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第84話 ひとつづつ

 こうして俺は、再び“操作の樹”に目を落とす。

 何とかしてこの道具の動きを俺は止めたい。

 そして壊れた時にその殺し合いなどを誘発する“音”が本当に存在するかどうかは、上手く機能しか分からないと書かれている。


 だが裏を返せば、それが発動するかもしれない。


「……ぎぎっ」


 そんな声が聞こえて振り返るとそこには、村人たちが立ち上がろうと呻いているのが見える。

 もう、彼らが再び俺達を襲ってくるまでに時間がない。

 俺は自分が最近手に入れた、剣を見る。


 これは俺の特殊能力チートを増幅させる。

 だったら、“効率よく解体”出来ないだろうか?

 これが何かの効果を発揮する前に、俺は魔道具を破壊できればいいのだ。


 この光のようなものが走っているが、それが動力として電気や魔力のどちらを使っているのか分からないが……まずは、その機能停止した時に発せられる“音”、それが行われる機構システムを消し去りたい。


「一つづつやっていった方がいいか」

「アキラ、何をする気なの?」


 シーナの問いかけに俺は、まず村人たちがそういったお互いを殺しあうような行動を止めるための攻撃を仕掛けようとしていると伝える。

 それを聞いてシーナは、


「分かったわ。そちらの解体関係はアキラにお任せする。その間に村人が何かを仕掛けてきても私が何とかするから、そちらに集中して」

「ありがとう、シーナ」


 そう返すとシーナは笑って期待しているわという。

 そしてロゼッタ達もシーナと同じように俺を村人から守ってくれるらしい。

 だったらこちらに集中しよう。


 俺はそう思ってまずは特殊能力チートを使うように思いながら件を振り下ろす。

 俺が剣で風を切る音しか聞こえなかったが、その“操作の樹”に剣が入り込んですぐ……10センチくらいの場所で止まる。

 その“操作の樹”に走る光が一つ消えたように見える。


 ゆっくりと剣を抜いてもそれは、再生しない。

 もしかして今のが、その村人同士の殺し合いなどを誘発する可能性のある物体だったのだろうか?

 そこでシーナたちが再び起き上がった村人たちを投げ飛ばしたりするような音が聞こえる。


 早く今度は操っている部分を壊さないと、そう俺が思って特殊能力チートを使うように思いながら剣を振り下ろす。と、


「え?」


 俺が剣で触れた場所から、四角い立方体のような砂粒となり“操作の樹”が崩れ落ちる。

 同時に背後で誰かが複数人倒れる音がしたのだった。


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