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第70話 隙

 そういった怪談めいた話を聞きつつ、それでも友人に会いに行きたいといった話をして、この宿から“ピッケル村”までの距離を聞く。

 なんでも朝一に出れば、昼までには着くだろうとのことだった。

 帰りもこの宿をごひいきに、といった話を聞きつつ、ここの宿のおかみさん特性クッキーを幾つかもらえたため、それをもって俺達は……取会えず俺の部屋に集まった。


 宿代節約のため、俺一人と、シーナたち三人で一部屋ずつになっている。

 シーナたちは後で三人で枕投げなどをして遊ぶらしい。

 ……羨ましい。


 ちなみに遊ぶ時は俺も混ざっていいと言われたが、そんな女の子だらけの部屋に行くのはどうだろうという良心の呵責からお断りをしてしまった。

 ここでノリよく、『うん、行く行く』と返せたならば、リア充になれたのだろうかと後で考えて落ち込んだ。

 その辺りの話は今は置いておくとして、これからについてシーナ達と話していく事に。


 といっても“ピッケル村”のその様子だが、思い当たることがあり俺は、


「その“ピッケル村”の様子がおかしくなった、といった話、どう思う? 俺は、洗脳工作をされていて、操られているんじゃないかという気がするんだが」

「その理由は?」


 シーナに聞かれて俺は、


「“特定の行動”のみをするように動かされているのではないかと思ったんだ。あの“洗脳”というか“遠隔操作”が一体どの範囲まで可能な“特殊能力チート”なのかという点と、その効果の関係上、能力を持っている“敵”が細かく指示をできるのは幾つくらいなのかという点から……こう、特定の条件で特定の行動をとるようにされているのでは、と思ったんだ」

「なるほど、特殊能力チートの限界ね。確かに私達人間が使うとなると、どこかに“隙”が出来そうだわ」

「そうだな。でも有効範囲がどこまでかは分からない」

「……おいおい探っていきましょう。そしてその遠隔操作魔法の効果がどれくらいの時間で切れるのかも、ね。でもそう考えると特殊能力チートはやはり厄介ね。アキラ、貴方の能力に弱点てあるのかしら」


 ふと問いかけてきたシーナに俺は少し考えて、


「“俺が思いつかないこと”が一番の弱点かな」

「敵に回すと恐ろしそう。でも貴方の場合は大丈夫そうね」

「? そうなのか?」

「“善良である事”、それが“枷”になっているように見えるわ。……アキラ、貴方は一体どんな異世界で過ごしていたのかそのうち話してね」


 そう言ったのだった。


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