ジャック=スワロウ。
お久しぶりです、このキャラクターがようやく出せた!!との事で短めですが続きです。
中々お茶目なキャラクターですが、悪気はあります(笑)青の敬語?とか口調の謎がようやく明らかに。
跪き、彼は迷わずに手の甲に口づけを落とす。お相手は立ってるのがやっとのようだ。血塗れでマントは光沢を失い、深夜の廃墟に佇む青年は今にも意識を失いそうな勢いで瞬間、ほっとしたような笑みを口元で合図のように浮かばせた。
「貴方が私の主人となるに値するかはこれから決めます」
その笑顔は胡乱に満ちたー複雑な表情をしていた。悪戯を仄めかす子供のようなのに邪悪。
暗闇の中光が迸り、魔法陣が浮かんでは追っ手を障壁ではじき返した。
「なっ…!仮契約か…!!」
仮契約とはいえ、追っ手は怯みそれ以上近寄れない。神聖な儀式とでも言いたげなほどに彼は目で見やり、遠く儚げな瞳で「邪魔するなよ」とふっと口を綻ばせる。瞬間、結界が解け、「かかれぇ!」とナイフを投げてきた男のナイフの切っ先を逆に魔法で回転させて逆風のように突っ返す。
「…戯れを」
「ぐはぁあっ」
「猪口才な!」
ナイフを浴び、血しぶきを浴びながらも、彼は堪らないと言った表情でくすくすと微笑んだ。
歪んでいやがると言われると益々笑みが止まらないようで、次に直接技を掛けようとしてきた男に足技を掛けて投げ飛ばす。
「ご主人様、少し傷に触りますが、飛びますよ。」
「逃がすか!!」
青を片手で担ぐと、虫の息なのが分かる、このままここで応戦するのも楽しいのだが、彼の傷の治療が先だ、どんな治癒魔法でもここまでの傷は簡単には癒やせない。時間は一分も待ってられず、黒い漆黒の羽根をばさりと広げ、真夜中の瞬く星空を楽しんでる余韻もなかった。
「はぁ、全く私もこんな強制力のない仮契約は初めてでございます」
隣の町まで飛んでいる余裕もなく、とりあえず近場の宿へ運んだ。宿屋で兄弟と間違われたので、「そうなんです、いつも全く愚弟が悪戯をやらかしまして、ね」と魔界ではこういう言い訳が常だった。なんだかんだ言いつつ、自分の主人をこうやって運ぶのはやぶさかではない。それは自分に与えられた仕事だからだ。
「う…っ…つぅっ…!!」
「ようやく目を覚まされましたか」
はぁとため息をつくと、心の中で途中でお姫様抱っこしつつベットの上にドサと勢いよく瀕死の状態で落とした事は黙っておこうと思った。いきなり自趣味のワインセラーの片隅でワイングラスの白ワインを冒涜的にくるくる浮かせて遊んでいたら、強制力のない召喚魔法を唱えて呼び出された事に気が付く。
「全くこんな夜更けに…迷惑な客人ですか」
最初は行かないつもりで、浮いたワイングラスからワインを口に流して飲んでいるとそれが初期魔法の魔法陣だとも気が付いて、興味を惹かれ、魔力のキャパシティーがないのも好奇心に相まって、とりあえず行ってみようと余力を担いで即座に至った。
「すまな…い。」
「はいはい、文句は後でお聞き致します。
彼の者の傷を癒やす命の水よ、我の手より生み出されん事をー。」
魔法の詠唱を唱えると青の傷が少しずつ癒されていく。真っ赤だったマントまで修復されてくのはこの召喚相手が上位召喚で呼び出されるのに値する人物だと言う事を声高に言いたいものだ。傷が完全に修復されたところで、青は立ちあがり「礼を言う」とむくりと起き上がる。
「…ありがとう」
「ぷ、意外と謙虚なんですねぇ。私を軽々しく呼び出すから暴君かと思いましたよ」
「…正直召喚相手まで選んでられなかった。」
「ふ、あっはっは!そんな正直なところが可愛いとかよくからかわれるでしょう?」
何故かむすとへそを曲げる青に、くっくっくと地味に笑いが止まらない。
心当たりがあるに決まっている、だって青は中々からかい甲斐があるからだ。涙が止まらないまでウケる私に声を掛けてきて自己紹介を始める。
「我は青と言う。お前の名前は?」
「私の名前は、ジャック=スワロウとお呼びください」
「どこかで聞いたような名前だな」
だって、偽名ですからね☆と心の中で唱える。暇だったので人間界のテレビと魔界のテレビのケーブルを合わせて映画を見ていて、私の33番目の偽名を思いつくほどにはお茶目な私でございます。青はたまにやけに素直で面白い。くすくす見てて笑いが止まらない。それを「何故笑ってるんだ?」と本気で惚けるものだから涙が止まらないぐらいに笑う時があるんだ、とその瞬間、またおかしな事を青は言う。
「いい名前だな」
どこがですか?渾身のボケに思わず真顔になる。この魔界いや天界でも偽名何て常でしょうし、今更そんなことを言われても長年生きていますとそんな感動すら失っている、そんな中こんな純粋な事を言う戯けをどうしても離したくないと欲望が疼く。
「まぁ、ご主人様にしては飛び切りとまではいかないですけれど、まぁまぁと言うところでしょうか」
「…?我は何にも言ってないが??」
「ふふ、戯れをありがとうございます。貴方と本契約をしてもいいと言ってるのですよ」
「!本当かっ!!」
「ええ、気持ちが固まりました。ところで、何故貴方は我と言うのでしょう?
我とかわし、私等は高貴な血族にのみ許される言葉であるはずです。
敬語も基本的にこれに属します。貴方の自由ですが、無駄に命を狙われるのと関係あるのでは?」
「俺の両親が没落貴族だからだ。俺を生んだことで一気に血族と縁を切られたらしく…
両親の誇りをそのまま継ごうと敢えて無くさないことにしている。」
「ふぅん…?まぁ、何か訳ありなようですが、その理由は契約と共に記憶の共有は受け継がれるはずです。主人と密な契約ごとと言うのはそれが相場でございますからね」
「説明はもういいか?夜更けだし俺は眠いんだ…疲れまでは癒やせなかったようだな」
「…それでは、妙な気分に少しなると思いますが変な声とか出さないで下さいね」
もう一度恭しく跪き、手の甲を牙で噛み血を流す、本契約と言うのは気持ちの高揚などが絡み、少し性的に昂ると言うのが基本。そして、記憶の共有を持って秘密ごとを主人側は持てないと言うのを持って信頼関係を結ぶと言うのが第2に大事になってくる、要するに性的に何かがあっても筒抜けと言うセクシャルな面でも隠し事が出来ない為にそれを嫌がり契約しないと言う悪魔も天使ですらいるぐらいだ。
そして、片手で自分の指をナイフで傷をつけ、傷を合わせて血を共有して主人の体内に流し込む。そこで呪文を唱えると、傷が塞ぎ、自分が思ってるよりも厄介な記憶の吐露に「うーん、厄介な相手と契約しちゃいましたね」と難儀な気分になった。
「はぁ…っ、終わった…か?」
トロンとする恍惚とした表情を見ているとよく見ると色男であり、かなりモテるでしょうねと悪態をついた。私は男色家の毛はないですので、どうでもいいですが。ただ記憶の共有化に辺り、そこらへんもむざむざと流れ込み、とても女関係には口を出すまい、と誓う。いや、面白いから口出ししましょうかね。くっくっく。この青とやらの記憶はどれも面白いもので溢れていますね。
「…ぉや。」
気になる記憶の欠片を探し出し、二三質問すると「ふむ」と自分自身が得意なタロットカードで占った。その記憶の欠片は、過去現れた女性。その最終結果は「恋人」
ただし、
対策に「塔」のカードが出ていたことが気になるのだけれど。
この結果を告げようとするともう既にベットで寝落ちしてしまった青が居た。
「うん…青が先に寝てくれて良かったですね」
だって、この部屋シングルのベットしかないんですもん。一人部屋しか急で取れず、うーんと唸りつつも仕方ないので私は床で寝ようーなんてせず、からかい甲斐がありそうなので敢えて同じベットに潜り込み寝ることに致しましょうか。
次の日、青がビックリした顔で何でお前が寝てるんだ!と不機嫌そうに言うのを笑う私が居ました。
それをからかい、愉しむのも私の完全なる自趣味でござります。
HP時代には居ない個人的にお気に入りのキャラクターです。舞華との話どっちが先か悩みましたが、これもありですね。




