登場人物の紹介(3章まで) ※ネタバレあり + 小話(イラストあり)
★ページの半ばに、フィコマシーとシエナ、主従コンビのイメージイラストがあります。
3章の情報で、簡単に人物紹介をします。4章以降の参考にしてください。
〝ネタバレあり〟ですので、3章未読の方はなるべく読まないようにお願いいたします。内容的には『登場人物の紹介(2章まで) ※ネタバレあり』の続きになります。
※レギュラーキャラ
◯サブロー……本名は、間中三郎。16歳。元日本の男子高校生。黒髪黒瞳は異世界ウェステニラでは珍しいが、典型的なモブ顔で雰囲気も「僕は一般人です」ってな感じなため、パッと見には殆ど目立たない。
ウェステニラ転移前に受けた地獄の鬼たちによる猛特訓のおかげで、武術と魔法の達人になっている。
また真美探知機能を保有しており、女性の《本質的な美しさ》を見抜くことも出来る。但しサブローは慎重な性格であり、この能力を軽々しく発動することは無い。
3章ではミーアの父親であるダガルから託された山刀〝ククリ(元の名称はククリちゃん)〟を振るって、敵対した3人の男を瞬く間に倒してしまった。
『女子にモテたい』という欲求が強い一方で女性の扱いに慣れておらず、結果としてシエナやフィコマシーへの対応は極めて紳士的なものになっている。
男心の機微に疎いシエナなどは、その辺りを「サブローさんはあんなに強いのに、とっても謙虚な人柄なのね」と誤解してしまっており、勘違いは当面解ける気配が無い。ちなみにシエナのサブローへの好意は本物だが、女性にモテた経験の無いサブローは彼女の積極的アプローチの意味をイマイチ掴みかねている。
せっかく釣り針に魚が食いついているのに、モタモタして結局は取り逃がしてしまう釣り人のようだ(泣)。
サブローは、フリーダムな冒険者を志望している。そのため人材集めに熱心なベスナーク王国権力者たちのアンテナに引っ掛からないように、人目に付く場所での魔法の使用は可能な限り控えるつもりだ。
ウェステニラにおいてのサブローの最優先事項は、現在のところミーアの身の安全。
もしミーアに危険を及ぼすような行為をする人間が居れば、多分ブチ切れる。
◯ミーア……14歳。小柄な猫族の少女。容姿は2足歩行のリアル猫。但し、おっぱいは2つ。黄金の瞳を持つ黒猫で、猫族の村では少年猫たちにモテモテだった。
家族に愛され、友人も多い。実は、リア充少女なのである。
真美探知機能を通して見た姿は、人間の女子中学生。でも、猫耳と尻尾はついている。
サブローを追って、(家族の了解のもと)猫族の村を飛び出してきた。
元気で明るい性格なため、サブローはもちろん、行商人一行やフィコマシー、シエナにも可愛がられている。特にケモナーである行商の4人からは〝お姫様〟扱いされている模様。
猫族の村を出て数日しか経っていないにもかかわらず、人間語の会話に急速に上達している。これは、ミーアが賢い証拠である。しかし人間語で喋るときにも、語尾に何故か『にゃ』が付いてしまう。
サブローを筆頭に、ミーアに優しく接してくれるタイプの人間にばかり出会っているので、人間への警戒心が薄れてしまっている点が心配材料。
◯シエナ……17歳。貴族バイドグルド家に仕えているメイド。侯爵令嬢フィコマシーの専属。ブラウンの瞳にグレーの髪。顔立ちは普通。身長・体重は平均。外見は〝THE・平凡少女〟である。両親は既に他界。
シエナは、フィコマシーに絶対の忠誠を誓っている。立場が不安定なフィコマシーを護るために旅の女剣士や冒険者から武芸を教わるなど、地道な努力を重ねてきた。
レイピアの扱いに関しては「一流である」と女剣士より太鼓判を押してもらえるほど、頑張り屋の少女なのである。
その一方で聡すぎる面もあり、孤立しているフィコマシーと自分の将来に大きな不安を抱いていた。心理的重圧の反動からか、自分たちの危機に颯爽と現れたサブローを極度に過大評価してしまっている。
シエナから見たサブローは『強くて優しい完璧少年』である。いわゆる、『アバタもエクボ』状態。
男性とのお付き合い皆無だったシエナは、初めての気になる異性との出会いに浮かれてしまい、ややポンコツ化した。外面は有能モードを保っているため、サブローは「いつも冷静沈着なメイドさんだなぁ」と敬服している。
◯フィコマシー=バイドグルド……16歳。バイドグルド家の長女。金髪碧眼に白い肌の侯爵令嬢。体重は、シエナの約3倍(身長はシエナと一緒ぐらい)。サブロー曰く、〝ふっくらふっくらふっくらふっくらふっくら〟少女である。
嘲弄混じりに『白豚』と呼ぶ者も居るが、ブタ好きのサブローは好意的な呼び名だと思っている。
優しい性格で、貴族のお嬢様でありながら、低い身分の者に対しても丁寧な言葉遣いを欠かさない。
母親は、フィコマシーの幼少期に亡くなっている。それ以降はシエナを除いて、父親のナルドット侯を含む周りの人間の大部分が、妹のオリネロッテをフィコマシーより優先する状態になった。
フィコマシーは自分の容姿とオリネロッテの美貌を比較して「仕方が無い」と諦めているものの、当然傷ついてもいる。常にシエナが側に居てくれたため、卑屈な性格にならずに済んだのが救い。
自分の姿に全く動じず親切に接してくるサブローや無邪気に懐いてくれるミーアとの出会いは、彼女にホンの少しではあるが変化をもたらした。
伯爵家の次男坊と婚約中。尤も一方的に嫌われており、交流は殆ど無い。
――以上、3章までに登場したレギュラーキャラは4名です。
少年1人に少女3人…………なんか『異世界ハーレム小説』っぽいですね。
サブローは「異世界ウェステニラで、僕はハーレムマスターになる!」などといった男の浪漫全開な夢を抱いていますが、「僕のハーレムメンバーになってよ!」と女性に頼んだら即座にゴミ箱へ放り込まれることも分かっていますので、ハーレム構築は今のところ『見果てぬ夢』止まりです。
以下、レギュラー以外のキャラ紹介となります。
※バイドグルド家関係者
◯オリネロッテ=バイドグルド(物語未登場)……15歳。バイドグルド家の次女。銀髪緑眼。絶世の美少女として名高い。親しみやすい性格とその美貌により、周囲の人間全てを魅了する。
ベスナーク王国の王太子から熱心な求愛を受けており、「恋仲では無いのか?」との噂まで立っている。王太子の有力な婚約者候補の1人。
あだ名は『白鳥』。もちろん美称であるが、幼い頃白鳥につつき回された経験があるサブローは、凶暴な性格から付けられた呼び名だと思っている。
◯ナルドット侯(物語未登場)……バイドグルド家の当主にして、ナルドットの街を治める領主。フィコマシーとオリネロッテの父親。彼の実子は、この2人だけである。
◯女剣士(シエナの回想のみに登場)……一時期王都のバイドグルド家に逗留し、シエナに剣術を教えた。ついでに、自己流『男性攻略法』もシエナに伝授する。〝余計なお世話〟の典型。何でかフードファイターでもある。本名は、今のところ不明。
◯スナザ(シエナの回想のみに登場)……猫族の女性。黒猫。ミーアの叔母で冒険者をやっている。ミーアの憧れ。女剣士の相棒兼ツッコミ役。シエナに体術や隠し武器の使い方を教えた。
※行商人の一団……全員ケモナー。彼らのケモナー的価値観においては、侯爵令嬢であるフィコマシーより、猫族少女のミーアのほうが身分ランクが高い。
彼らが持つ『ケモナー魂』のブレの無さに、サブローは驚嘆している。
◯マコル……40代の男性。行商人一団のリーダー。世慣れており、突発的事態に遭遇しても慌てずに落ち着いた対応をする。サブローは「さすが大人だ!」と頼もしく感じている。《世界の片隅から獣人を愛でる会》会員。
◯キクサ……30代。行商人一団の冷徹な副リーダー。行商の4人の中では最も出番が少ない。《世界の片隅から獣人を愛でる会》会員。
◯モナム……20代。逞しい体つきで、行商人一団の武力担当。冒険者としての資格も持っている。馬車襲撃現場では、サブローと一緒に戦った。言葉遣いが端的で、誤解を招くケースもある。《世界の片隅から獣人を愛でる会》会員。
◯バンヤル……サブローと同世代の少年。行商人一団の見習い。実家はナルドットの街で宿屋を営んでいる。
ミーアの大ファン。と言うか、半ば信者。サブローにやたら突っかかってきていたが、実はサブローのこともそれなりに気に入っている。男のツンデレなんて、誰得なんだ。
「人間と獣人の架け橋になりたい」とサブローに熱く語る、バンヤル。彼の将来の目標は、立派な商人になって自分の店を持つこと。従業員は全てケモノっ娘にしたいと考えている。夢と理想と欲望を一致させているという点では、それなりに見事な少年である。《世界の中心で獣人への愛を叫ぶ会》会員。
※猫族の村関係者
◯ダガル……ミーアの父親にしてスナザの兄。2章では格好良かったのに、ハーレム願望が明らかになった3章で評価ガタ落ち。
◯長老……猫族の村の長老。2章では威厳があったのに、ハーレム願望が明らかになった3章で評価ガタ落ち。
♢
フィコマシーとシエナのイメージイラスト(デフォルメ風)をファル様よりいただきました。ありがとうございます!
※イラストを拝見しつつ、ちょっと小話を考えました。コメディーです。本編とは全くもって無関係なので、ご注意を。
♢
「……シエナ。私、太っているわよね?」
「お嬢様! 決して、そのようなことは!」
「シエナ……」
「お嬢様は、ただ単に細くは無いだけです!」
「…………」
「軽くは無いだけです! 私のお嬢様は、〝軽い女〟では無いのです!」
「…………」
「お嬢様は、ナルドット侯爵家のご令嬢。いずれ、社交界の重鎮となるべき方。ベスナーク王国上流階級における、立派な〝重し〟として……」
「……シエナ」
「はい」
「そこに正座しなさい」
「何故ですか!?」
♢
「……お嬢様。私、モブっぽいですよね?」
「シエナ! そのようなことは、ありません!」
「お嬢様……」
「いったいどこの何方が、私のシエナに対して『モブっぽい』だの、『平凡』だの、『没個性』だの、『月並み』だの、『通り一遍』だの、『可も無く不可も無い』だの、『背景要員』だの、『具の無いスープ』だの、『かき氷が溶けた、ただの水』だの、『主賓不在のパーティーの接待係』だの、『来客皆無のお店の売り子』だのと仰ったのですか!?」
「誰も、そこまでは言ってません……」
♢
『フィコマシー様とメイドさんは、とっても仲良しなのにゃ。ネ? サブロー』
『え~と……そうだね……ミーア……もっと、人間語を勉強しようね……』
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