表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

127/135

第127話(攻撃はこちらで)

 こうして俺達は、現れた敵に対して“火力”でごり押しすることに決めた。

 もっとも俺はさらにこの増幅する剣と特殊能力チートを使うことにしたが。

 それを口にしないシーナとロゼッタは、俺の特殊能力チートを敵に知られることを考えて黙っていてくれるのか……それを話した所で対処もできない気がする。


 ……ちなみにシーナとロゼッタはすごく好戦的な顔で今は楽しそうな顔をしているのを見ると、これからの本気で浴びせようと思っている攻撃魔法……それでの戦闘に意識がいっていて、考えていないのかもしれない。

 とても頼もしい。

 そう俺は若干気おされながらも思っているとマサトが俺に、


「攻撃はそちらにある程度任せられるのか? 俺は強力な魔法も使えるが、種類が少ない。その攻撃の魔法代わりに、俺の特殊能力チートを使って認識をそらして、こちらに攻撃できないようにする」

「そんなことができるのか」

「出来るが、流れ弾やよほど下手な魔法では当たるから、完全には信頼しきらないでくれ」

「わかった。こちらに攻撃が来ないと思うだけで気力がわいてくる。でも相手の攻撃が当たらずこちらから攻撃できるって、無敵じゃないのか? なんで“弱い”扱いなんだ?」

「どんなの特殊能力チートでも使い方次第で変わるってことが分からないんだろう? 人間は固定概念に縛られる生き物だから」


 皮肉っぽくマサトが言って笑う。

 それを聞きながら、そうだなと俺が答えた所で……四角い魔物と、クマのような魔物が現れたのだった。








 俺たちの背後から壁を壊して現れた魔物に、真っ先に攻撃を仕掛けたのはシーナとロゼッタだった。

 二人同時の息の合った攻撃。

 俺はすぐに後を追う。


 二人はクマ型の魔物数体に目をつけて攻撃を開始する。


「“狂える雷”」

「“荒涼たる氷河”」


 そういって雷と氷の攻撃を加えていく。

 それだけで上半身が一瞬で吹き飛んだ。

 攻撃が当たらず呪文を唱える時間があるからとはいえ、こちらの余裕は覆りそうにはない。


 何しろシーナとロゼッタの二人でこれだけ簡単に敵を倒せているのだ。

 そんなロゼッタやシーナに少しでも援護しようと、セレンや、マサトの……友人たちが攻撃している。

 もちろん、敵であるあいつの様子見ながらだ。


 相変わらず余裕の笑みを浮かべている敵をちらりと俺は確認してから、ざわざわと奇妙な音を出すその怪物の出現に備えたのだった。


評価、ブックマークありがとうございます。評価、ブックマークは作者のやる気につながっております。気に入りましたら、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ