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第54話 魔導書の攻撃

 ロゼッタの持っている本が光に包まれる。

 そこそこ大きい本ではあったが、それを取り出していた。

 見た範囲では紫色の本に黒い模様が描かれているものだった。


 その本を持って……それも特定の場所にロゼッタは手を置いているようだったが、白い光に包まれたかと思うと、目の前に魔法陣が浮かび上がる。

 

カリカリカリ

 

 魔法陣の内部には小さな魔法陣が幾つもあり、回転し、それらが歯車のようにかみ合い音を立てている。

 そして、小さな光の粒を幾つもその小さな内部の魔法陣から呼び出したかと思うと膨れ上がり、それらが一斉に目の前の魔物に攻撃を開始した。

 恐ろしいほどの光の攻撃が付き次と飛んでいくが、見ていると目の前の魔物の金属部分に攻撃をしている。


 その部分を狙い撃ちするかのようだ。

 目的の場所を計測し、そこに魔法が飛んでいくようにされているように見える。

 凄そうな魔法だと思っていると、そのすべてを撃ち尽くして、その魔物は立っていた。


 ただ攻撃のダメージは受けているらしく、そこから今は動かない。

 それを見てロゼッタが、


「やはりこの秘密兵器は改良が必要ね。それに魔力の調節も……いえ、予想以上に効果が出なかったというべきかしら」

「ロゼッタ、今ので魔力の残りは?」


 シーナがそう問いかけると呻くように、


「今のをあと一、二発。魔導書自体が、ページとページの結合が全部うまく接続をできていないから……もしかしたならそれよりも弱いかもしれない」

「そう、とりあえずはもう少し攻撃をしてみましょう」


 と、シーナはロゼッタの話を聞いてそう返して、再び戦闘になろうとしていた。

 ただ今の技を見て俺も、この技も挑戦してみるかという軽い気持ちだった。

 それ以上の意味は特にない。


 後はお手伝いできれば、そう思ったのだ。

 そしてまだ黒い箱の怪物たちは新しい集団がこちらには来ていない。

 だから、権を魔物に向かって構えて、


「“紡がれる鎖の監獄”? でいいのか?」

「「「!?」」」


 ロゼッタの言っていた言葉を俺は口にして魔力をこめて、特殊能力チートを使う。

 目の前には先ほどのロゼッタに似たような魔法陣が浮かび上がる。

 ただ所々がロゼッタよりも細かな模様になっている気がする。


 そしてそこからあふれ出た光が一斉に目の前の魔物に向かって飛んで行きそして、破裂する。

 その音と光が収まったころ、魔物の体内から緑色の大きな石のようなものが顔を出していたのだった。


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