてこない…?』
エンシェントドラゴンに見つかったため、なにか攻撃が来ると思って防御体制になっていたが、なんの攻撃もなかった…
まぁ、エンシェントドラゴンが一息するだけでも俺たち人間は死にそうだがな…
『母さん達も大丈………あれ?』
後ろを振り返ってみると、後ろにいるはずの父さんと母さん、舞奈、パーラの姿はなかった…
たしかに後ろを歩いていたはずなのに、最初からいなかったように忽然と姿を消していた。
『どこ行ったんだ!!』
辺りを見回してみるが、誰もいない…
エラムはいるがパーラも消えた…
『なぁエラム、どうなってんだ?』
〔わかりません…ただ、何かしら魔法が発動したk……………………………………………〕
エラムも突如姿を消した…
念話で話していたのに、いきなり通信を切られたようにプツリと途絶え、姿も消えていた。
どういうことだ?なんで皆消えたんだ?
でも、魔法がどうのってエラムがさっき言ってたから、どこかに転移させられたと信じよう…絶対殺されたなんて思わない。
でも、なんで俺だけまだここにいるんだろう…
1人取り残されしばらく考えていたら、突如後ろから声がした。
「なんなんだ、お主らは…
特にお主…なぜ我の魔法が効かないのだ?」
話しかけてきたのは、エンシェントドラゴンであった。
『え…話してる?あ…そっか…幻獣魔種だったな…パーラも話せてたから特に不思議な事じゃないのか…』
「ふむ、我を見ても驚かないとはな…さっきの人間達とは違うな…」
さっきの人間?倒されてた兵士たちのことか?
にしても、なんであんな風に殺されたんだろう…
相手が幻獣魔種の上位の存在なのは姿を見ればわかるはずなのに、なぜ魔法と弓矢で攻撃したのか…
こればかりは考えても答えが出なさそうだな…
『それで、なんでこんな所にいるんだ?』
「…我は自分を探している…」
『自分?どういう事だ?』
「この姿でも気づかんのかお主は……」
『気づくったって、ただ黒い鱗におおわれていて…』
「おかしいとは思わんのか?」
全然わかんない…
何がおかしいんだ?
喋るところか?
めっちゃ足跡が大きいことか?
喋り方か?
正直、あんまりおかしいと思う部分は見つからない。
『なんにもおかしくないけどな〜』
「この黒い鱗を見てもそんなことが言えるのか?」
黒い鱗?
じーーーーーー
うん。なんもわからん。
そんなにおかしいのか?全くわからない…
「……そうか、我がエンシェントドラゴンであることは知っているのだろ?」
『それは知ってるよ。』
「ならば、普通のエンシェントドラゴンは白い鱗なのも知っておるはずだが…」
『え……そうなのか?』
「さっきの人間だって、白い鱗のことを知ってたぞ?」
いや、そんな事言われてもね〜
てか、その人達の情報があってるのか、パーラの情報があってるのかわからんな。
パーラは普通にエンシェントドラゴンって言ってたし、黒い鱗の事も何も言ってなかったからな…
でも、エンシェントドラゴン本人(?)が白い鱗って言ってるし…
……もう、どうでも良くね?鱗の色が違ったぐらいで何か変わるわけでもないだろ。
『まぁ、鱗の色の違いは置いておいて、自分を探すってつまり、普通のエンシェントドラゴンと自分はなんで違うかって事か?』
「お主は心が読めるのか?……ズバリその通りだ。
我は、他のエンシェントドラゴンとなぜ違うのかを探しておる。」
俺、名推理だな。
なんか、すげー達成感がある。
『それで、どこかに行こうとしてたのか…
ん?でも、なんで俺以外の人に魔法をかけたんだ?』
「それはだな……さっきの人間達に襲われたため、また襲いに来たのかと思って異空間に飛ばしてしまったのだ…すまぬ。」
えーーーっとーーーーー
異空間に飛ばした?ハハハッご冗談を……
え、まじかよ…
『異空間ってどんなところなんだ?』
「うむ、時間の流れがこの世界の100分の1で、この世界と同じようなところだな…」
つまり、時間の流れがこっちの世界より遅くなっただけのパラレルワールドって訳か…
うーーん、てことは無事?なのかな…
でも、パラレルワールドってことは、またエンシェントドラゴンに会ってるからまた違う次元に飛ばされるのでは?
…………うわ。やばいやばいやばいやばい
無限に違う世界に送られつづけるやん…
どうしよう…
『連れ戻すことは出来ないのか?』
「うーむ…できない…」
『まじかよ…』
「しかし、この先にある『ガルントの塔』にいる、賢者ならば何かわかるかもしれん。」
ここまで読んでいただきありがとうございました。
また次回で…




