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第49話 出口に近づくにつれ

 ようやく全てを倒し終えた俺達は出口に向かって更に進んでいく。

 俺の力があの怪物達に通用しやすいために余裕が出来たようだ。

 そこでそれまで見ていたミゲロが、


「相変わらず異世界人の持つ特殊能力チートは凄いな。女神様がくれるという噂だったが」

「女神様かどうかは分かりませんが、ここに来る前に謎の声は聞きましたね。そして三択で特殊能力チートを選べって言われて……」

「そうなのか? 確かマサトが言うには、『どの特殊能力チートがいい?』と聞かれたから、『あれがい言いこれがいい、いや待てよ、あっちのほうが……』なんて色々言っていたら、もうこれで異世界に行け! と切れられてあの力になったとかなんとか……」

「……俺が聞いた話では、作れる特殊能力チートの種類には限りがあるから、この三つから選んでくれってお話でしたが」

「あまりに注文が多くて女神様はうんざりしたんじゃないのか? それでそういった話にしておいたと」

「……大人って汚い」


 俺が呻くように呟くと、ミゲロが笑う。


「でもその力でよかったじゃないか。こうやって使えているわけだし。最高に運がいいよ。他の能力はどんなものだったんだ?」

「触れると“金”になる能力と不死身になる能力ですね」

「どっちもなかなか魅力的な能力だな。金はこの世界でも高値で取引されるぞ」

「でも攻撃には使えないような」

「敵に触れたらそのまま金にしてしまえるし、お金がなければそれを売ったり、金属自体をそのまま使う方法もある」

「なるほど。でも不死身は怪我をすると再生するのはいいが、何度も痛い思いをしそうで嫌だ」

「そうか? 痛みを感じる前に瞬時に再生させてしまえばいいのでは?」

「……」


 色々と話していると、他の能力でも結構よさそうであるのに気づいた。

 やはり中二病を患った時に神話の話などを読んでしまったり、漫画やラノベなどで物語を読んでしまったのがいけなかったのかもしれない。

 もっと視野を広く持たないとと俺は思った。


 だが、考えた範囲では、この“効率チート”が一番凡庸性が高くて使い勝手が良さそうだが。

 そう考えると結果としていいのかもしれない。

 などと俺が自分を納得していると、再び耳障りな音が聞こえる。


 またあの黒い箱の怪物が近づいてくるのかもしれない。

 出口に近くなる度に遭遇しやすくなったのだとそこでミゲロは言っていたが、それでも倒すしかない俺達は、再び攻撃を開始したのだった。

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