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第29話 チートで調べる

 それからまずはこの世界の“異世界人”の痕跡を探すことに。

 ただ一つ気になるのは、


「この森に別の異世界人がいたらそっちが反応するのか?」

「この世界に一体どれだけの異世界人がいると思っているのよ。そのほとんどが集団でいるのだから、反応しないわ」

「そうだな。さてと、“異世界人”の痕跡……“ステータス・オープン”能力を中心にして、“効率チート”を使い……“探査サーチ”」


 それがそう言うと共に、足元から四角い正方形のタイル状のような白い光が俺を中心に円状に周囲に広がっていく。

 ただこの前、宿屋を探した時に方角だけしか示せなかった場合は、変な相手と遭遇したりした。

 直線距離での方向を示されても、実際に行くとなると難しい。


 その場所に行く道筋をも検索してもいいのだけれど、


「ゲームのダンジョンや建物の中を歩く時に、地図のようなものが表示させる……ああいった地図みたいなものは作れないか? “立体映像ホログラフィ”の縮尺した簡単な地図みたいなものだともっと分かりやすいか……俺の手の平にそういった縮尺した模型というか地図は出せないか……出た」


 そこに現れたのはこの森と……そしてダンジョンのような地図と、何か赤い輝きのある場所。

 どことなくその赤い輝きは剣のように見える。

 おそらくはこれが異世界人の作った伝説? の剣か何かなのだろう。


 普通に宝物か何かに入れておけばいいのにこういった森の奥のダンジョンのどこかに置いておくのは、“ゲーム脳”と言われても仕方がないのかもしれない。

 それともこんな場所に置く意味があるのだろうか?

 もしもの時に使えるように別の場所に隠しておいたとか?


 それだったらもう少し取り出しやすいし、そこへの行き方が分かりそうだ。

 そう俺はおもいつつ、それは実際に剣を見たらわかる理由かもしれないのでそれ以上考えるのを止めた。

 ただそこで俺は、シーナが俺の手に浮かんだ地図をじっと見ているのに気づく。


「? どうしたんだ?」

「……これだから異世界人は」

「え?」

「周辺の状況をこうやって映像化するなんて、よく考えたわね。いったい異世界はどうなっているの? 何をどうしたらそんな発想に行くの?」

「いや……便利だから?」

「そうね、便利ね。便利だからの一言でこんなものが出てくると思わなかったわ。でも……これは見やすいわね。こちらの道を行くと辿り着くダンジョンのようね、行きましょう」


 そうシーナは俺の手を引いたのだった。

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