登場人物の紹介(6章まで) ※ネタバレあり + 小話(イラストあり)
★ページ下に、ミーアのイメージイラストがあります。
サブローが異世界ウェステニラへ転移してからクラウディと決闘するまでの流れ(2章~6章)を、登場人物の紹介をしながら時系列で述べます。ネタバレ全開です。
※注 人物の年齢に関しては、サブローの推測によるケースもあります。
◯サブロー……地球の日本からウェステニラへ、地獄経由で転移してきた。特訓地獄で魔法と武術のトレーニングに励んだため、かなり強い。黒髪黒瞳の平凡な顔立ち。真美探知機能を獲得している。16歳。
2章
転移1日目
獣人の森でミーアと出会い、猫族の村へ案内される。夜はカニ鍋パーティー。
◯ミーア……猫族の少女。容姿は、2足歩行のリアル猫。黒い毛並みに黄金の瞳。真美探知機能で見ると、猫耳シッポつきの女子中学生みたいになる。14歳。
転移2日目
猫族少年少女の狩り訓練に同行し、一本角熊と戦う。夜はクマ鍋パーティー。
転移3日目
犬族からの救援要請を受けて、猫族・犬族の狩人らとともに、白色大蛇と戦う。戦闘中にサブローを庇って大怪我を負ったミーアを、光の回復魔法で救う。しかし、魔力の使いすぎで昏倒。
転移4日目
気絶中。
転移5日目
気絶中。
転移6日目
目を覚ます。
転移7日目
行商人の一行(マコル・バンヤルたち)と一緒に猫族の村を出立。ミーアが追いかけてくる。旅の目的の地はベスナーク王国辺境の街、ナルドット。
◯マコル……行商人のリーダー。40代の男性。ケモナー。
◯バンヤル……行商人一行の見習い。サブローと同世代。ケモナー。実家はナルドットの宿屋《虎の穴亭》。
3章
転移8日目
移動中。
転移9日目
獣人の森を抜け、街道に出る。馬車が襲撃されている現場に遭遇し、救援に赴く。フィコマシーとシエナに出会う。夜はロスクバ村に泊まる。
◯フィコマシー=バイドグルド……バイドグルド(ナルドット侯爵)家の長女。金髪に青い瞳。体型は、とってもふっくら。16歳。
◯シエナ……フィコマシー付きのメイド。灰色の髪に茶色の瞳。容姿はTHE平凡。17歳。
4章
転移10日目
街道を移動。夜はタントアムの町の旅館に宿泊。フィコマシー・シエナ・ミーアが眠っている部屋に黒衣の少年が侵入してきたため、これを撃退する。
転移11日目
街道上でキーガンが率いる、バイドグルド家騎士団の一隊と会う。リアノンと小競り合い。
◯リアノン……バイドグルド家に仕える女騎士。赤茶けた髪に焦げ茶色の瞳で、右目に眼帯をしている。長身。19歳
◯キーガン……バイドグルド家騎士団の重鎮。中年男性
夕方にナルドットに到着。バイドグルド邸でオリネロッテの出迎えを受ける。彼女の魅了の力に一時的に囚われてしまったが、自力で正気に戻る。フィコマシーとシエナの助けになるべく、高位の冒険者になることを決意する。
◯オリネロッテ=バイドグルド……バイドグルド家の次女。銀髪に緑の瞳。絶世の美少女。15歳。ベスナーク王国の王太子から求婚されている。
◯ワールコラム=バイドグルド……ナルドットの街を治める侯爵。フィコマシーとオリネロッテの父親。年齢は40代前半。
◯クラウディ……オリネロッテの専属護衛騎士の1人。バイドグルド家最強の剣の使い手。オレンジの髪に紫の瞳。長身でイケメン。18歳
◯アズキ……オリネロッテに近侍している魔法使い。おかっぱ黒髪に黒い瞳。身長はかなり低くて童顔。実は24歳。
5章
転移12日目(昼)
ナルドット有数の大店であるネポカゴ商会へ赴く。マコルの紹介で、会長のツァイゼモと面会。そのあとバンヤルの実家である宿屋《虎の穴亭》に顔を出し、冒険者ギルドを訪れる。面接や武術試験を受ける。研修期間は3日に決定(ミーアは10日)。
◯ツァイゼモ……ネポカゴ商会の会長。実力のある商人。でっぷりと太っている。50代の男性。
◯チャチャコ……バンヤルの妹。ピンクの髪をツインテールにしている。10歳。
◯ゴンタム……熊族の中年男性。冒険者ギルドの受付業務をしている。元はベテラン冒険者。
◯スケネービット……エルフの女性。冒険者ギルドの面接担当官にして新人教育係。
◯スケネーコマピ……エルフの男性。スケネービットの双子の弟。面接担当官にして武術試験の相手役。
日没前にバイドグルド邸へ出向き、フィコマシーたちに結果報告。オリネロッテより侯爵家へ仕えるように勧誘を受けるが、断る。
◯ヨツヤ……オリネロッテ付きのメイド。濃紺の長髪。目元は前髪で隠れている(実は瞳が赤い)。
6章
転移12日目(夜)
サブローのオリネロッテに対する言動に不信感を抱いた、ドラナドやエコベリ、ヨツヤと戦う。リアノンはサブローに味方する。
◯ドラナド……オリネロッテの専属護衛騎士の1人。
◯エコベリ……オリネロッテの専属護衛騎士の1人。ドラナドに誘われてサブローへの闇討ちに加担するものの、リアノンにボコられる。
転移13日目
冒険者ギルドの研修初日。トレカピ河の波止場で荷運びをする。
◯ナンモ……新人研修の受講者。犬族の男の子(秋田犬っぽい)。年齢は10代半ば。
◯パピプ……新人研修の受講者。浅黄色の髪の男子。プペポの恋人。サブローと同世代。
◯プペポ……新人研修の受講者。萌葱色の髪の女子。パピプの恋人。サブローと同世代。
◯リラーゴ……トレカピ河の船着き場における、人夫たちの取りまとめ役。通称『親方』。ゴリラのような容姿であるが、れっきとした人間。ケモナー。
転移14日目
冒険者ギルドの研修2日目。ペットの散歩を行う。
◯ニコパラ……サブローにペットの散歩を依頼した老婦人。おっとりとした性格。ツァイゼモの母親。
◯ティラ……お散歩クエストの対象生物。姿は小型のティラノサウルス。でも、草食。
夜、《虎の穴亭》へアズキがやってくる。オリネロッテと対面し、2日前のヨツヤたちによる闇討ちの件について謝罪を受ける。屋敷への帰路中に誘拐されそうになったオリネロッテを守るために、クラウディと共闘する。タントアムの町で会った黒衣の少年――アルドリューが姿を現す。
◯アルドリュー=セットンギア……ラダーメレ伯爵家の嫡男。王太子の側近。黄緑色の髪に青鈍色(時々、赤色になる)の瞳。17歳。タントアムの町ではフィコマシーの寝室に侵入して、彼女やシエナへ害を与えようとした。
転移15日目
冒険者ギルドの研修3日目。ミーアと一緒にセルロド教の教会を訪れる。
ギルドに戻ったのち、スケネービットたちから『研修に合格した。正式な冒険者になれる』と伝えられる。
◯ゴノチョー……冒険者ギルドのマスター。ブタ族。
◯アンジェリーナ……真正セルロド教の教会の修道女。孤児院を運営している。元貴族。80歳。
◯ガイラック……真正セルロド教の教会の修道士。頭がハゲている、中年男性。シスター・アンジェリーナを連れて、聖セルロドス皇国からベスナーク王国へ亡命してきた。
◯ケイト……孤児院に住む、獣人の女の子。オコジョ族。年齢は7~8歳。
転移16日目
バイドグルド邸の大広間において、フィコマシーが乗っていた馬車への襲撃事件に関する審問が行われる。犯人に仕立て上げられたシエナへ処刑の命が下るが、それを阻止。
◯ユグタッシュ……バイドグルド家騎士団の団長。年齢は40代半ば。
◯ランシス……オリネロッテ専属護衛隊の隊長。年齢は30歳前後。
◯ムロフト……バイドグルド家に仕える魔法使い。細身の男性。年齢は30歳くらい。
転移17日目
シエナの身の潔白を証明するため、クラウディと決闘。苦戦するが、辛うじて勝利する。しかし、瀕死の重傷を負う。
……以上で、6章終了です。サブローがウェステニラに来てから、まだ17日……約半月しか経っていませんね(汗)。
※物語には登場しないが、名前の出てくるキャラ。
◯エリザベート……7年前に他界した、ナルドット候ワールコラムの妻。フィコマシーとオリネロッテの母親。
◯メリアベス2世……ベスナーク王国の女王。獣人差別撤廃令を公布するなど、賢王として名高い。
◯エヴァンズ……ベスナーク王国の王太子。17歳。年齢が4つ下の双子の弟妹が居る。
◯ボルトラル……伯爵家の次男。フィコマシーの婚約者。
◯キドンケラ子爵……オリネロッテの誘拐を企てた人物。アルドリューとバイドグルド家の騎士たちによって捕縛された。
♢
※おまけの小話です。本編の前話までと違ってシリアス要素はゼロですので、ご注意ください。
♢シエナ編
「サブローさん。何の本を読んでおられるんですか?」
「あ! シエナさん、これは……」
「え~と、タイトルは……《メイドさんに心より感謝! 【メイドありがとうございます!】》」
「…………」
「…………」
「ご、誤解しないでくださいね、シエナさん。これは波止場のゴリラから無理矢理に渡されたもので……」
「……良いんですよ、サブローさん。メイドたる私は、全てを承知しておりますから」
「いったい何を〝承知して〟いらっしゃるのですか!?」
「実はそんなサブローさんにプレゼントしようと、私も本を持ってきていたのです」
「〝そんなサブローさん〟とのシエナさんの言いようが、激しく気になるんですけど……(あと〝当然〟といった風に本を持参しているのが、予知能力っぽくて、ちょっと怖い)」
「この本です」
「ふむふむ……《メイドさん来訪録 【メイドおさわがせします!】》」
「…………」
「…………」
「それと、これも」
「……《モテモテメイドさんのおもてなし 【メイドお世話になっております!】》」
「あと、これも」
「……《いつも、アナタの側にメイドさん 【メイドど~も】》」
「そして、これも」
「……《貴方のメイドさんに手作りの婚約指輪を! 【れっつ・とらい! ハンドメイド・エンゲージリング】》」
「最後に、これを」
「……《メイドさんの薬指に手作りの結婚指輪を! 【れっつ・とらい! ハンドメイド・マリッジリング】》」
「…………」
「…………」
「知ってました? サブローさん。婚約指輪と結婚指輪を同じ指に重ねづけする際には、結婚指輪を内側に、婚約指輪を外側にするんですよ」
「初めて知りました。そうなんですか」
「婚約指輪は〝愛の契約〟、結婚指輪は〝愛の誓い〟……だから、この重ねづけには『愛をロックする』との意味があるんですって!」
「初めて知りました。そうなんですか」
「…………」
「…………」
「とっても、ロマンチックですよね!」
「ですね」
「……ですよね!」
「ですね」
「…………」
「…………」
「…………サブローさん」
「はい」
「後で、全ての本の読書感想文を私に提出してください」
「ええ!?」
「5段階評価で3以下のものが1つでもあった場合、全感想文の書き直し、及び再提出をお願いします」
「厳しい!」
♢リアノン編
「サブロー。そのうち暇が出来たら、私の父上と母上……両親に会って欲しいのだが」
「ええ。良いですよ、リアノンさん」
「そ……そうか。では、私の両親と対面した際の挨拶を練習しておこう」
「え! 今、ここで――ですか?」
「うん。今、ここで。さぁ、わ、私を、私の両親だと思って挨拶してみてくれ!」
「なんという無茶ぶり……分かりましたよ。そんなに睨まないでください」
「睨んでなどいない!」
「ええ~と、そうだなぁ…………『リアノンさんのお父様とお母様ですか? 初めまして、サブローと申します』」
「…………」
「…………」
「……それで?」
「〝それで?〟って……他には……う~ん、う~ん……『こんにちは』?」
「違う!」
「それじゃ……『おはようございます』?」
「違う!」
「『こんばんは』?」
「違う!」
「『粗品ですが、手土産です』」
「土産など、どうでも良い!」
「そういう訳には……なら、『良いお天気ですね』?」
「どうして、晴天が前提なのだ!」
「……『爽やかな風が頬を撫で、新緑が目にしみる清々しい季節になりました』」
「全然、違う!」
「『平素は格別のご高配をたまわり、厚く御礼申し上げます』」
「今回が初対面だろ! あと、父上と母上は、別にサブローの世話はしてないし」
「…………」
「…………」
「……いや、もうサッパリ分からないよ。ご両親へ、どんな挨拶をすればいいのさ」
「そこは『お父様、お母様。お嬢さんを、ぜひ僕に下さい!』だろ」
「言うわけがない」
「何故だ!?」
「〝何故だ!?〟は、僕のほうのセリフだよ……」
「……だったら、『お嬢さんとの仲を、どうか認めてください!』とか」
「絶対、言わない。そもそも〝お嬢さん〟って、誰? 〝仲〟って、どんな仲?」
「…………」
「…………」
「『〝オーク殲滅・結婚式〟の後は、〝オーク討滅・新婚旅行〟へ出掛ける予定です』との申し出を……」
「それじゃ、まるで結婚式ならぬ〝血痕式〟、新婚旅行ならぬ〝侵攻旅行〟じゃないですか! そんな殺伐とした結婚式や新婚旅行はイヤだ~!」
♢ミーア編
「サブロー。一緒にお昼寝するニャ~」
「…………」
「サ、サブロー。どうして、泣いているニョ?」
「なんでかな……。嬉しくて、涙が止まらない」
ミーア(真美バージョン)のイラストは、とりふく朗様よりいただきました。ありがとうございます!
番外編『「前から読んでも後から読んでも『キス、スキ』……でチュ~」ってネズミ族の子が言うニャ』を投稿しました。サブローとミーアが会話しているだけの内容なんですが……宜しかったら、見てください。
次話から7章スタートです。