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002 樹海!?召喚、脱出!

転生後の話です

チャラ神(笑)は大変な失態を犯しました・・・

とある森の中、五人の幼児が倒れていた


「んぅ・・・え?うわぁ」


最初に起きたのは背中まであるピンクメッシュの髪にピンクの瞳の幼女

この子は先ほどまで愛神由紀と名乗っていた少女である


「ここどこ・・・転生ってこんななの?嘘でしょ」

「もしかして由紀ちゃん?」


後ろから声がし、振り返ると居たのは真っ白な髪に深い緑の瞳のポニーテールの幼女


「私だよ、伶香だよ」

「伶香・・・ここどうみても樹海だよ!」


「あんた達も起きたか、私だ、心だ、今は男だけどな」


2人で話してると次に声をかけてきたのは真っ赤なショートカットに真っ赤な目の男の子


「「男の子・・・だと?!」」


まさかの性転換です


「ふぁ〜・・・皆も起きてたんだ〜」


緩い感じで起きたのは雰囲気からして姫野雛だった少女だろう幼女

その髪は優しいクリーム色で、目はエメラルドグリーン


「むにゃ」


一人まったく起きる気配が無いのが、濃い青色でショートカットの男の子

残ってるのは普村彩恵だった少女だが・・・


「起きろ!」

「あてっ・・・何、誰」


機嫌悪そうに心を睨む瞳は空の様な青


「桜真心だよ、彩恵も性転換してんぞ?」

「・・・マジかぁ」


自分の来てるズボンの中を見て彩恵は項垂れた



ーー彩恵side


マジか、私性転換ってマジか!

皆結構容姿変わってるな〜、顔の造形も色も

というよりまさかの幼児で樹海スタート・・・チャラ神(笑)次会ったら殴る

というか本当にここはどこだ・・・樹海って最悪だろ


「とりあえずしゃ・・・食べ物探しゃない?」

「それはしょうだけどしゃ、この体での名前つけない?彩恵と心なんて思いっきり女の子だし」


確かにそうか・・・口調もちょっと変えないと


≪ランセ・・・≫


え?今の私の声が頭に響く


≪ランセだよ、僕の名前はランセ、ごめんね?君に僕の重荷を任せてしまって・・・僕はもうすぐ消える、記憶は封印しておくから大丈夫だと思うけど・・戻す時は覚悟しておいてね≫


あ・・・この体の事何も言わずに消えやがった

しかも訳ありか、今も体のあちらこちらが痛いし


恵「はぁ・・・ランセだと」

愛「・・・ローザだってしゃ」

心「ルベルね・・・」

勇「リユセか」

姫「ノーチェだって〜」


どうやら皆も同じみたいだ

さて・・・これからどうするか

とりあえずはここを抜けなくちゃならないけど

空を見て、ここの太陽が可笑しくない限りは時間は真昼間

お腹もすいてるし喉も乾いてる、剣と魔法の世界に転生とか言ってたから魔物も存在する・・・

詰んだな


「とりあえず探索するか・・・」

「だな、俺としては水が飲みたい、今の顔も気になるし体痛いし」

「俺?」

「あぁ、この体に元居たルベルは俺が一人称だったからな」

「ならこっちは僕か、口調は前ランセに似せよう」

「で・・・だ、ここで問題がある」

「うん、そうだね」

「「滑舌悪すぎ」」


そう、今までの会話は凄くゆっくりなんだよね、噛まない様にしてたんだけど面倒だった

リユセは自分の名前はちゃんと言えるみたいだけど他のサ行は難しい・・・

後タ行も時々噛む


「これはしゅーちしんを我慢してやるしかないのか」

「だよね、体を見る限り子供だし・・・傷だらけの」

「ねぇねぇ皆〜、あそこに美味しそうな果物がなってるよ〜?」

「美味しそうな果物だけどさ・・・高いね」

「一応神には高い身体能力をお願いしてたはずだけど・・・無理だね」


体痛いからあまり走ったり飛んだりは出来ない

たぶん体のスペックは高いんだろうけど・・・体痛いからね


「皆はどんな口調?僕優しい系」

「俺はこの通りだな」

「私は変わらないかな〜」

「なんで関西弁なんや!」

「仕方ないでしゅよ、この体の知り合いにあっちゃらごまかしぇないですし」


ノーチェは元のまま

リユセは敬語、ローザは関西弁か・・・凄い変化だ

今の僕等の恰好は男の子組が黒い短パンに黒いTシャツ、女子組が白いワンピース

靴はどちらぺったんこの靴

服をめくってみると、傷は切り傷の跡がいくつかと打撲痕

それは女子組も同じっぽい、後たぶん栄養失調、がりがりだし

お腹すいた・・・


グウ〜〜〜


「食べ物しゃがしゅぞ」

「「「「お〜」」」」


皆ではぐれないように手を繋ぎながら樹海を歩く

時々ヤバそうな感じの魔物っぽいのを見たら隠れるを繰り返す

今の目的は食糧と水の確保

後は樹海を抜け出す・・・事なんだけどこれは出来る可能性が低い

ここが樹海のどのへんなのかも分からないし出た先に町か村があるかどうかも不明

それにこの体の打撲痕、これはたぶんこの森に入ってからじゃない

古い傷跡もあるから結構な頻度で暴力を受けてたんじゃないかな

その場合、その村には僕等を傷つけた奴がいる可能性がある

今の僕等の体はたぶん人間とはちょっと違う、耳が尖ってるし

相手も人間じゃない化け物級の可能性があって、その場合僕等は死ぬね!


「川だ!」


何とか川を見つける事に成功したみたいだ・・・軽く1・2時間は歩いたんじゃないかな

お腹空いた・・・水美味


ぐううううう・・・


「はぁ・・・・」


お腹がすき過ぎると逆にお腹がいっぱいになるって言うけど本当なのかな?

今も僕のお腹は空腹を訴えてるけど

何かないかな~


「そうだ、木登りしよう」


危険とか言ってる場合じゃないよね!

よっしゃ登るぞ~、ちゃんとストレッチをしてっと


「ランセ、なにしてんだよ・・・」

「何ってシュトレッチ、あの美味ししょうな果物とってくるから下にあれが落ちて来ても傷つかない様になにか敷いといてね」

「は~い」


なるべく足場が多い木にしてゆっくり登る

空腹と体の痛みにあまりうまく力が入らないから慎重に登るよ「

ちょくちょく落ちそうになりながらなんとな登り切った!周りには果実がたくさ~ん!

1つとって味見してみると凄く美味しかった、ミックスジュースの味がする・・!


「おーい!5個しょっちに落としゅから潰れない様にしてね!」

「はーい!!」

「行くよーー!」


葉っぱを沢山重ねた所に果実を落としていく

下で“お~!”って歓声が聞こえるから上手く落とせたみたいだ

今度は慎重に足場を確認しながら下りる、ここで落ちたら洒落にならないしね


「食べようか」

「「「「「いただきます!」」」」」


皆で輪になって果実を口にする、皆ちょっとかじった途端目を輝かせて食べ始めた

僕も食べよう、さっきも美味しかったし

この果実の味が良いのもあるけど空腹は最高の調味料って言うしね

食べ始めてすぐにノーチェが泣き出した


「グスッ、ヒック、美味しいよ~、涙が止まらないよ~」

「何で泣いてるんや?こっちまでヒック、泣けてグスッ、来るやろ!?」


結局皆で泣いてしまった

体はパッと見5歳ほどでも精神年齢は17だしね、恥ずかしい///


ひとまずの目標は樹海脱出

けれど出て良いのだろうか、それが今ぶち当たっている問題だった

僕等の体は傷だらけで新しい物から古い物まである

これは獣につけられた傷じゃない、つまり人・・・ここの近くの村や町にその人がいないとは限らない

僕等がこの樹海にいるのはもしかしたら逃げてきたのかもしれないしね

どうすればいいのか・・・けどこのままこの樹海に住むわけにはいかない、というか出来ない


≪主、主≫

「っ?!・・・・<誰>」

≪主の召喚獣なの、召喚希望≫

<もしかして爺神様が言ってた?>

≪うん≫

<そうか・・・君はどんな姿?>

≪鳥≫

<なら・・・君の名前は決まったよ>

「おいで、ターイル」


少し無口らしい召喚獣に僕が決めた新しい名前を告げる

すると地面に青い魔法陣が現れた

それと同時に体の中から何かが体力に抜ける感覚がする、まぁ半分って所かな

現れたのは大きな鳥


<主、感謝、やっと会えた・・・>

「やっと?」

<僕、主の魂の欠片、けれどチャラ神のせいで離れた>

「あのチャラ神が・・・(怒)」

<やっと見つけた、主、これからよろしく>

「うん、よろしくね」


ターイルは深海の様に濃い青、翼の部分にだけ空みたいな水色の模様がある、カッコいい・・・


「いつか乗っても良い?」

<良い、いつでも>

「ありがとう!あ、そういえば小さくなれる?その大きしゃだとずっと一緒にいれないし・・」

<なれる・・・どう?>

「うん、これなら一緒にいれるね」


鳩サイズになったターイルが頭に乗ったのを確認してやっと周りに意識を向ける

皆の下にも同じ様に召喚獣が来たみたいだ


ルベルは真っ赤な猫の様な虎を抱いている

リユセは真っ白な毛色に深い緑の目の犬・・・たぶん狼

ノーチェはクリーム色の体にエメラルドグリーンの瞳の馬、今はポニー位

ローザは・・・ピンクのスライム?


「皆召喚獣が来たんだね」

「ああ、名前はティーグル」

「ヴォルフです」

「シュヴァルだよ~」

「・・・ログスや」

「ローザのその子はシュライム?」

「本人もよく分からんしょうや、いろんなしゅがたを取れてその力を使えるらしくてな?」

「なるほど」


変わった生き物もいたものだね・・・

あ、ターイルに乗ったら樹海の周りを観察できるかも・・・


「ターイル、僕を乗せて上に行けりゅ?」

<問題ない>

「なら頼むね」


ターイルの背中に飛び乗り飛び上がる

ターイルの力で風は受けないし落ちない様にしてもらってるから安心して背中に乗る事が出来るんだ


「良い眺めだね・・・・お城がある、けど遠いな・・・」

<僕等の力じゃ一瞬>

「それは駄目だと思う、皆がしょのまま行くと騒ぎになりかねない、今の僕等はいわゆる記憶喪失の状態なんだから・・・この世界の事は何も知らないんだよ?下手な事して捕まったりしゅるかも」

<・・・考えすぎ>

「そうかもね、そうだな・・・どうするか、まずは皆と話し合うから降りよう」

<了解>



「どうだった?」

「西の方角にお城があった、あそこの近くになら城下町やら村やらがあると思う、けど」

「着いても金も何もない・・・か」

「そうやね、子供5人で何が出来るねん」

「打つ手なし、でしゅね」


5人で項垂れていると、召喚獣達が急に一点を見つめ始めた


「どうかしちゃ?」

<人が来る、一人>

「そう・・・」


それぞれの召喚獣から事情を聴き、何時でも逃げれるように警戒する

暫くそうしてるとがさがさ草木が揺れた

より一層警戒を強めた瞬間


「いったい何が・・・なっ!?」


出てきたのは金髪に赤い目の男の人


「子供・・!?」


僕等を見て驚いている様だ、当然かな?子供だけで樹海にいるから

その時ターイルが声をかけてきた


<主、少し体をお借りしても?>

「ん?この人とお話しゅるの?」

<うん>

「分かった」


許可を出すと、自分の目から見る風景が変わり、少し高くなった

たぶんターイルと一時的に入れ替わったのか


「<貴方、誰>」

「あ、俺は魔王様直属騎士部隊の者だ」

「<何用?>」

「ここらへんでかなりの魔力が観測されたから様子見に」

「<・・・僕等をどうしゅるの>」

「それは・・・一度城に同行してもらう、頼む、抵抗はしないでくれ!君達にやましい事が無いなら我々は危害なんか加えない!」

「<・・・どうする?>」


ターイルはルベルとリユセに声をかけた

さっきからちょっと様子が違うからあっちも入れ替わってるのかな?


「<俺は賛成だ、町に行けるしな?>」

「<私も賛成だ、そちらはどうだ?>」

「<私も賛成ですわ!ノーチェが死んでしまっては嫌でしゅもの!>」

「<賛成賛成!>」


うわぁ

ルベルはちょっとだけ俺様が追加されてる・・・ティーグルって俺様系か、ルベルも大概だけど

ヴォルフはカッコいい姉御?

シュヴァルはお嬢様で、ログスは子供か・・・濃い


「なら行こう、ここから何日か歩け「<その必要はありません、戻ります>」は?」


おっと、主導権が戻った・・・

ターイルは僕の頭から下りるとすぐに大きくなった、やっぱカッコイイ!

抱き着いてモフル


<主、飛ぶ、乗って>

「あ、うん、お兄しゃんはどうする?」

「あ、えっと・・・どれかに乗せてもらえないか?」

「良いよ、ターイルいける?」

<問題無し>


お兄さんを隣に乗せ飛ぶ、他の皆は走るタイプだから下

ローザはノーチェの後ろに乗せてもらうらしい


○○○


お城に着いた時警戒態勢的な物を取られたけどお兄さんのおかげで大丈夫だった

僕等が子供だってのもあるらしい

お兄さんは認識魔法?っていうのが効かない体質だそうだ、しかも魔王様公認

まぁ子供のふりしてってのもあるのかもしれないからね

魔王様も大変だ

魔王様と言えば魔族の頂点ってイメージ、つまりお兄さん達は魔族

お兄さん達の見た目?耳がちょっと尖ってるとか僕等と似てるから僕等は魔族みたいだ


「とりあえず、隊長にあってもらう、その獣達も一緒にな」


お兄さんに連れられてやって来たのは会議室って書かれてる部屋

まぁ隊長って言うぐらいだから偉いんだもんね、会議室とか敷居高い

僕職員室とか入れないタイプだったからな~


「外衛騎士部隊所属、アレステールです!不審な子供達を連れてきました!」

「入れ」

「はい!失礼します!」


お兄さんアレステールって言うんだ、へ~

中に入る時に一応言ったよ?

『しちゅれいしましゅ!』

って

中にいたのは数人の大人で、男の人が多いけど一人女の人もいる


「その子供達は?」

「はっ!先ほど観測された強大な魔力の発生地点に向かいますと、この子供達がいました

他には不審な物は何もなく、とりあえず連れてきた次第です!」

「分かった・・・お前は下がって良い」

「はい!」


あ、行っちゃった・・・

お兄さん下っ端っぽいもんな、なんて言うか滲み出る強さ?ってのがあまり無かった

なんだろうな、それに比べたら目の前の人達は格が違う


「君達名前は?」

「ランセでしゅ・・です」

「ルベルで、す」

「リユセでしゅ・・・です」

「ローゼでしゅ」

「ノーチェでしゅ」


多分凄い偉い人達だから一応敬語で言ったよ!?でも言いにくいんだよ!サ行!


「その動物達は?」

「しょーかんじゅーらしいでしゅ、ターイルでしゅ」

「ティーグル」

「シュヴァルでしゅ」

「ヴォルフと言いましゅ」

「ログスや・・・でしゅ」


召喚獣達もご挨拶

召喚獣って言葉に大人の人達は目を見開いてる、あれ?

もしかして召喚獣って普通では無い?!

もしやこれから何者とか尋問される感じ?!絶対転生とかは言わないけど!

それにこの体の事に着いて何も知らないから!

はっ!落ち着け・・・落ち着くんだ僕


「君達はどこから来たの?」

「「「「「しゃあ?」」」」」

「さあって・・・お父さんとお母さんは?」

「「「「「しゃあ?」」」」」

「え?家はどこ?」

「「「「「しゃあ?」」」」」

「・・・・お姉さんに正直に知ってる事全部言ってね?(ニコォ!」

「「「「「イエシュ、マム!」」」」」

「親は?」

「「「「「解りましぇん!」」」」」

「家は」

「「「「「気づけば樹海でした!」」」」」

「・・・記憶喪失?」

「「「「「ハイ!」」」」」


やっべー!お姉さん怖すぎる・・・!(((゜д゜;)

逆らっちゃいけない人だ


「アールボルト、どうします?この子達」

「ふむ・・・アレステールが何も言わなかったという事は本当に子供という事だ

記憶喪失の方は・・・あいつに来てもらおう」

「あ、そうね!彼に来てもらいましょうか」


あ、やべ、眠い、子供って不便だ~、元から寝るの大好きですけどね!

流石に体が限界か・・・お休みなさい

体が倒れる感覚がしたがそこで僕の意識は闇に落ちた


次はお城の中です

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