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第47話 遭遇戦

 そこで再び遠くからかすかな音が聞こえる。


ざわざわざわ


 喧噪のような高いこの音は、あの妙な怪物がやってくる音だ。

 さて、どうする、そう俺は思いながら周りを見回すも、


「他に道はなさそうだな。あの怪物がこちらに来なければ戦闘はしないで済むが……」


 そう俺が呟くとそこで俺は肩を叩かれた。

 見るとミゲロが笑顔で、


「後はよろしく」

「……はい」


 確かに出口までは戦闘をお任せされることになったが、この、全く戦わないで後ろから見ているから頑張ってくれというようなこの感じはいかがなものかと。

 そう俺が思っているとそこでセレンが、


「お、音の反響を見るとここまで一直線の道のりにあの怪物はいるみたいです」

「ここを通らないと出口には出られない感じか?」

「は、はい」


 セレンがそういうが……そこで俺は奇妙な事に気づいた。

 先ほどまで見ていたセレンの頭に“ウサ耳”が生えている。

 それも白いウサギの耳がぴんと張ったように頭に生えている。


 ケモ耳の女の子は可愛いと思うし異世界なので、生の獣耳少女がいてもおかしくはないと思うが、何故ここに来てセレンの耳にうさ耳が生えていると俺は思ってしまったのか?

 そんな疑問を持って目を数回瞬かせるとそのまま耳は消えた。

 気のせい……だったのだろうか。


 やはり突然異世界に連れてこられて、戦闘をしようとしているから疲れているのだろう。

 そう俺が思っているとそこでシーナが、


「アキラ、音が近づいているから準備をして」

「わ、分かった」


 そしてすぐに現れる怪物たち。

 そこに向かって炎系の攻撃を次々とシーナやロゼッタ、セレンが攻撃している。

 なんでも炎系の魔法が依然遭遇した時には一番聞いたらしい。


 もっとも防御力は高いそうだが。

 それを聞きながら俺も、折角手に入れた剣で炎の塊を呼び出して攻撃するが……。


「やっぱり、前と同じだ。俺の攻撃の方が、通用しやすい」

「……炎の大きさも威力も私達と同じくらいだったわね」


 シーナがそう呟いてそこでロゼッタが再び目の前の敵に魔法を放ってから、


「その剣の影響ではなくて?」

「この剣は俺の特殊能力チートを増幅させる効果しかない」

「なるほど……それで確か前に持っていた所有者が、武器を切れやすくする特殊能力チートの持ち主だったわね」

「それでよく切れる剣だったのか。でもそうか、俺の能力か」


 そこで俺は気づいたのだった。





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