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第65話 ハニートラップ

 色仕掛けで、こちらに来ないとロゼッタに呼ばれてしまうところだった。

 危ない危ない。

 だがこのロゼッタも物凄い美少女で胸だってシーナよりも大きい、のだが……。


 などと考えているとシーナに小突かれた。

 俺はそちらの方を見ると半眼で俺をシーナは見ていて、


「今、アキラ、何かハニートラップもいいかもと思ったでしょう」

「お、思ってないから」

「私、前に聞いたことがあるの」

「な、何が?」

「男の人って、おっぱいの大きい女性に弱いって」


 俺はそれに対して何も言い返せなかった。

 こ、こんな時に俺はどうすればいいのかと思って、女性陣のどことなくこう、冷たい視線を受けながら俺はそこで自分以外の唯一の男であるミゲロの方を見た。

 すると彼はにこりと笑い、


「頑張れよ」

「そんな!」

「女の子に構ってもらえるという羨ましい状況で、俺が何かをするのも忍びないしな」


 などと言って状況の推移を見守ると言われてしまった。

 ど、どうすれば、と俺は思いながら、


「で、では後でお願いするという事で。エッチなものではありません」

「そう? そうなの? ふ~ん」


 などとロゼッタに俺は言われた。

 そこで何とか話を終了できた。

 ただ単に、問題の先送りをしただけのような気もするが、それはそれで。


 そう俺が思っているとシーナが、


「お茶もご馳走になったし、そろそろ進みましょうか。……後日、私達が無事であればお礼をさせていただきます。途中、助けて頂きましたから」

「俺はかくまっただけで一緒に脱出しただけだからな」

「それに、異世界人の遺産に関してもお詳しいようなので、もしよろしければ教えていただければと」

「う~ん、そこはトレジャーハンター業が廃業しそうだから無理かな」

「そうですか……ですが貴方のおかげでマサトの行方も分かりましたし、それだけでも十分に助かりました、あろいがとうございます」

「いいって。じゃあ、上手くマサトに会えるよう俺もお祈りしておくよ」


 そうミゲロは俺達に言ったのだった。








 こうして俺達は次の村に行くことに。

 簡単な軽食をとり、向かうことに。

 そちらに行く馬車のようなものは一つもなく、仕方がないので徒歩で移動だそうだ。


 ただそうすると結構離れているらしく、夕方までにつけるかどうかという話にもなったが、進むことに。理由は、


「こちらの事情を話せる、部外者のいない場所がようやく手に入るのですものね」


 ロゼッタが、大きく息を吐いていったのだった。

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