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第39話 ごめんなさいという事で

 ここでロゼッタが現れた。

 しかも手に入れた伝説の剣“なんちゃらカリバー”を奪って勝利する気らしい。

 さらに付け加えるなら、追加ルールが突如現れた。


 これはだめだろうと思いつつも俺は、そこである疑問が浮かんで俺は聞いてみた。


「その後だしルールは置いておくとして、この剣は異世界人専用らしいが、いいのか?」

「え?」


 ロゼッタが間の抜けた声を上げた。

 どうやら知らなかったらしい。

 やっぱりかと俺が思っているとロゼッタの従者? のような友達? のようなセレンが、


「ロ、ロゼッタ様、この剣、使えませんよ? 異世界人にしか使えないなんて聞いていないです」

「……ふん、そんな風に言って私が諦めると思っているの? あなたたちが本当のことを言っているとは限らないわ」


 そこでセレンの動揺した言葉にロゼッタが鼻で笑うようにそうかえす。

 確かにこちらの言うことをこの状況では信じられないというのも分かるが、それでは逆に、


「それで、もし異世界人しか使えない剣だったらどうする気だ?」

「え?」

「そもそもさっきシーナに持ってもらおうとしたら、重くて持てなくなっていたが」


 そう俺が告げると、ロゼッタは沈黙した。

 もしかしてと俺は思って、


「異世界人の仲間がそちらにはいないんじゃないのか?」

「……」

「それなのにこの剣が欲しいのか? 使えないどころか持ち運べないと思うが」

「……」


 ロゼッタが沈黙し、しばしなにも言わずに考えているようだった。

 セレンがロゼッタ様、もうやめましょうよと話しているのを聞きながら、これで諦めてくれたら戦闘にならずに済むな、と俺が甘い見通しをしているとそこでロゼッタが笑った。


「ああ、なるほど。異世界人だという知り合いはいるけれど協力してくれそうな人間はいないわね」

「そうなのか」

「でも、もし異世界人しか使えないというのなら、話は簡単だわ。貴方事連れて行けばいいの」


 そこでロゼッタがニコリと俺に微笑んだ。

 美人の笑顔は魅入られるようなそんな魅力があると思いつつすぐに俺は今言われた言葉を考えた。

 何かすごくおかしなことを言われた気がするが、


「今、俺を連れて行くと言わなかったか?」

「言ったわ。好待遇でおもてなしをするからこちらに来ない?」


 ロゼッタがそう言って勧誘してくるが……そこでシーナが不安そうに俺を見てくる。

 今の話だと確かにロゼッタ側居ついた方が俺はお得だが……。


「ごめんなさいという事で」


 そう俺は返したのだった。


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