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第76話 確認に向かう

 どうやらこの音は自然のものではないらしい。

 そしてそれを発生させる魔道具……。


「異世界人を手に入れて、更に別の方法を“敵”は手に入れた、か?」

「だとしたら、ここは長居は無用ね。“彼”の手中にいるようなものだもの。……ここからエリス共和国まで行くのにはどれくらいかかるかしら?」


 シーナがそう呟く。

 確かにここが敵の息がかかった場所であるなら、ここで休憩するのはあまりよろしくない。

 だがこの先、エリス共和国への道のりはどれくらいなのか……。


 そこで俺は気づいた。


「シーナは近くの国に行ったりしないのか?」

「行くとしても馬車であったり、他にもちょっと速めの“馬車”出会ったりしたから、こんな徒歩での移動は考えていないし……そもそも昔行ったきりだヵらよく覚えていないのよ」

「そうか。……でもそういえばここ周辺は魔物がいないんだったな? さっきの道を行ってみて気づいたが。それなら野宿という選択肢も考えて、進むか?」

「魔物がそれほどいないのであればそうだけれど、後は野生生物がどの程度いるか……とはいえ寝込みを魔物に襲われるよりはいいか」


 シーナがどうしようかと口に出して考えているとそこでロゼッタが手を上げる。

 

「けれどこの音の発生源となる装置が気になるわ。私の知っている異世界人であれば、もしかしたら何か彼女の痕跡を残しているかも」

「痕跡を見つけてどうするの?」

「とりあえずは彼女が一緒にいる確信が欲しいのよ。未だに彼女がどこにいるのか分からないし。それに、操っている道具がどんなものかは確認しておけば、今後、何かあった時に対策が取れるかもしれない」

「……実験的とはいえこんな状態にできるってことだものね。さて、どうしようかしら。確かに見に行ってみたほうが今後にはなるけれど、その特別な操る装置の周辺ともなると、警備が厳しくなっていたりしない?」

「それはありそうね。となると近づくだけで襲われるかもしれない、のかしら。……でも少し離れた場所で、その物体がどんなものか、何処にあるのかだけでも確認できないかしら。そうすればいざとなれば、セレンがいなくても場所を指定して、他の人に対処してもらうという手もある」

「そう、ね……その方が効率的だし、どういった物が使われているのか、今後のためにも確認しておくのは手と言えば手か」


 こうして俺達はその音の発生源を確認しに行くことになったのだった。

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