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第83話 追加情報

 この“操作の樹”をそのまま破壊すると、この、現在攻撃してくる村人達が死ぬらしい。

 よくこんな効果を付けたなと思うなそれだったが、それにロゼッタが気づく。


「……あの子は、こういった物をつける性格ではないわ。完全に操られている、という事かしら」

「あの人物が操れる“人間”には“条件”があるのか? 例えば、自分の周囲にいる人間をすぐさま操れる、といった事が考えられるが」

「そんなにすぐに操れるとは思えないわ。だって私達は取り囲んで攻撃をできたのだから……そうね、条件があるのかも。シーナは何か思い当たらない?」


 その問いかけにシーナは呻いてから、


「分からないわ。気づいたら城の中全てが、といった感じではあったから。私だけが条件から除外される何かがある? それこそ、町にこっそり遊びにったら、城がおかしくなっていたという状態だもの。空白の時間に何があったかなんてわからないわ」

「……そのあたりは後で話をして見るといいかもしれないわね。妙案が浮かぶかもしれない」


 ロゼッタとシーナがそう話しているのを聞きながらそこで俺は、この“ステータス・オープン”の横の方に、画面を動かせるバーのようなものがあるのに気づいた。

 どうやらここに映し出されているものだけが情報ではないらしい。


 そこに俺は何か期待していた部分があったのかもしれない。

 指を触れて滑らせる。と、


「『ただし実験中であるため、完全に稼働するか分かりません。また、製作者の“倫理観”のため、これは正常に機能するかは分かりません』……この情報はどうとればいいんだ?」


 書かれていた文字を読み上げて俺は少し考える。

 シーナとロゼッタ、セレンが俺の方を見ているが、


「“洗脳”のような特殊能力チートは完全に相手を“支配”出来るとは限らないのか?」

「そこに書いてあるものが本当ならそうなるわ。……そういえば私が城から逃げ出すとき、城の人が私をとらえようとしたけれど、時々動きが鈍くなっていた気がする」

「そう簡単に“他人”は自分の思い通りに“動かない”という事か。その人たちの“意思”だってあるし……もしかしたならこの村人たちも、必死になって抵抗しているかもしれないのか?」


 俺はそう推測するが、そこで村人の一人がまた起き上がろうとする。

 しびれさせる効果が切れているようだ。

 だから俺は、早めにこの“操作の樹”について対処することにした。

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